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海底レモンピール

小学4年のときに東京から来た転校生で、顔も名前も名前の漢字も鮮明に覚えてる、気がする、人がいる。
自分にとって小4って急にまわりの人間関係がめんどくさいことになったり、あとはまあ単に「東京」の人ってのがすごい物珍しかったりいろいろ理由はあると思うんだけど、よく覚えてる。結局半年もたたずにまたどっかに転校しちゃったのに、覚えてる。小学校6年間一緒に過ごしても今じゃろくに顔も名前も思い出せない人がざらにいるのに、その人のことは覚える。

みたいなことってあるよね。

背が高くてツンとしてて、標準語喋るから他の男子によくちょっかいかけられてたけど、打ち解けてきたら休み時間男子に混じってドッジボールしたりしてて。それくらいしか覚えてないけど、憧れだったのかな。
そのあたりは人間関係がめんどくさくなったというか、それまで仲良かった友達とクラスが分かれて軽く孤立してて、さらに急にいじられがエスカレートしたりなんかしてた時期で。そんな時期に「東京」から来たかっこいい系の女の子って、たぶん今すごい思い出補正で美化して回想してるのかもしれないけど、憧れだったのかな。


みたいな話でしかないんだけど。



クラブで他の演者がわりとノンストップで目つぶって無闇矢鱈に踊ってて、踊ってるというか揺れ揺れしてて、何気ないコミュニケーションのつもりで「踊るの好きなの?」って聞いたら「踊ってるとなんも考えなくていいじゃん」って返された。
はーんとか思って、俺は相変わらず手持ち無沙汰だとまわりに悟られたくないからせっせと朝までちょろちょろしてたんだけど。でもなんも考えずに踊らせられる曲って、いいよなって最近思うわけ。
中身の無い歌詞とかクソじゃんみたいに思ってたりしてたんだけど、なんかそれだけでもないよなと、クラブに行く人間として今までそれに気づかなかったのは恥ずかしい限りなんだけど。
何はともあれ、今は中身が無いとまでは言わないまでも、そういう救われ方をしたいしされたいと思うことがよくある。そしてその時には大体、あの時の揺れ揺れ人の言葉を思い出す。



自分はわりとまじで大事な話も、大事な人とのくだらない話も、結構すぐ頭から抜け落ちちゃうんだけど、なんか忘れられないことってあるよね。
そういう話です。
他人の行った大学とか、入ってるサークルとか、やってるバイトとか、ほんとに頭に入らなくて、それでもなんとなく誤魔化して生きてきてるタイプなんだけどそれは申し訳なくも思いつつ。思いつつも、良く言えばそんな属性関係なく裸の人間としてその人に向き合ってるんだぜって言い訳もあったりする。いやそうはならないか。でも顔と名前はわりとすぐ覚えられる。


その辺の話はどうでもいいんだけど、なんか誰かの記憶に何年か置きにふらっと登場するような人物になれたら、結構すごいことなのかなと思います。そこまで他人に介入したくない気持ちもあるけど、影響を与えるのってたぶんきっと気持ち悪いくらい気持ち良いだろうからに。
みたいな話をしてます。


近況は、総じて良い感じです。大学のこととか、ラップのこととか、どうにもしないと割り切ったことも含めて。どうにもできなかった自分の弱さを受け入れて罪悪感とか後悔を抱えたまま生きるのが大人なのかなと思うのですが、大人の皆さんそれで合ってますか?
大学生活の前半2年が、それまでの人生で身につけてきた解法の答え合わせだとしたら、後半2年はそれを駆使してどう向こう数十年を生きるか試行錯誤する時期なのかなと、なんとなく思う。合ってますか?身につけたものの取捨選択をして手札を入れ替えたり進化させたりしながら、人生を軌道に乗せるために奮闘する感じ、ですか?

わかんないけど、前より安定してる気がする。外は台風来ててドアから雨水が侵入してるんですけど、心持ちは平静な気がする。安定してるだけであってゆとりがあるわけでは全然なくて、いっぱいいっぱいでも維持できてれば安定してるってことで、なんかそんな良いコンディションってほどでもないけど、なんかこの先大体こうな気がするな。そういう感じですか?大人って



全然寝れないから久しぶりに書いたけどこれで1700文字とかか、さっさとレポート何個か終わらせるべき。
シャワー浴びて寝ます。


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