おかしのはなし

お茶とお菓子をいただく時間は ひとりリラックスしたり誰かと楽しんだり 自分自身と穏やかに向き合える、心をほっとさせてくれる、この時間が大好きです

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お茶とお菓子をいただく時間は ひとりリラックスしたり誰かと楽しんだり 自分自身と穏やかに向き合える、心をほっとさせてくれる、この時間が大好きです

最近の記事

おかしのはなし 京菓子と江戸菓子

東西で比較することは何かと多いものです。 和菓子も同じで、桜餅や月見団子など関東と関西で姿形が異なります。 昔、京都の和菓子屋さんで聞いたのは、「京都の菓子は抽象的ではんなりした色合い、東京は具象ではっきりした色合い」とのこと。 ほかでもよく聞く話です。 京都のお菓子は「見立て」、東京のお菓子は「うつし」の文化なのだと。 京菓子なら見た目だけでなく銘を聞いてお菓子を理解するけれど、関東だと見た目の意匠だけでテーマが分かる。 ただ、桜と紅葉だけは例外で、京都でも具象に作られ

    • おかしのはなし ういろう

      外郎がお好きという方は多いのではないでしょうか。 外郎・外郎餅とも呼ばれ、上新粉などを溶かした砂糖に混ぜて蒸したお菓子です。枠蒸しういろうが多いですが、餡玉を包んだ茶席菓子としても供されます。 その由来は、同じく「ういろう」と呼ばれた薬。 室町時代に中国から亡命した陳順祖という医師が、中国(元)の官職名「礼部院外郎」 から外郎の字を「ういろう」と読みを変えて名乗りました。その子。大年宗奇は中国伝来の薬をもたらし、将軍足利義満の招きで京へ。薬が評判を呼び、天皇から「透頂香」

      • おかしのはなし きんとん

        餡の玉の周りにそぼろ状にした餡をつけた「きんとん」というお菓子。お茶席には欠かせない独特な形のお菓子です。 7〜9世紀、中国(唐)から多くのものを取り入れ 、その中には唐菓子と呼ばれる菓子がありました。 その中の1つ「餛飩」(こんとん)がきんとんの由来と言われます。 唐菓子の餛飩は刻んだ肉を練った小麦粉で包み、丸めて蒸したもので、今で言うお菓子とはかけ離れたものでした。 きんとんについては、戦国時代の『国継卿記』(1552)にその表記が見られるようになります。その後も様々な

        • はじめに2

          私はお菓子が大好きです。 食べることはもちろん、見ているだけでも楽しく作ることも好きです。特に和菓子を作り始めた頃は、一つ一つのお菓子が持つ歴史を知ることもとても興味深く、楽しいと思うことでした。 和菓子・洋菓子と言いますが、それは 文明開化の頃、洋菓子に対してそれまで菓子と呼ばれた日本にあったお菓子を 和菓子 と呼ぶようになりました。 和菓子は長い歴史の中で日本独自のものとして育まれ、江戸中期の頃に一応の大成を迎えます。 和菓子大成の頃、京都では上菓子呼ばれる華やかな

          はじめに

          日本の文化に触れさせてもらう機会を多くいただき思ったことは、自分の国のことなのに私は何も知らないということでした。 そこから興味をもって自分なりに学んでいくうちに、この国の文化をどんどん誇らしく、もっと知りたい取り入れたいと興味が増しました。 自分の国の文化を知ることは自分たちのことを知ることでもあり、その機会を増やしたいという思いも生まれました。 大好きなお茶の時間、お菓子の時間を通して叶えられたら嬉しいし、やってみたいと思っています。 自分たちの文化を、その中で生