映画「こはく」試写へ、
今日は
7/6〜全国公開される
映画「こはく」
の試写へ行かせていただきました。
朝ドラ「なつぞら」にも出演されている
井浦新さんと
ピン芸人でもある
アキラ100%こと、大橋彰さん
共演の家族の形を描いた作品。
幼い頃に突如、姿を消した父を探すため
長崎の地を兄弟で巡り''愛''を知ってゆく物語。
長崎県のとある街。
幼い頃に別れた父が残したガラス細工会社を引き継ぎ、なんとか経営を立て直した亮太。(井浦新)
ある日、定職につかず中年に差し掛かるのにも関わらず未だ実家暮らしの兄・章一(大橋彰)から街で偶然父を見たと告げられる。
そんな中、亮太の妻である友里恵から「妊娠した」と告げられる。
以前、離婚し子どもと離れ離れになった経験から父になる自信を失ってしまう亮太だが、真の''家族''を求め、兄の章一と父を探す決意を固める…
幼かった頃の記憶というものは
とても曖昧なものでもあるし
それでいて、とても繊細に覚えているものでもある。
特に、側にいた人間の言葉というのを
真っ直ぐに信じてしまう幼少時代のあの頃の記憶というものは
いくら大人になっても
月日が経って歳を重ねても
脳裏にこびりついて離れないものだろう。
離れ離れになる父が発した
「必ず戻る」
という言葉を信じて待ち続けた兄弟の
父へのやるせない感情と、どうしようもなく恋しい気持ちというものは
子どもにとって、兄弟にとって
永遠に忘れられない約束であるんだと感じました。
''家族のかたち''というものは
本当に、その家族それぞれのもの。
模範的なものなんてないし
正解もなければ
不正解もない。
母親がいないとか
父親がいないとか
子どもにとってはどうしても周りと比べてしまって、気になってしまう部分かもしれない。
幼い子どもにとって
親同士の詳しいいざこざや
離れてしまう理由を完全に理解することは
難しい。
いなくなってしまった方の親を恨んでしまったり。
マイナスな感情が生まれてしまうこともあるだろうし、
子どもの頃の「どうして?」を放ってそのままにしてしまう人の方が多いんじゃないんだろうか。
そんな中でも
この物語の兄弟は
父の失踪の理由やおぼろげな背中を追い求めて
時にはぶつかり合いながらも
自分たちの「父親」を探すために動いた。
そんな兄弟ふたりの姿は
とても健気でもあるし、父を探す中で
本当の「自分」を探しているようにも見えた。
波間に浮かぶ橙色の夕日と
兄弟のでこぼこな、たくましい姿。
本当に、綺麗な映画を観れたと思いました。
ずっと我慢して溜めていた涙がこぼれ落ちた時のあの感覚を、優しく教えてくれるような作品だった。
主演の井浦新さんは
穏やかで優しい雰囲気の中に、細やかな感情の揺れ動きを映像に通して見せてくれていた。
井浦さんの瞳のなかには色んなフィルターをかけられる機能、みたいなのものが見えて
俳優として、見習わなければいけない部分があるなと。
大橋彰さんの演技というものには
良い意味でとても裏切られた。
普段、芸人としてのステージからは想像のつかない情熱的で心が潤んでしまう演技には、驚いた。
兄・章一の不器用でちょっぴりずるい部分を持った人間をこんなリアルに表現できるんだと感動しました。
この物語は
監督の横尾初喜さんの地元・長崎での実体験に基づいてつくられたオリジナルストーリーということで
港町、長崎がつくりだす平穏さと
その中に生まれる人の温かさ
そして
そのゆるやかさに隠された
人と人の間にある我慢や鬱憤、疑念
というものを美しく、繊細に描かれていた。
この作品はオール長崎ロケだそうで
長崎県の人々の協力や温かさが映像からも伝わってきて、とても良かった。
6/21(金)〜
長崎で先行ロードショーされるみたいです。
7/6(土)〜
全国ロードショー
家族や自分を見つめ直していく、
あったかいきっかけになるのではないかと思います。皆さまぜひに、
さ、週末を楽しみましょう
では
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