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ハンディを持つ息子がコロナに罹り、要介護の義母を抱えているのに、私も陽性者となった日からの療養記録④

9月11日(日) 療養4日目。
平熱キープ。喉はもうのど飴舐めたいと思わないくらいにイガイガしない。
誰と電話で話しても咳込まなくなった。

息子も平熱キープではあるものの、「ちょっと鼻水が・・・」とまたまた弱気モードへ突入。
普通の風邪とは違うという認識はあるが、元気づけるために「それは治って来てる証拠だよ!」と言うと、素直な彼は「そうかぁ」と笑顔に戻る。

こちらに記しているゴタゴタ劇のほとんどを、彼の耳には入れていない。
もともと繊細な彼は、陽性確定の瞬間から、たくさん心を痛めてきたからだ。

発熱外来を受診した病院は、相談センターから教えていただいた複数の中で一番近いところを選ばず、隣の市の今まで行ったこともないところを選んだ。
「これって、ここの市民だから絶対ココを受診しなくちゃないって訳ではないですよね??他の病院も教えてください!!」
若干食い気味に尋ねる私を、担当の方は一体どう思っただろうか。

理由は、一番近いところは義母の通うクリニックだったから。
スタッフやドクターの顔も知り尽くしてるし、出来れば必要以上に関りを持ちたくないと思ったからだ。
冷静になって考えると、ココのクリニックを予約し、受診した方が良かったのかも知れないと思ったりもする。
予約の電話を入れる段階で義母のことを話せば、もしかしたら今の状況よりはまともだったのかも知れない、とも。

でも、どうしても大切な息子を託す気持ちにはならなかった。
義母より息子を優先して何が悪い!と開き直る。

”後悔は少なめのマイライフ”を信条に生きている私ではあるが、時間だけは売るくらい目一杯にある現在、こうやって悔んだり、ちょっとしたことでナーバスになったり、涙腺がアホになるくらいに泣き出したり・・・。
感情の秋の大運動会が不意に始まる。
体力持たんわ。

それでもやっぱり、過去の様々なココとの関係を振り返ると、どうしてもココを頼るのは嫌だった。
「好き」と「嫌い」だけで「どっちでもない」がない、私らしいと言えばそれまでだとは思うけど。

話を戻そう。

車から降りずにウインドー越しに検体を取り、すぐさま「陽性ですね!」と結果が出た。
「お母さんは同じ車に乗って来てるので濃厚接触者ね!」
まあ、そうでしょうね。

不安そうに私を見つめる息子を宥めながら、まず最初に連絡を取ったのは息子の勤務先・・・ではなく、義母関係の各所だった。
(勤務先は既に留守番電話に切り替わっている時間だったこともある)
まずは義母を避難させなくては!!と思ったからだ。
まぁ、結果叶いませんでしたけど。
家族で何とかしろって匙を投げられましたけど。

別にコロナに罹ったことが悪いことの訳ではないのに、
電話口で「申し訳ありません」「ご迷惑をおかけします」を繰り返す私に、息子は「お母さん・・・。俺、迷惑ばかりかけてごめんなさい・・・」と、とっても悲しそうな顔をした。
あんな表情の息子を見たのは初めてだった。
今にも泣き出しそうな、今にも消えてしまうんじゃないかというくらいのか細い声。
後部座席のあの光景。一生忘れられない。

「謝ることないんだよ!悪いのはコロナだよ!
咳の薬出して貰えるから、帰ったらすぐに飲んで休もう!
大丈夫!お母さんがキミを守るから!!」
有言実行。身を呈して守った。
そして自分も罹った。後悔などない!!!

これ以降、息子の前でこの手の電話をかけたり、我が家のシリアスな現状を息子の耳に入れるのはダメだと思った。
何も考えずに療養に専念させる環境を整えることが、何よりも大切だ。
これ以上、繊細なこの子の心を傷つけてはなるものか!

死んでしまうかも知れない病気だということは、日々の報道を見ながら息子もだいぶ前から理解していた。
家族の中の誰よりもきっちりと対策し、ルールを守れていたのは息子だ。
その分、ショックはいかばかりだっただろう。
漠然とした「死」の恐怖も、きっと感じていたのではないかと思う。
熱が上がるたびに、咳が出るたびに。

幸いなことに、息子もどうやら私同様「軽症」と呼ばれる部類だったのであろう。
熱は2日で下がり、県からの支援物資で頂いた大好きなカントリーマアムを美味しそうに頬張るくらいに、すぐに元気になった。

解除になったらガチャガチャ行きたいなぁ。
(息子はガチャガチャコレクター)
お母さん、〇〇の限定メニュー、始まったね。今度買って来ようね!
(大賛成!!母も食べたい!!!)
そんな希望も口に出せるようになった。

息子が診断を受けたのは療養期間見直しとなった9月7日以前なので、多分その時言われた10日間のままなのだろうけど(勤務先からは「出社可能な日はこちらから連絡します」と言われている)、そうすると、見直し以降に発症した私の解除日と同じタイミングとなる計算になる。
9日15日。ゴールはもうすぐ。
*もちろん、すぐにウロウロ出歩くほど、我々はアホではありません。
 【追記】
サポートセンターに確認を取ったところ、息子についても短縮が適用されるそうで、それで計算すると12日まで療養の13日から解除となるらしい!
でも私の療養が終わらない限り動けないので、私の解除日に合わせて動く!!

娘、夫、ともに陰性キープ!!!
ここまでキープ出来れば、私からの広がりはほぼ考えなくても良いとのお墨付きをいただいた。
7日以降ずっと引きずっていた罪悪感から、ほんの少しだけ解放されたような気がした。

夫は明日から勤務復帰。
*県のガイドラインに沿っての復帰。
娘は義母の世話もあるため、私の療養期間が終わるまで在宅勤務を続けてくれる。
ありがとう。お世話になります。

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