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女風体験(30)〜スーツで犯して〜

「タツキさん!」

雑踏の中キャリーを引くタツキさんを発見した。
後ろから駆け寄って肩をたたくとびっくりした顔で振り向いて、目が合うとほっとしたようににっこり微笑んでくれる。

「りんさん!」

かっ…

「かっこいい…っ」
「え…ありがとう!」

思わず心の声が漏れ出てしまった。
照れたようにお礼を言ってくれるタツキさん。
白いシンプルなTシャツをインナーにして黒のジャケットを羽織っている姿は、息が止まるほど素敵だった。

「りんさんもかっこいいね!
 ジャケットもだけど、タイトスカートも
 えっちで似合うね!」
「ありがとう!」

今日は役員へのプレゼンがあったから黒のセットアップを着ていた。えっちかどうかはわからないけれど、タツキさんのたれ目の目尻がさらに下がっているのを見たら、正解だったなって思えた。

ホテルのお部屋に入るとソファに並んで座る。1年間No. 1をキープしてきたタツキさんはプラチナという称号をもらって、唯一無二のランクにアップしたばかりだった。だからお祝いに白ワインとケーキを買って来た。

「ご昇格おめでとう!」
「え…そのために用意してくれたの?
 ありがとう!
 プラチナお祝いしてもらうの
 初めてだ!」
「乾杯!」

甘いモノ大好きなタツキさんが
んーーっ!
と目をつぶってモンブランを味わっている。それを隣で見られる幸せ。
しかもジャケット着てるんだよっ!
冷静に話しているけれど、心の中はずーっと

きゃーっ!
きゃーっ!
めっさ!かっこよすぎでしょっ!
やばいやばいやばい
この人に襲われちゃうの私っ!?
きゃーっ!!!

…のループだった。

「喜んでくれてよかった!」

ワインを水のように飲み干す。

飲まないとやってらんないでしょ。
こんな素敵な人と2人でスーツ着てホテルのソファってどんな状況よっ!?

酔わないんだけどね、こんな量じゃ…。

「先輩と後輩で出張に来てて、
 明日のための打ち合わせ、
 なんでしょ?」
「そうだよ!
 タツキ…くん…」

うあー恥ずかしいっ

「ですね、りんさん!」

おおっ!
久々の敬語も萌えるっ!

「明日は何時に出発しましょうか?」
「あっ…タツキ…くん?」

顔を覗きこみながら、なんでもないことのように腿を撫でられる。それだけで体がびくんと震えてこわばってしまう。

「9時頃出るんでしたっけ?」

普通に会話するタツキさん。

「ん…っ…そうだけどっ…
 ちょっとっ…タツキ…くんっああっ」

ジャケットの上から胸を揉まれる。

さっきまでこれを着て、エラい人の前で
説明してたのに…

左手がブラウスの合わせ目から入って来て
そっと乳首をつまんだ。

「はぁあっ…ダメ…っだよ…」
「打ち合わせだからって
 こんなかっこでボクの部屋に来ちゃ
 ダメですよ、りんさん。」
「ああっ…それっ…」

乳首をキュッと捻られる。
止めようとした手首を軽く押さえられ、キスで口を塞がれる。

「んん……」

とろけそうなキス…。
あぁ、私この人が好き…。

ショーツを抜き取られ、キスをしたままソファに押し倒される。

くちゅ…

「んっ…」

指がするんと入って来た。
自分の肉ひだと粘液と指が絡まり合ってゾクゾクと震えがのぼってくる。

「んっ!」

恥ずかしくて両手で隠そうとしたら、両手首をつかまれてゆっくりとばんざいの格好にされ、押さえられてしまう。
優しいのに、抜け出せない。

「りんさん、後輩にこういうこと
 されたことあります?」
「ないっ…よっ…」
「うそ、ありそうですけど?」
「ああんっ…ない…よ…
 手を握られたりとか…んんっ
 キスされるくらいしか…っ」

ぐいっと奥を押される。

「あああっ!そこっ…」
「しか、じゃないですよね?
 なんか、やきもちやいちゃうな…」
「そんなっ…んんんっ!はあっ」

奥でぐりぐりと回転されると目の奥がちかちかした。スーツ姿の「後輩」の、
ちょっと荒々しい仕草と目線に興奮する。

「じゃあ
 されたことないこと、
 ぼくがしちゃおうかな。」
「あああっ…!」

耳元で囁いたと思うと、中を温かい舌がねっとりと舐め上げた。
そのまま舌は、首筋を伝って胸元までゆっくりと円を描きながら降りてくる。
ジャケットは着ているけれど、ブラウスもブラもたくし上げられて、胸は剥き出しになっていた。
黒いジャケットの横に自分の白い胸と乳首がある。やはり黒いジャケットを着たタツキさんが胸に顔を埋めてその乳首を吸い上げる感触とビジュアルに、たまらなく疼いてしまう。

「ああああっ!きもち…っ!」

しがみつく背中の布地に皺が寄る手触りや、衣擦れの音にもどきどきする。
たくし上げられて、もはや腰にまとわりついているだけになっているタイトスカートの下でタツキさんが動きを速める。

「あああっ!んんっ…はああっ!
 も…うっ…イっちゃ…うっ!
 ああああああっ!!!」

ちゅ…

びくんびくんと痙攣しながらソファに横たわる私にタツキさんがキスをする。
そのままするするとジャケットを脱がされ、器用にブラだけ抜き取られた。
捲り上げたブラウスの下、乳首をちろちろと舐められ、右手の指が2本、ゆっくりとまた中に入って来た。

「ああぅ…まだっ…んんっ」
「もう1回、ね?」

左手がクリを擦り始めた。

「あああああっ!
 そんなことしたらっ…またっ…」

優しく、でも加速していく指に、全身に散っていた快感の波がまた押し寄せてくる。

「タツキ…くん!…イっちゃうっ」
「ダメですよりんさん、
 これから打ち合わせするんでしょ?
 そんなに何回もイっちゃダメです。」
「だって…!やぁ…っ!
 くぅんっ……もっ…ダメっ!!
 んんんんんんーーっ!!!」

がくんと体が折れ曲がり、そのままソファからずり落ちてしまった。ソファに寄りかかりぺたんと床に座ってしまう。

「大丈夫、りんさん?」
「うん…多分…」

あ、タツキさんに戻った!
上からかがみ込んでキスしてくれる。
うっとりしていたら、身を起こしたタツキさんが私の膝の裏と脇に手を差し入れたと思うと、軽々と持ち上げてしまった。

ええっ!?

こんなに背が高いからそれなりに重いし持ちにくいはずなのに…まさかのお姫様抱っこ!!!
恥ずかしくて首に手を回してしがみつく。
でも…嬉しいっ!!
こっそり、上目遣いでタツキさんの顔を盗み見る。
当たり前だけど、下から見ても綺麗な顔…。

ベッドまでのわずかな距離だったけれど、それだけでもうめろめろだった。
そっとベッドに置かれると、期待で胸がいっぱいになってタツキさんを見上げる。
覆い被さるような体勢で素早くジャケットを脱ぎ捨てる仕草にもどきどきする。
私の上で四つん這いになって、両肩を押さえつけたまま激しいキス。
獣のようなオス感がたまらない…。

「んんんっ!」
「いいね!
 りんさん着たまま犯すの、興奮する!」

犯す、って…。
いやほんと、タツキさん最高なんだけど!
むしろほんとに「犯して」くれて全然いいんだけどっ!

スカートの中を舐められ、吸われる。
指もたくさん入ってくる。

「はあんっ!タツキさんっ!
 も、イくっ!!
 あああああんっ!」

そのまま、離してくれずに何回も何回も。

「もうっ…ちょっと休憩…っ」
「わかった…やり過ぎちゃった…」

初めてお互い服を全部脱いで、汗びっしょりの体を重ねて息を整える。

「ふふ!」
「なあに?なんで笑ってるの?」
「タツキさん、ずーっと目つぶってるから
 寝てるのかと思って!」
「えー!寝てないよ?」
「でもいっつも、してくれてる時も
 ずっと目つぶってるでしょ?」
「えっそうかなっ?
 逆にりんさんは見てるの?」
「うん、時々♪」
「わーえっちだーっ!」
「だって覚えてたいじゃん?
 でもその度に目、つぶってるんだよ
 タツキさん」

ちょっと口を尖らせてみる。
だって、目、合わせたいんだもん。

「絶対寝てるでしょ?」
「寝てないよーっ
 だってじゃあ、手だけ動いてんの?笑」
「そうそう!
 プラチナだからさ、そのくらい
 できそうじゃん?笑」
「ええー笑
 モーターとかついてたりして?」
「そうそう!
 だからいつも眠り浅いんじゃん?笑」

2人でゲラゲラ笑いながら絡まり合って、
何度もキスしてイかされて。

「ね?起きてるでしょ?」
「どうかなー?笑」
「寝てるなんて言わせないっ」
「じゃあ目、合わせてよっあんっ!」
「ほらねっ!」
「んんんっ!ほんとだ!あはは!んんっ!
 イっちゃうっ…!!!
 …もうさ、
 気持ちよすぎてへとへとだから、
 今度は私寝るっ」
「今度はって笑
 てか、寝かさないけどね!」
「あん!
 …次、私もしたいから起きててっ」
「だから起きてるってばっ笑
 やばいオレもイクっ!」

…みたいなことを
何回も何回も何回も何回も、3時間ぎりぎりまで。
やばいこれなんなの?
彼氏なのっ!?

駅まで送ってくれて、じゃあねーって
バイバイした。
なんか、気持ちよかったって言うより(いや、腰も膝もガクガクになるくらいにはイかされまくったのだけど!)
楽しかったーっ!!!
っていう感想でいっぱいの帰り道だった。
NO悲壮感!
NO切なさ!
夏だからなの?笑
あんなに大笑いしたのいつ以来なんだってくらい笑ったし、将来の相談とか悩み相談とかにも乗ったりして、お祝いも喜んでくれたし、本当に幸せなひとときだった。
やっぱりタツキさん最高だよーーっ!
また感謝でいっぱいになった。

「スーツ最高だった」
「オレもめっちゃどきどきした」
「今度は目見て
 たくさん言葉責めしてね!」
「わかった!寝ないよっ笑」

来月会えるといいな!


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