すまんな。
僕は家族以外の人間の人生を背負うなんてまっぴらごめんである。冷たい言い方かも知れないけど、本心だから仕方ない。それをして喜ぶ部分は心のどこにもないし、家族も迷惑である。悩み事を相談されれば素直に聞いて考えるが、もう時すでに遅しな場合は心の中で、ダメだこりゃって思ってる。
僕らの若い頃は仕事では厳しくされて、見て覚えろ!盗め!とか言われてアタフタしながらそれでも少しのアメに喜んでやり過ごしてた。けど、社会をナメてたツケが回ってくるのは時間の問題だった。
真性うつ。
色んな悪いことが重なって精神が崩壊した。24の夏である。復帰するまでに半年休んだ。色んな人に助けられて、今でもその方たちには感謝してもし足りないぐらいである。でも、その中に当時の友達はほとんどいない。自分なりにこりゃ言っても無駄だと思っていたから。親友は明るく、大丈夫やろ〜っていつも言ってくれてて、しんどく暗い僕と遊んでくれた。
30歳の時にもう一度強烈に病んだのだが、この時はもう再起不能だと思った。しかし、オレの精神力はハンパじゃなかったんだろう。
今では病んだことは笑い話である。
まぁ、こんな状態になった奴の人生背負える訳ない。時間の無駄である。
事務所にくる若い営業の子に、たまに心の声を聞かされることがある。その時は自分の言葉や考えでは到底安心させられないので、いいYouTubeがあるよ、と紹介したり本をあげたりしてる。
47歳になって特に悩みもなく、毎日笑うことの多い人生にありがたいと思ってる。
一つだけ。僕がそこになかなか行かないのは、あれなんだ。
すまんな。
もう居心地の悪い場所にいる時間がないんだわ。
笑い泣きするので忙しいんだわ。
おしまい。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。