偽善者と呼ばれて。
少し前の話になりますが、ボランティア仲間の体験談を聞く機会がありました。
その方は数年にわたり生活圏内の道路の清掃活動をなさっています。
東日本大震災で被災され、大変だった時期に助けて貰った地域への恩返しがしたいという思いから始められたというアクションに、ただただ頭が下がる思いで貴重なお話しに耳を傾けていました。
清掃活動をしている時、さまざまな声をかけられることがあるといいます。
9割がたは「お疲れ様です」「いつもありがとう」などの好意的な言葉だそうですが、中には「こんな意味のないことは止めろ」「偽善者」などという心無い言葉を投げかけられることもあるのだそうです。
「意味のないことだとは全く考えていません。たしかに自己満足を叶えるだけの偽善なのかもしれませんが、何もやらずに偽善と呼ばれるくらいなら、アクションを起こして偽善と呼ばれた方がいいと思って続けています」
優しいまなざしの中に強い意志を感じた一言でした。
ご自身の中に一本芯がしっかり通っているからこそ、傷ついてしまうような言葉に心が揺らぐことなく、仲間たちを増やしながら確実に活動を続けて来られたのでしょう。
それにしても、勝手なことを言ってくる人っていうのは何処にでも存在するものですね。
そのゴミを一緒に拾えとは言いませんが、拾わないのなら余計なことは言うなよって思ってしまいます。
何もやらずに偽善者と呼ばれるくらいなら、何かやって偽善者と呼ばれた方がマシ。
心にずしんと響いたその言葉は、私が数々のボランティア活動を行う上で常に心に置いている言葉でした。
私が市内の障害児母子通園施設や子育て支援センターでのボランティア、ファミリー・サポート事業のお手伝いを始めたのは今から6年前です。
自身の子育てをほぼワンオペで行った経験から、ヘルプを求める若い子育て世代の力になれたらいいなぁと漠然と思っていた時に、市で開催されている「子育て応援者養成講座」というものを知りました。
こちらを受講すると支援センターでのお子さん達の見守りや自宅でお子さんのお預かりをすることが出来るようになるということで「私のやりたかった事はこれだ!!!」と思い、タイミングを測りながら(何かアクションを起こそうとすると何故か義母の怪我やら入院やらと重なったりして💦数回チャンスを見送ったりしました)全講座修了し、活動を始めたのです。
「子育て終わったのにわざわざヒト様の子育ての手伝いなんてしてるの??」
はい。単に子ども達が大好きなお節介オバチャンなもんで♪
「ばあちゃんのことでただでさえ忙しいのに、そこまで忙しくしてる意味が分からない」
ばあちゃんのお世話だけで終わる人生にしたくなかったんです。
限られた時間の中でも、少しでも自分が自分である瞬間が欲しかったから活動してます♪
「そこまで肩入れしたらあとで大変なんじゃない?」
距離感は理解して活動してます♪
私も結構いろいろな事を言われたりしますが、その都度こんな感じで返事しています。
忙しそうにしてるのが気に入らないとかも言われたっけ。
自分の方が大変なのよってマウントを取られたりもしたし、それこそ偽善者だ!って思われてるんだろうな…って態度を取られたことも一度や二度ではないです。
私にとってボランティア活動は、「介護者」や「嫁」という逃れられないしがらみから離れ、「私」という時間を生きられる、いわばリフレッシュの時間なのだと思っています。
何もやらずに偽善者と呼ばれるくらいなら、何かやって偽善者と呼ばれた方がマシ。
他人から何を言われようとも、他人の幸せを喜べる人間でありたいと思ってます。
人から「ありがとう」と言って貰いたい、感謝して貰いたいからボランティアをやってるのだとおっしゃる方もいます。
いろいろな考え方があるかと思いますが、私は「出会ってくださりありがとうございます」という気持ちでいたいです。
活動を通して出会った方々には本当に感謝の思いを持ってお付き合いをさせていただいていますし、きっとその事が6年間縁を繋ぎながら続けてこられた礎になっていると思っています。
こんな感じでこれからも、私らしく私の時間を生きて行きたいと思います。
#ボランティア
#子育て支援センター
#ファミリーサポートセンター
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