書道界の闇を経験してきた私から伝えたい大切なこと。
こちらプロフィールなので、もしよかったらご覧ください⇩
まずはじめに。
この記事には、
・私自身が経験してきた事実
・知り合いから聞いたこと
・個人的な意見
を書いている。
書道の闇の部分をぶっちゃけてしまうし、マイナスイメージがついてしまうかもしれないが、
書道自体は、本当はものすごく楽しい。(と個人的には思ってる)
私自身が講師をしているということもあるが、一人間として、今も書道を楽しみながら学んでいる途中だ。
そして、世の中には色んな教室、書道団体があるので、書道界全てがこういう世界なわけではない、ということを分かっておいていただきたい。
その前提があっての記事なので、もし興味があったら読んでみて。
私は先日、こんなつぶやきをした。
プロフィールにも書いた通り、私は今まで、複数の書道教室で、様々な先生方から実際に書道を習うという経験してきた。
先日のつぶやきで書いた「一度ハマってしまうと抜け出せない」というのは、身をもって体験したことだし、書道教室の先生界隈でもよく話題に上がることでもある。
でも、ネットで検索してもそんな情報ほとんど出てこないのが、闇だなぁ、、、と感じる。
「宗教的」という表現があまり良くはないというのは重々承知している。でもやはり、そのほかの最適な表現を思いつかず、この言葉を使ってしまった。
ここからは、私自身が経験してきたこと、そして知り合いから聞いた話をまとめてみようと思う。
◯弟子(生徒)が師匠(先生)を崇拝しているケースがある。
ゆえに周りが全く見えなくなるということがある。具体例は控えるが、こわすぎるエピソードをよく知り合いから耳にする。そして実際に私自身がそういった教室の中にいた過去がある。(抜け出せてマジでよかった)
◯レッスン代のほか、手本を手に入れるには多額の手本代を支払わなければいけないケースがある。
良心的な値段の教室ももちろんあると思うが、なんせ相場は調べないとわからないし(調べても出てこないかも?)
教室に実際に入ってみてからわかる場合もある。
師匠の字を追いかけるのはいいが、高すぎる手本を購入してまで追い求めるものとは一体何なのだろう?と個人的には思ってしまう。
◯一度入会(なんらかの契約)をすると、退会が難しくなるケースがある。
退会しようとすると、多額の退会金を支払わなければいけないケースがある。
これは嘘のような本当の話で、私が実際に経験したことだ。
私の場合は、入会のときに知らされていなかったし、契約もしていなかったのに、多額の退会金を請求された。
その時のことを思い出すと、今でも身体が硬直するような感覚になり、とてつもなく嫌な気分になる。
法の力に頼ったり、内容証明を送るなど強気に出ることもできたが、最終的には泣き寝入りし、言われた通りに退会金を支払って縁を切った。
権力の強い者には逆らうな、関わるな。
身内に相談したら、こう言われた。
この出来事の後、しばらくは精神的に落ち込んでいたが、その後は復活。縁を切れて、そして前を向けて本当によかったと今では思う。
同じようなケースを経験した人が、私の書道仲間にも数名いたので、このようなケースは稀ではないのかもしれない。
もちろん全ての教室がこんなひどいやり方をするわけではないが、書道教室にこれからお世話になるという方は、どうかお気をつけて。
「最低〜ヶ月(〜年)は受講必須」
などの受講規約がある場合は要注意。
あくまで私感だが、先生が偉くなればなるほど、書家として偉業を成し遂げてる人ほど、なぜかこのようなシステムの教室が多い気がする。(そんなことはしない先生が大半だと信じたい)
◯展覧会に半ば強制的に出品させられるケースがある。
あくまで憶測だが、会派の付き合いのため、という先生側の理由で、展覧会への出品が義務化されているというのがほとんどだと思う。
あとは、教室に通っている生徒の実績をつくるため、など、これもまた先生側の都合。
私がある書道教室にお世話になっていたとき、レッスンであれよあれよと複数の展覧会への作品作りをすすめられ、気づいたときには出品を断りづらい雰囲気が出来上がっていた。
しょうがなく出品を決めたが、後から知らされる高額な出品料にとても驚き、ショックを受けたことを覚えている。
別にそんなに出したくもなかった展覧会なので、入選しても「へー」くらいなもんで、観にも行かなかった。
そして反対に、その展覧会に落選したらしたで、なぜか落ち込んだ。
こんだけのお金を払ったのに、展示してもらえないのだから。(まぁそれは私の実力不足でもあるのだが)
◯展覧会出品には多額の費用を出さなければいけないケースがある
書道の展覧会に作品を出す場合、まず出品料がかかる。この出品料は、入選する、しないに関わらず必要となる。入選すると、どこかのギャラリーや美術館などに作品を展示してもらえるのだ。
そして、入選した場合は、表装代や貸額代などが必要になってくる。
展覧会にもよるが、小さな書道展だと約1〜2万、某有名展覧会だと出品料と表装代、貸額代(+会派に所属している場合は事務手数料など)を合わせて、だいたい3万〜5万くらいはかかる。
また、展覧会で成績を残すと、会友、審査会員、、などどんどん役職が上がっていくシステムになっていて(公募で出す場合は別だが)それに応じて年会費などが必要となってくる場合もある。
また、これ以外に鑑別料を支払わなければならなかったりもする。
鑑別とは、師匠や同じ会派の上の人に作品をみてもらい、展覧会へ出品する作品を選んでもらうこと。偉い人に作品をみてもらい、選んでもらえば、展覧会の入選率が上がるというわけだ。(偉い人の中に展覧会の審査員がいたとしたら尚のこと)
私自身、展覧会に作品を出していた時期があり、実際に鑑別料を支払ったこともあったが、いくらなんでも高くないか?と感じたこともあった。
そして極めつけは、
展覧会入選御礼料の闇システム。
※某有名書道展覧会。一部の会派。
展覧会入選御礼料とは、簡単に言うと、
「この展覧会に入選(展示)させてあげるんだから、師匠(または団体)に金払えよ」
ってシステムのこと。
それがまぁかなりの高額で、しかも展覧会の賞が上がれば上がるほどその額が上がるという。
知り合いの話によると、その団体は、お金を払うことが暗黙の了解となっていて、展覧会に入選し展示後に「いつも通り、〜までに〜円お納めください」とFAXが送られてくるらしい。
あくまで「任意」
実質は「義務」
もしこの団体に初めて入り、初めて展覧会に展示してもらえたとして、その後にこのFAXを見たらと想像してみたら、こわいを通り越してなんか笑えてきた。私だったら、展覧会に入選した喜びなんかはおそらく吹っ飛ぶと思う。
昔からの名残なのか何なのかよく分からないが、この闇システムがいまだに続いてる団体があるのが本当に信じられない。(けど本当の話)
このように、色々と怪しい闇の部分が現にあるのだ。
でもまぁそれは一旦置いとくとして。
何が一番恐ろしいかと言ったら、客観的にみたらこんなにヤバそうな世界なのに、一度のめり込むと周りが見えなくなってしまい、後に引けなくなるところだと、個人的には思う。
書道のことや書道界の知識がないがゆえ、入ってみた世界は蓋を開けてみたらこうだった、でもヤバいということになかなか気づくことすらできない。
無知というのは、時に恐ろしく、運営される側から利用されるリスクがつきものだということを伝えたい。また、運営する側はそういったことを考えていないのに、古くからの慣習とか、弟子同士のよくわからんコミュニティで作り上げられちゃったパターンもある。
書道を長くやられていて、書道界のことを知っている人であれば、薄々勘づいてくる人は多いと思う。(勘づいてるけど本当に師匠のことが好きでお金に余裕もあって楽しくやれてるのならまぁ良いかもしれない)
これは書道に限った話ではなく、色んなことに置きかえて考えられる気がする。
こんなふうに、これはヤバいかもしれない、と気づいてしまったあなたへ伝えたいこと。
それは、
過去は過去だよ。
あなたはこれから、本当はどうしたいの?
ってこと。
書道の場合、気づいた頃には、師匠や団体との濃い付き合いがあるため、縁を切ることを躊躇う人がとても多い。
これは、書道に限った話ではなく、上司と部下や、親と子の関係性などにも置きかえて考えることもできるかもしれない。
これまで、何かにずっと囚われていて動けない状態にある知り合いから、相談を受けたことが多々あった。
その時に、「あなたは我が道を行くタイプだから良いよね」とか「あなたのように簡単に縁を切れる人間じゃない」などと言われたこともあった。
けれど、まさに私自身が囚われて周りが見えなくなった時期があったから今があるし、これまでお世話になった先生方には少なからず心からの感謝の気持ちがある。
その上で私は、「自分のため」 に常に最適な選択をしてきたし、これからもしていくつもりだ。
そしてそれは、めぐりめぐって「自分の教室に通ってくれている生徒さんのため」「自分と関わる全ての人のため」になると思っている。
結局この記事で一番伝えたかったのは、
あなたは本当はどうしたいか?
ってこと。
書道に限らず、
何かにずっと囚われてる人、動けない人へ。
いまの自分の気持ちに正直に、素直になっても良いんじゃないかな?
また今後、気が向いた時に記事を書いてみます。
感想、知りたいこと、書いてほしいこと等ありましたら、お気軽にコメントどうぞ。
それでは!