ヒプノセラピー体験「引きちぎったロザリオを森の湖畔にぶち投げる」
ルノルマンカード
36:CROSS 十字架
〈キーワード〉運命・宿命
このカードを見て思い浮かぶのは、
6年ほど前に初めて体験した「ヒプノセラピー」のこと。
ヒプノセラピーという催眠療法がありまして、それについての説明はここでは省かせていただくのですが、当時、私はこのセラピーのメニューにあった「過去世退行」というのに好奇心を鷲掴みされました。
聞くところによると、セラピストさんの誘導にしたがって催眠状態になって、自分で自分の過去世を見にいけるとな。
占い師なんて仕事をやっている私、不思議なことは大好きだし、催眠っていう言葉にもドキドキするし、自分の過去世なんて見てみたいに決まってるじゃないですか。
(後日、自分もそれを学び、現在ヒプノセラピストとしても修練中です)
というわけで、見てきました過去世の私ですが
胸にかけていたロザリオ(十字架のネックレス)を引きちぎって、深い森の中にある湖に向かって
「こなくそ!!」
とばかりに思いっきり投げ捨てていました。
セラピー中には、とっても不思議なのですが、その場面が鮮明に頭に浮かんできて、この時の感情もちゃんと湧き上がってきて、もう、なんというか、お笑い芸人のザブングルの彼の
「悔しいですっ!!」
なんです。
あんな顔して投げてます。
セラピー後、セラピストの先生と、私が見たこの潜在意識の全体像を整理したところ、
どうやら過去世(という形で出てきた私の潜在意識)の私は、ヨーロッパっぽい土地で、10代後半の女の子で、勉強したいのに貧しくてできなくて、何かの夢に挫折して、
「神なんていないじゃないか!」
とばかりに大事にしてたロザリオを投げ捨てたようです。
投げた後は、もう、後悔の気持ちがブワーッと湧いて、でももう湖の底深くにどんどん沈んでいく大切にしていた信仰の対象は取り戻せなくて。
で、セラピーを受けている現実の私の目からも、涙が溢れて止まらないという…そんな不思議な体験をしたのでした。
霊視やチャネリングなどで人に過去世を視てもらって
「あなたは修道女でした」
みたいに教えてもらうのとは違って、ヒプノセラピーは自ら体感するので、感情までもを体験できるというのが、鮮烈です。
セラピーで見た風景が本当に過去世だったかどうかは定かではないですが、自分の中にないものは出てきません。
私にとって「十字架」というものは何かしらの「信仰」の象徴であること。
そして、その「信仰」というものに関して、私の潜在意識は大きく反応する、感情が動かされるということ。
なぜ自分がこんな物語を意識にのぼらせたのか、そこには何の意味があるのか、いまだに、折に触れてぼんやりと考えることがあります。
ルノルマンカードの「十字架」は、苦しみや悲しみのカードだと教わりました。
確かに、過去世の自分として出てきた私の持っていた「十字架」のエピソードにも悲しみの感情が伴っていました。
今の私には特別な信仰はありませんが、過去世の私(仮)のように、大事なものを捨てて後悔するのは、嫌だなぁと思います。
今の私には「占い」という必殺技があるので、そんな運命や宿命に対して、何かしらの悪あがきができるのではないか?
今世は、大切なものを意地でも守り抜くような、そんな人生を送りたい。
なんて、考えました。
そのためには、自分にとって何が「大切」なものなのか、ちゃんと知っていなくちゃですね。
読んでくださってありがとうございました!