私の人生を変えた(ような気がする)言葉
「読んでいて楽しい志望理由書は初めてだ」
大学受験のとき、担任の先生に貰った言葉が今も胸に残り続けている。
(遥か昔の恩師に貰った言葉みたいに言ったけど、私は大学1年なのでたった1年前の出来事である。)
しかし担任がくれたその言葉は、おだてやすい人グランプリ準優勝の私をその気にさせるには十分だった。
私は今、ライターとして活動している。
といっても収入は月2万程度、他のアルバイトもしないと華のJD(女子大生)は生きていけない。
家庭教師をクビになったりしたけど、ライターの仕事は楽しく続けられている。
それでも先生の言葉がなければ、ライターの活動はしていなかっただろうなと思う。
元々、文章を書くのが得意だった。
でもそれは読書感想文とか人権作文のクラス代表によく選ばれるとかいうレベルの話で、文章でお金を貰おうみたいな発想は微塵もなかった。
しかし先生は私の志望理由書を読んで、面白いと言ってくれた。物語があって、テンポが良くて楽しい文章だと。
話が面白くない人として有名だった私は、誰かに自分の言葉が面白いと言われる日が来るなんて思っていなかった。
そっか、私、文章なら面白いんだ(単純)
それは追い込まれた受験生を励ますためのお世辞だったかもしれない。
でも私は、”文章を書く仕事もありかもなあ”なんて思い始めちゃったのだ。
もしかしたら社会に出て普通のOLとして働くかもしれないし、逆に先生の言葉がなくてもいつか文章を書く仕事をしていたかもしれない。
先生の言葉が私の人生を変えたかどうかは、まだ分からない。
それでも、変えたような気がするし、変えなくちゃいけない気がする。
よく「人生を変えた言葉」というのを聞くけれど、人生を変えているのは自分自身だ。言葉だけじゃない。
だから私は先生の言葉を「人生を変えた言葉」にするための努力をしなくちゃいけないんだと思う。
「読んでいて楽しい志望理由書は初めてだ」
これは私の人生を、変えるような気がする言葉。