ごめんねとほっぺに触れる夜
はあ、またやってしまった。
冷静さが微塵もなかった。
せっかく今日は楽しく過ごしていたのに、眠る直前の会話で親子共に嫌な思いをしてしまった。
わたしの悪いところだ。
良かれと思って先手先手に策を練るけれど、それがたまに相手の気持ちを無視することがある。
明日は仕事の時間が長いから、ほんちゃんが退屈しないように実母の子守りの応援を頼んだ。
けれどほんちゃんはどんなに大変であってもわたしと一緒に居ることを望んでいる。
わかっている。けれど難しい。
仕事に同席させるっていうのは、仕事相手に迷惑をかけないようにしなければ…と無意識に気持ちが張り詰める。
時間と技術に対価をいただいているのだから、一分一秒も無駄にはしてはいけない。誰に言われなくてもやはりそういうプレッシャーをいつも負っている。
それでも!と快く思ってくださる方々に囲まれて、わたしは今お仕事をさせていただけているわけだけど。
やっぱり長時間になってぐずってしまったら相手しきれない。
だから周りの人の手を借りることもある。それは仕方ないことなのだ。
大事な娘だからこそ我慢ばかりさせたくない。自分とではなくても楽しい時間を過ごしてもらいたい。
きっと保育園に預けるママたちも同じ想いで預けているのだろう。
そもそもこれだけ仕事してしまっていたら普通は預けるしか選択肢はないのに。わたしは育児も仕事も…と欲張っている。だからツケが回ってくるのだ。なるべくしてなる問題に向き合い続けている気がする。
仕事と子育ての両立はずっと悩んでいるし、ずっとキャパギリギリで生きている。これでいいのかとも思うけれど、たくさんの工夫を湧かせてここまでやってきた。
…ただ4歳のほんちゃんにだってわたしと同じく思いがあるのだ。
いろんな条件や環境を考慮してはめ込んだパズル。よしできた!と完成間近だったのに…と思うけれど、ほんちゃんの気持ちを汲めていなかったならまたバラバラにしてやり直すしかない。
ついつい「こんなに準備してるのに」とか「なんで分かってくれないの」とか。そんなふうに思ってしまった自分をまた今日も恥じている。申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
だから何度も何度もパズルをはめなおす。
そうやって日々成長していくしかないのだ。
悔しいけれど、自分が完璧な布陣をどれだけ敷いたとしても。やっぱりほんちゃんに納得してもらわなければ、一緒には進めない。お互いにわだかまりは作ってはいけないと思う。
親子だとしても、精神は対等な関係でいたいからだ。
だから怒りに任せて言ってしまった言葉をちゃんと訂正して謝って。また明日、代案を相談してみようと思う。
お互いにつらくて泣いてしまった。
こんな眠り方は良くないね。
仕事も大切だけど、今しかできない子育ても大切。
ほんちゃんにとって代わりがいない母親であることを忘れずに。
優先順位をまた考えて、相談して、話し合って、納得し合って、明日も明後日も共に生きていきたい。