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マスメディアの危うさ

私は舞台作家の鴻上尚史さんのコラムが好きで、アエラドットの人生相談も更新されれば必ず読みます。

お悩み相談のコラムで、悩みは多岐にわたり、パワハラ、夫の不倫、子育て、学校での生きづらさ等々、私の記憶だと6、7年くらいやってらっしゃるのかと思います。毎回、本当にお疲れ様です。

今回のお悩みは、女性が国際スポーツ大会での異常な盛り上がりについていけず、その盛り上がりについていかないと非国民であるかのような扱いに疑問を持っているとのことでした。

鴻上さんはNHKBSで「cool japan」という番組の司会をやっているそうですが、外国人勢が「日本人は、オリンピックに騒ぎすぎじゃない?」と疑問を持ったそうです。

鴻上さんは「〇〇選手が金メダルを獲ったとか、話題にならないの?」と聞くと皆「ならない」と答えたそうです。「誰も見ないから」と。確かに誰が金メダルを獲ろうが、私たちの生活には1ミリも影響しませんね。これはそのとおりです。

日本勢が活躍して金メダルを獲れれば、それはそれでめでたいことと思いますし、獲った本人の努力の賜物なので、周りの人たちが大いにお祝いしてあげたらいいと思いますが、だからといって日本人の誰が得をするということもありません。

マスコミが大げさに煽り、選手たちに要らぬプレッシャーをかけ、結果、選手たちがプレッシャーに負けて、練習の成果が上手く出せなかったり、周りの期待に添う結果が出せず泣き崩れるような場面もたくさん見ました。
これは選手でなくマスコミのせいだと私はいつも思います。日本人の気質としてその辺、変に生真面目で「周りの期待に応えなくては」と頑張りすぎ、力が変に入りすぎてしまうのではと思います。

ましてオリンピックなんて大舞台、当然、選手たちはいい結果で終わりたいに決まっています。いちばんナーバスになっているときですし、周りは静かに見守ってあげたらいいのにと思います。いい結果が出たときだけ、大々的に報道して、おめでとうムードを出してあげればいいのです。

オリンピックなんて大舞台、それだけで選手たちは少なからず緊張するはず。なら変なプレッシャーはかけず、こっそり応援してあげて、周りのサポートをする人たちは、その仕事だけしていたらいいと思うのです。

マスコミは、オリンピックがあればこれ幸いと視聴率を獲るために、視聴者の気を引こうと色々工夫するわけですが、私も鴻上さんに相談してきた女性と同じく、あのムードが大嫌いで、この期間はことさらテレビをつけず、必要な情報はネットニュースで拾います。

マスコミは、この辺が妙に無神経と思うところです。確かに自社の番組の視聴率は上げたいでしょうし、新聞・雑誌等も売りたいのはわかりますが、かといって選手たちの気持ちはどうでもいいのかとよほど訊ねたいです。

オリンピックとは話が違いますが、大手テレビ局2社が、某メジャーリーガーに出禁を喰らったのは最近の話ですね。これは某さんのお怒りはご尤もとしか言いようがないです。あそこまでプライバシーを侵害されていいことには、誰だってなりません。出禁になって当然です。

オリンピックに限らず、アスリートたち、芸能人たちに対してメディアは、もう少し立場を考えてあげられないのかなと、コラムを読んで思いました。





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りんな
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