こみろんらびっと10/みみはにがてでしゅ
ありゅととぴのが毛糸で遊んでいます。
「いーとーまきまきいーとーまきまき」
「ひーてひーて」
「……とれないでしゅ」
見ると、見事に絡まっています。。
「ちょっと待って。ほら、動いちゃ駄目だよ」
キノモリさんは丁寧に取ってあげます。
と、キノモリさんの手がぴのの耳に触れました。
「ぺへっ」
そういや、この子たち、耳を触らせてくれないなぁ。キノモリさんは思います。まぁ、人間同士も、耳を触ることはめったにないけど、こんなに可愛い耳なんだから、少しくらい触らせてくれたっていいのに。
キノモリさんは、思い切って訊いてみることにしました。
「ねえ、耳を触るのはダメなの?」
すると、ぴのが、キノモリさんを見上げました。
「ぽくは、ますたーと、ありゅとと、ありゅふりぇっどになら、いいでしゅ」
へ、へぇ。
どういう基準なんだろう?
すると、ぴのが続けます。
「だいしゅきなひとにしか、さわりゃせないんでしゅからね」
なるほどね。と、いうことは、自分のことは大好きなんだ。
そう思うと、なんだかとても嬉しくなりました。
キノモリさんが作ったその日の夕食は、いつもよりちょっと豪華でした。
お読み頂き、ありがとうございますっ。もしよろしければ、サポートお願いします✨ いろんなことに向けて、頑張って活動していきたいです!