パレットの上で

黒と赤


私の好きな組み合わせ


赤を支える黒が好き  黒で輝く赤が好き



あなた達って、本当お似合いね




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄


赤は言った

「黒ほどイイ色はね、ないと思うの」



暗くて  地味で  目立たない


それでいて


強烈で  一匹狼で  染まらない



「そんな子って、素敵じゃない?」



赤はその日も輝いた




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄



黒は言った

「赤はね、素敵な色だよ」



強烈で  まっすぐで  美しい


そして


人気者で  自信家で  影響力がある



「本当…これまでで一番、素敵な色だ」

「もったいないくらいに」

「大丈夫。君の分まで、私は輝くから」



黒と赤は一つになった




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄






あーあ








アナタって本当、染まらないのね

悪趣味な色




そんな悪い子には、教育が必要ね




どうしたの?

そんな酷く怯えた顔して


大丈夫

痛いことはしないから





いらっしゃい










仲良くできるよね?

















どんなに強い子でもね

敵わない子はいるものよ











なんて、もう聞こえないか

だってあなたはもう







混ざりきった灰色だもの


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