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友人について行ったライブで得たもの

先日、友人?の推しのライブのライブビューイングに行ってきた。

友人は最近、声優の推し増しをしたり、もともと声優オタクというよりは刀剣とかアニメの方が気持ちのモチベ高いので、もうあんまり声優の推しには興味ないのかな?8thライブ見るのも一緒に見れないかもなと私は思っていた。

実際、今回の有観客で初めての推しのライブも現地にも行けないからとグッズさえ購入してなかったらしい。そんな中何がきっかけかは知らされなかったが推しへの気持ちが再燃したという。
ライブビューイングの告知を知らせてきたときは、すでに少し情緒がおかしなことになっていて、(本人も自覚していた)一緒に参加して欲しいといわれて、私は『まぁいいか、彼女の推しを全然知らんわけでもないし』と一緒に行くことにした。
今回のライブの前に彼女とはsideMの8thライブの配信も一緒に観たのだが、推しがアー活ライブ2週間前にコンテンツライブを入れたことが驚きだったらしく(前回の無観客配信ライブの最後が声が辛そうだったらしい)お仕事の都合でsideM7thに出演されていないので、8thライブでどうなるかを事前に確認した上でアーティスト名義のライブを迎えたかったという。
8thライブ2日目は推しの演じるアイドルのユニットがお当番の回であったせいか最後の締めの曲のときには号泣していた。とにかく「歌ってるときほんとにうれしそう」をずっと言っていたので、オタクから見えてそう思うのならそうなんだろうと思っていた。確かに楽しそうではあるがこの方はユニットでいる時本当に楽しそうにしているので、あまり違いはわからなかったけれども。

話を戻すが、今回のライブのために彼女は、ライブビューイング会場で購入したペンライトを1つを「絶対にこの公式ペンラを振って欲しい」と私に渡してくれた。

会場に入ると今までのMVをダイジェストにしたものが流れていて、(ライビュ会場は会場の様子も)時々奇声が聞こえてきて、「あ、これがオタクには刺さるのね」とニコニコしてしまった。
同時にひろひろの映像が流れたとして(まぁ架空の話なので、意味のない妄想かもしれんが)この奇声は上がるだろうか、あんまりみんな声ださないよなぁとか性癖に刺さるひろしってなんだろ?

一曲目はジャジーな全て英語の歌詞の
「Forsaken kiss」
この曲が始まったとたん、「私は今日楽しめるな、大丈夫」と思えた。ここ先の正直一曲一曲感想を言えるほど真剣に予習できていないし、見れていないので、簡単にお伝えすると印象的だったのは
和ロック(彩の曲みたいだった)の【勝鬨】
夏の海辺が想像される爽やかな疾走感のある【rainy  day】これの2曲は彼の声質とか今までの曲のイメージからは離れている曲だったので、驚きもあったのだと思う。実際配信で曲名確認も兼ねて聞いてみるとライブとは全然印象が違った。
イントロから1番好きだったのはアンコールの最後【Onlynight Crown】金管楽器経験があるが故に曲に親しみと聴きやすさがあったし、帰ったらサブスクで聴いてみよう思うくらいには好きだった。版権ものを入れると16曲歌ってくださっていたけれど、テンションが下がることなく、2時間楽しく過ごせたのももともと好きな曲調とかブラス隊が今回のライブでいたからかもしれない。あと、途中でお着替えと喉の休息のために10分ほどグッズ紹介のVTR流していた(古川さんがTVショッピング番組をする形)のも可愛らしかった。こういうことするんだなぁって。

今回感じたことは「あんまり好きじゃないな。この曲」というのを感じないライブだったのは、配信音源で聴くよりもかなり軽く歌ってくれたためだと思う。声質もあるが、音源だともっと甘ったるくというかある意味重く歌う印象だったので、曲の印象が大きく違った。これもライブの良さだなと思ったし、曲がどうこうを感じさせないくらい『べらぼうに歌がうまい』それに尽きた。
正直めちゃくちゃ好きというわけでもない(歌は上手いなと思っている)そして顔が好きでもない(歌は上手いなと思っている)人のライブに行くにあたって、歌がめちゃくちゃにうまいということが本当に大事なことだと改めて感じた。
私の人生の中で『あんまり興味ないけど、ノリで言ってみるか』と行動起こした経験はほとんどなく、自分がある程度興味がないとお金を出してまではいかない。だからある意味付き添いとはいえ貴重な体験だった。

まぁ、正直いうと、このライブがめちゃくちゃ良かったから推そうとか、この曲買ってみようかなぁと言うわけではなく、いい曲だったんでとりあえずプレイリストに入れてみようという感じ。

このライブから得たもの


このライブから考えたことを今からあえて書き出していこうと思う。
私の推しはアーティスト活動していない。もし歌が上手くてダンスがうまくてアーティスト活動していたら?
想像するとまず多分金銭的に厳しかっただろうなぁとちょっと思った。全部特典がついてるCDを買って特典会に参加して、ライブに行ってリリースの時期には雑誌を買う。友人の推しは演技のお仕事の割合もかなり多いので、アー活頻度というとそこまで多いわけではないけれど(タイアップ曲があってもアニサマに出たり、フェスに出たりはないので)アーティスト活動する声優を推すのはとても大変なのかもしれないと思った。
そして私が曲を楽しむ際に必要なものは何なのかを改めて感じられた。
とにかく今回のライブは快適であった、リズム感も音程もほぼズレない。まぁ何箇所か(原曲を知らないので、確実に音程が違うとは言い難い。)あった気もする。
リズム狂ってんなぁとか音程違うなぁと思いながら、顔を歪ませることがなく、ライブを楽しめると言うのは快適なことだった。じゃあそこが保証されているとして、次に何が2時間のライブを楽しむにいたるのかということを考えた。

このタイムパフォーマンスに対してもったいなかったなと思わせないのは何なのかを考えたとき(ここ場合コスパが考えないとする)
私にとってリズム音程の一つ上の基準は曲調と声質が合っているかどうかであった。これはもともと歌手とかアーティストにはあまり当たらない問題で声優アーティストの方がよく感じてしまう。それはこちら側がキャラクターソングを歌っているイメージを持ったままアー活曲を聴いてしまうことが多いからだと思っている。こっちの都合だとわかっているが、どうしても曲調と声質が合わないと長時間聞くに堪え難くなってしまう。
ジャズっぽい曲調も含め、ゴシックっぽいのや爽やかな曲、和ロックみたいな曲まで全てを歌えるのはある意味、彼の役柄の多様性によるものかもしれないとも思えた。声優としてもさまざまにいろんな役を演じている。「こういう役が得意だよね」はもちろんあるのかもしれないが、それに縛られず、多様な作品で使われている。そのせいなのか歌う時にも、その曲に合わせた声質というか、そのキャラクターに合わせることができるのかもしれないと思った。つまり、それには曲自体の表現方法にもつながる。もともとの声質と曲があっているから、さらに表現によって曲の良さが増す。
2時間ちかくあったライブの曲を聴き続けることができたのも、彼の役者としての力を歌に還元することができているかもと考えた。
声優が役柄として歌っている曲はとても好きなのに、アーティスト活動で歌っている曲をどうにも好きになれないことが度々ある。
ただ単にキャラクターソングが好きなんだろうと思われるかもしれないが、私の場合ある声優がキャラクターとして歌っている時の声も曲も好きであって、それが本人名義で歌っていると途端になんとなく好みじゃなくなってくる。曲のイントロまでめちゃくちゃ好きなのに歌い出した途端、『なんか違う』となる。この感覚がずっと不思議だった、その曲調に本来の声が合っていないのか、キャラクターとしての発声なのか、なんとなく違和感があるのだ。出ている元は一緒なはずなのに、演じるということに含まれているのだろうと思う。
歌う表現の一致が引き込まれるきっかけを得ても、そこから先、合致しないと本人の歌声も好きなのに、いい曲だなと思うのに聞けない、興味を失う。このジレンマが少し解消された気がした。
もう一つは、今回の場合は朗読劇などの生の演技を見ると興味のなかった子の演技に引き込まれたりするのと同じで、ライブだからこその感動だったのかもしれない。

もう一つの得たもの

友人の推しはコロナ禍で1st LIVEを無観客配信で行った。笑い話のように話していたが、あの当時はこの先どうなってしまうかわからない、誰もいない会場で拍手もコールもペンラの光もない中、配信を見ている人はいて、カメラの向こうには応援してくれている人いると信じながら、反応のない中で歌うことは辛かっただろうし、虚しさもあったかもしれない。
(コメントは見れたらしいけれども)

今回はお客さんがいてライブのペンラ振って、声出して歌ってくれて、『この景色が見たかった』という言葉に思わずこちらも涙ぐんだ。
言葉は重くなく、笑顔で話していたけれど思い描いていた一つの希望、夢が叶った瞬間だっただろうなと。

そして、私はひろひろにこんな言葉を言ってもらえる瞬間があるだろうか、涙ぐんでしまうような瞬間は訪れるだろうか、その瞬間を迎えるための力に少しでもなれるだろうか、一オタクが烏滸がましいかな、そんなことを考えた。友人は推しのその瞬間の一旦を担えたに違いない、だから羨ましいとも思った。
その瞬間を迎えるまではひろひろを応援していたいな。(チョクメでは言ってて、公の場で言わなさそう)

今回、ライビュを観に行って推しを推すにあたって還元できることが多々あることを感じた。推しの声を聴きたいとも思った。これから、時間の余裕とお金の余裕があったら、軽率に参加してみてもいいかもしれない。

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