反抗期ってこんなに早いの?知っておくべき中間反抗期
妊娠がわかった瞬間から、その子がかけがえのない存在になります。育児は大変なことも多いけど、その分成長する姿もすべて愛おしい。
どんな親でも「絶対にこの子を立派な人にしてみせる」「苦労はさせたくない」など思うはず。私もそうでした。
長男が生まれたとき、私は「立派な人=まじめ・勉強ができる・性格がいい」など勝手な思い込みをしていました。
考えたら自分ができていないのに、こんな完璧を求めるのはおかしいですよね。
でも当時新米ママである私は、肩の力が入ったガチガチな母親でした。そんなガチガチな親から育てられた長男は、かなり早い反抗期「中間反抗期」を迎えることになります。
この記事では長男の実話をもとに「中間反抗期」についてお話したいと思います。
中間反抗期とは
「反抗期」は、成長していく中で突然親を無視したり、攻撃的になる時期のことです。
反抗期には主に、「第一次反抗期」「中間反抗期」「第二次反抗期」の3つに分けられます。
その中でも中間反抗期は、第一反抗期と第二反抗期の間に起こります。6歳ぐらい~10歳ぐらいに現れ、親の干渉を嫌がり、自分で考えて行動したい気持ちが大きくなります。
そのため親に口答えをしたり、反抗的な態度をとるようになり、親より友達を重視しようとします。
わが家の反抗期のきっかけ
それは突然やってきます。いや、もしかすると兆候はあったのかもしれません。
厳しめの幼稚園に通っていた長男は、小学生になるとのびのびして毎日が楽しそうでした。人見知りだった長男が新しい友達も作り、毎日約束をして帰ってくるほど。
1年生の後半から友達とゲームを楽しむようになった長男は、わが家の約束である「遊びに行く前に、学校の宿題を終わらせること」「17時には家に帰ってくること」「ゲームは1時間まで」これが少しずつできなくなってきました。
約束を破るような子は、立派な人になれないと思っていた私は、頭ごなしに長男を怒っていました。
「ゲームばっかりしないで、勉強もしっかりしなさい」と毎日こんなことを言っていたような気がします。
この頃の私は、しっかり教育しないと「いい母親じゃない」と、見えない敵と勝手に戦っていて自分にプレッシャーを与えていました。
長男からしたら家は落ち着いた場所ではなかったはずです。
ついにきた中間反抗期
小3になった彼は、約束を守ることがほとんどなくなりました。休みの日はずっとゲームをするようになり、いつの間にか1時間と決めていた約束はなかったことになっていました。
私がいくら注意しても、聞く耳持たず。それどころか反抗的は言葉が返ってくるようになってきました。うちの夫が基本土日もお仕事なので、子供たちは私と過ごすことがほとんど。長男からしたらいつも怒っている私は、本当に鬱陶しい存在だったはずです。
そこそこあった成績も一気に下がってしまい、このままではゲーム依存症になるかもしれないとゆう心配も出てきました。夫に相談すると、すぐにゲームを没収。
これで何かが変わるのかと思っていた私がバカでした。夫が仕事に行くとゲームがないことにいらつき、ゲーム時間のことを告げ口した私にものすごい勢いで怒りをぶつけてきたのです。
「壁は蹴る」「暴言を吐く」「泣き叫ぶ」。こっちも頭にきて頭ごなしに怒っていました。週末になるとこの繰り返し。長男と私の関係は最悪なものでした。
そんな長男は、ついに家族で出かけることさえ断るようになり、暇を見つけては友達と遊ぶようになったのです。
このままではダメだ
長男は私と長くいる週末は特にイライラしていました。私もイライラしてしまうので、次男と2人でよく出かけるようになりました。
「これがお互いのためかもしれない」と思ったけど、これって厄介なことに目を背けているだけだとある日気づきました。
それまで毎日泣いていかにも私が被害者のように思っていたけど、ある日ふと私が厳しすぎたのが原因かも。本当の被害者は彼だったんだと気づかされました。
手のかかる次男にばかり、目を向けてしっかり長男のことを見てあげていなかった。厳しいだけで、甘えさせてあげていなかったのかもと反省しました。
長男が泣き叫んでも今までは、怒っておさえようとしてたけど、嫌がる長男を強く抱きしめてあげることにしました。最初は暴れるけど、だんだん落ち着いてこっちの話を聞いてくれるようになりました。
ゲームについても話合いをしました。できるだけ約束の時間を守るようにすると言ってくれたので、見守ることにしました。
その後の対策
夫とも話合い、土日に習い事をさせることに決めました。習い事に関してもこっちが決めるのでなく、長男の意見を尊重して決めようと考えていました。
体を動かすことが好きな長男に、スポーツ系の習い事を探していたらちょうど空手教室の見学に行こうとママ友からの誘いがありました。
そこの子供は長男と仲のいい子で、その子が行くなら行ってみると珍しく長男が行く気になっていました。
これはチャンスだと思い、すぐに連絡して見学に行かせてもらうことに。すると見学だけではなく、体験もさせてくれたのですごく楽しそうでした。
帰りに長男から「〇〇君も習うならやってみたい」と言い出し、ママ友と話し合って習わせることになりました。
習いだしてすぐ、先生やまわりの大人から褒められるようになりそれがうれしかったのか、長男は家に帰っても練習をするようになりました。
最初土曜日だけ練習に行っていたのが、もっとうまくなりたいと思うようになり、気づいたら週3回通うようになっていました。
ほんの1年前までイライラしていた長男が、「空手」というものに出会い活き活きした姿に変わっていました。そんな彼を応援しようと、先生の指導は私もしっかり聞いて帰って2人でおさらい。動画を撮ってどこが悪いかチェック。1年前までの関係がウソのようになっていました。
子供と同じ趣味を持つのも大事
ある日長男から、「練習はしんどい。このしんどさをわかってほしいから一緒にやって。」と私にも空手を習うように勧めてきました。もちろん、私は未経験者。大人から習うのは勇気がいること。すごく悩んだ結果、私も習うことにしました。
私が習い始めたとき、すでに長男は始めて約1年経っていたので長男の方が先輩になります。長男に私の動きのアドバスをしてもらったり、形を教えてもらいました。長男は自分が私より上に立てていると思って、得意げに教えてくれました。
立場を上に立たせてあげると、子供ってこんなに喜ぶことを知りました。親子で同じ習い事しててよかったと今でも思います。それに自分がやってみてしんどさがわかったので、「がんばってもっと練習しなさい」という無責任な言葉を言わなくて済みました。
逆に長男は厳しく「頑張ってもっと練習しろよ。練習休んだらうまくならないで」と今までの復讐かのように言ってきます。
中間反抗期があってよかった
反抗期期間は親子ともにしんどい思いをしますが、その分いろいろ考えさせられる期間でした。
中間反抗期ならまだ子供も親を全否定しないので、関係が修復しやすいかなと個人的に思っています。これが中学生になると、体も大きくなるし知恵もつくのでもっとこじれるかもしれないですね。
長男の反抗期のおかげで、子育ての考え方の間違い、子供と寄り添うことの大事さを教えてもらいました。
高校生なった長男は今でも、気に入らないことがあると怒ったりしますが、こっちも扱いになれて適当に受け流すことができています。
今反抗期のお子さんをお持ちの方、本当につらいですよね。小さいときはあんなにかわいかった子が親に反抗してくるなんて。でもいつか終わりがきます。長男はよく「小3のときは俺の暗黒期」と笑って言っています。
子供の反抗期はつらいけど、親にとってもいい機会。子供は大人を成長させてくれる存在ですね。