![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/169670165/rectangle_large_type_2_3cc8896c20d3b20a1c8029244b91c372.png?width=1200)
カナダで保育:変えられるものと変えられないもの
前回の投稿からかなり時間が空いてしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は、その間に個人的にも職場的にも色々な事がありました。
私は今の園での勤続11年、主任4年目に突入し、新しい同僚たちと過ごしています。
うちの園でのここ1年ほどでの一番の変化はマネージャーが変わった事でした。
変ったといっても産休中の代わりに入ったので期間限定で、その先生は内の園と同じ系列の幼稚園(Preschool)で働いていた方で、少しだけ面識はあったものの、正直に言うとあまりいい印象がある人ではありませんでした。
実際に話したのは一緒に受けたワークショップの時だけで、それ以外は挨拶程度なのであくまで「印象」というだけですが、あまり人の話を聞かずに自分の考えを押し付けるというイメージを持っていました。
保育士として働いている以外にも保育士の専門学校で教鞭をとっていたり、保育士に対して行われるワークショップを取り仕切っている事もあるので、知識はあるけれど、実際の現場の声をくみ取ってはくれず、その「正しい」考えを押し付ける、と思っていました。
彼女が産休中の代わりマネージャーになると聞いた時は憂鬱でしたし、主任としてどのように接していこうかと不安に思っていました。
ただ、蓋を開けてみたら私が持っていた印象とは全く違う人でした。
確かに色々な知識はあるものの、私が今働いている乳幼児クラスの事は実経験が自分の子育て以外はないからと耳を傾けて、基本的には私たちがやりたいように動かせてくれました。
情報や教材が欲しいと相談すればすぐに対応してくれて、だんだんいつ休んでいるのかと心配になる程でした。(カナダでは珍しい!)
そんな新しいマネージャーと1年少し一緒に働いてきて、沢山の事を学ぶ事が出来ました。
今まで上に言われつつも要領が掴めなかったドキュメンテーションの書き方やその情報の集め方。
保護者へのメールの書き方。
何を指針に保育を行うのか。
今までもわかったつもりでいたし、自分なりにやってきました。
でも彼女からの情報や教えで確実に変化をする事が出来たと実感しています。
そんな中でも自分の中で変わったものと変らなかったものがある事に気が付きました。
先ずは仕事に対して感じる心地よさや嬉しさ。
何に対して心地いいと感じ、何に対して嬉しいと感じるか。
ここは変わりませんでした。
子ども達やその家族、同僚たちと会話をし、そのやり取りの中に信頼関係を感じられた時、子どもの成長を目の当たりにしてそれを家族や同僚とシェアした時、求められていた仕事を時間内に満足のいく出来で終わらせることが出来た時。
これらは以前から変わらず自分の中にあり、やはり自分の感情に繋がっている事は基本変らないだと思いました。
それに対して変ったのは物事や人への視点や対応の仕方。
自分とは違う意見や考えを持っている人との会話の中で、相手の態度に対して同じように返してしまう事が多々ありました。
つまり威圧的な人には強く返したり、遠回りに嫌みを言ってくる人にはそれとなく同じように返したりと。
これ自体、別に間違った行動だったとは思っていないのですが(そういう必要がある時もありますよね?)、ただ正直疲れるし、後々「あんな言い方をしなければ良かった」と後悔する事も多々ありました。
それに対して、兎に角相手の話を最後まで聞く、という今のマネージャーのやり方を真似してみる事にしたんです。
子ども相手にはしていても、大人相手には中々出来ずにいた方法。
ダラダラと話されるとどうしても途中で遮りたくなってしまう。
ただ、結果的に最後まで聞く事で、私も一言で終わるようなことが結構あったんです。
途中で遮ってしまっていたことで相手の話の要点を掴めないまま話をしていたから、相手も「そうじゃない」とさらに話をしてきて結果余計に長くなってしまう。
でも最後まで話を聞く事で相手を誤解していた、見誤っていたという事もわかったりして、相手や状況に対する印象を変える事が出来ると知りました。
これらの情報って、実は色々なコミュニケーションなどの本に書いてあることです。
つまりは知識としては誰でも手に入れられる事なわけです。
でも、自分も含めて、それを実行できないでいる。
それには面倒臭いという気持ちもあるし、本当に上手くいくのか?という疑念もある。
ただ幸運にも身近にそれらを実行している人がいたら、比較的行動に移しやすいという事を知りました。
人生の目標が「生涯現役・死ぬまで成長」である私としては、常に変化していきたいと思っているので、それには実際に行動に移して変えられる事は変えていく事が一番の近道なんだと教えてくれたマネージャーですが、彼女の任期は残すところ後1か月弱。
そうしたら私の苦手な産休中だったマネージャーが返ってくるので、この学んだことを生かし、良い仕事関係を気づいていきたいと思った今日この頃でした。