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読書感想 スティーヴンソンさん『ジーキル博士とハイド氏』
いわずと知れた二重人格を題材とした小説です。
ただ、実際に読んでみると二重人格というより、ドラゴンボールのピッコロ大魔王(初代)と神の関係みたいだと思いました。
いや、正確にはドラゴンボールの方が後なのですが私が知った順番からするとそうなるということなのです。
人(ピッコロ大魔王はナメック星人ですが)は、善人の面と悪人の面があり、悪人の面を切り離して純粋な「悪」として世に放ち、自身は「善」として生きるのですが、結局「悪」が暴走して被害者が出てしまうというイメージが重なります。
私はそんなに善人であろうとも思わないし、沸き上がる悪人の衝動もないので分離させようという気持ちにはなりません。
清濁併せ持つのが生き物なのではないでしょうか。
「ジキルとハイド」という言葉は聞いたことがあっても、その元となるこちらの作品を読んだことがないという方は是非ご一読を。