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三毛猫かずらと私 #創作大賞感想

三毛猫かずら、という絵描きを応援している。かずらは、リアルの古い知人で、私はずいぶんと仲良くさせてもらっている。

かずらは昔から絵を描くのが好きで、じょうずだった。私は、note界隈でも揶揄をこめて「画伯」と呼ばれるくらい絵を描くことが苦手で、絵について詳しくもない。

でも、好きな絵、なんとなく良いと思う絵はある。胸にズンときたり、じんわりと味わい深かったり、よくわからないけどきれいと思ったり、理由はそれぞれだけれど、好きな絵というのはある。

三毛猫かずらの絵は、私の好きな絵だ。

絵について感想をのべるなんて無粋だと思うけれど、好きな絵なので個人的な想いを書いてみたい。

作品集『猫と女の子』は、タイトル通り、いろんな猫と女の子だけが描かれている。「女の子」といっても、少女というほど幼くはない。でも、大人の女性でもない。その中間くらいの、女の子たちがいろんな猫たちを抱いている。

印象的なのは、女の子よりも猫のほうが表情ゆたかに見えることだろう。普通は動物のほうが無表情のはずで、人間には表情がある。でも、かずらの『猫と女の子』は、一見すると女の子たちにあまり表情がないように見える。いっぽう猫たちは、短毛、長毛、子猫もいれば鳴いている猫もいて多種多様さまざまだ。

でも、じーっと見ていると、女の子たちが何か語りかけてくるような気がする。それは猫への慈愛なのか、生き物すべてに対する慈悲なのかわからないが、じんわりと胸にせまるものがある。

私が三毛猫かずらをよく知っているからだろうか。いや、かずらを知らずにこの絵だけを見た人にもきっと、それぞれ受け取るものがあるのではないだろうか。絵には、人の心を揺さぶる強さがある。

それくらい、魂のこもった作品になっている思う。

くわえて、それぞれの女の子たちと抱いている猫たちがどことなく似ていることも、私がこの作品集を好きな理由のひとつだ。動物たちは、そのものを一番愛している人に似てくるのではないだろうか。同時に、人間は愛する動物たちとどことなく似てくるのではないだろうか。人と動物たちの絆は、きっと思っているよりずっと深い。

noteのいいところは、創作するすべての人に平等なプラットフォームであることだと思う。創作大賞にも、オールカテゴリ部門がある。絵は、漫画よりニーズが少なく、レーベルも関わらないだろうけれど、それでも、かずらが血肉を込めて描いた絵を私はたくさんの人に見ていただきたい。この記事を見てくださった方々にも、一緒に応援していただけたら嬉しい。

描いた絵を発表してみたい、というくせに、SNSどころかインターネットじたいに疎いかずらは、noteのアカウント管理を私に全面的にまかせている。だから、コメントをいただくたびに私はスクショしてかずらに送っている。すると、喜びがキラキラあふれた返信がくる。そんなに嬉しいなら自分で返信すればいいのに、と思うけれど、アカウント管理ができないのもかずらの個性なので、そこは
尊重しよう。


#創作大賞感想

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秋谷りんこ(あきや りんこ)
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