2023年 BizOpsの振り返りと学び
はじめに
EventHubで、コーポレートIT兼BizOpsをしているよこやまです。この記事は、EventHub Advent Calendar 2023 の20日目の記事です。
前回はたいちさんの「#Marketing Ops 運営工数60%削減!ウェビナー運営最適化に向けたオペレーション改善」でした。
すごいボリュームで奇しくも近い話題なのでぜひ読んでみてください。良いかたちでバトンを受け取りましたので、張り切っていきましょう。
そして実はトップバッターからもバトンを受け取っていまして、非常にハードルが上がってやりづらいですが頑張って振り返っていきたいと思います。
チーム体制
この一年間で大きな変化はありませんでした。
私の簡単な自己紹介も含めて去年の記事にチームの体制も書いているので割愛します。こちらをどうぞ。
システム構成
システム周りも振り返ってみましょう。
去年から大きく変化した点としてはマーケティング領域でかなりの自動化がされている点でしょうか。その理由としては、EventHubがAPIをリリースしたこと挙げられます。
Marketoで作成したウェビナーのフォームから申し込みがあると自動でEventHubへ参加登録連携され、EventHubから視聴分数やアンケート回答がMarketoとSalesforceに自動連携されます。
ウェビナー運営は工数削減だけでなく、リアルタイムにアタックリストが作られていくのでとても重宝しています。
もし、さらに工数を減らすとしたらウェビナーごとの情報や設定をSalesforce、Marketo、EventHub、Wordpressと各所に同じような設定していることでしょうか。マスターを作成・更新したら各システムへ同期されるような仕組みを考えています。
振り返り
では、本題に入ります。
最初は細かいプロジェクトも含めて全体的に振り返ろうと思っていましたが、一つ目を書いていたらボリュームがすごくなってしまったので「今年はこれでしょう!」という一つに絞りました。
EventHubは1月にAPIをリリースしました!
今年はなんと言ってもBizOpsにとってはAPIの年だったと思います。1月にEventHubにAPIがリリースされ、今まで出来なかったことがたくさんできるようになりました。
1~4月
APIをリリースしたとは言え、「で?何ができるの?」という点についてしっかりと話せるようにならなければいけません。リリースしてすぐにAPIの社内活用PRJなるものをスタートして、マーケからヒリアングして数々の実装をしていた時期になります。同時に開発チームへフィードバックをしてプロダクトへ反映していきます。
BizOpsが作ったもので今も動いているものもあれば、プロダクトに機能として追加されて役目を終え、使われなくなったものもあります。プロダクトへ反映されると嬉しい反面、少し寂しい気もします。
この時点でAPIに関する問い合わせや商談同席はまだ少なかったです。
5~9月
このあたりから商談同席が増えてきました。技術的な話を求められる場合にはセールスだけでは厳しいのでBizOpsが同席して説明をします。
私はいわゆる情シスとしてのキャリアが長いのでベンダーの方や代理店の方とミーティングをすることはよくありました。ただ、自社のプロダクトを売るということは経験がありませんから、FSやCSの方にフォローしてもらいながら「これでいいのか?」と思いながらやっていました。
そして、こういった商談でAPIのことを話す機会が増えると当然社内外の問い合わせも増えます。各社のシステムやオペレーションが違いますから、要望をヒアリングして実現できるか、代替案はないか、調査・検証をひたすらやっていました。
10月から現在
これまで問い合わせや商談同席をしていくと、「こういう運用してるんだ」「こういう使い方してるんだ」と色んな知見が得られます。各社違うと言えどある程度パターン化されてくるところが見えてきます。ヘルプページや営業資料にも適宜反映させコンテンツの量も増え、質も良くなってきました。セールスも段々とAPIについての理解が進み、BizOpsがいなくても説明できる幅が増えたことも実感していました。
そして現在は、BizOpsがやっていたことを分解し、それぞれに基準を設けて型化を進めています。取るべき行動や必要な情報、判断基準を定め、各人の判断によるブレを少なくし、フローを整えています。
やってきたこと
このようにリリースしてからのフェーズで濃淡はありますが、BizOpsとしては一年通して以下のことをやってきました。
各種MAやZapier、他システムとEventHubの連携について調査・検証・実装
商談同席(新規/既存)
社内のAPI活用を進めるための実装
顧客、社内の問い合わせ対応
ヘルプページの作成(私はほとんど何もしていません…Mさんありがとう…)
社内向けにAPIの理解を深めるための勉強会、ドキュメント
これはEventHubというプロダクトの性質でもあるのですが、一般的にBizOpsがここまでプロダクトやセールスまで入るのはあまり多くないのかなと思います。EventHubのBizOpsの特徴でもあり価値でもありますが、決して順風満帆に何事もなくここまできたわけではありません。
ここに至るまでには色んな議論がありました。
APIのリリースとともに突然現れ、BizOpsの主な業務になっている、この状態でよいのか。少なくともBizOpsを始めたときに私の考えるBizOpsの像にはなかったものです。
向き合う
😄「やりたいことで自分を伸ばしていくんだ!」
🤓「仕事なんだから嫌でもやるべきでしょ」
😕「やりたくない仕事はしたくない」
😎「自分にやれないことを一から覚えていくのは効率が悪い」
みんながそれぞれ色んなモチベーションで働いていると思いますが、仕事を大きく3つに分けて整理してみます。
世の中や会社から求められること=「やるべきこと」
自分が興味を持っていること=「やりたいこと」
自分の能力を発揮できること=「やれること」
私は理想はすべてが重なることだと思いますが、なかなかそういうわけにはいきません。私も今までコーポレートエンジニアをやっていて「やりたくないな〜」「面倒だな〜」「これ私の仕事じゃないのに〜」と思ったことがないわけではありません。
本記事のやってきたことで書いたこともすべて最初から「やりたいこと」だったかと言われると違うし、「やれること」が多かったわけでもない。
人を採用したり、アウトソースしたり「やるべきこと」を実現する方法は他にもあります。他にもたくさんやることはあって必ずしも自分がやらないといけないわけではなかったと思いますし、チームとして考えても難しいところだったと思います。
そんな感情もあり、5月ごろは感覚としてはこんな感じだった気がします。「やりたいこと」と「やれること」は重なる部分は大きかったが、「やるべきこと」とそれらはあまり重ならない、ただ「やるべきこと」は「やれること」とはまだ重なる部分があった、そんな心境だったのかなあと振り返ってみると思います。
「やるべきこと」をだんだん下の方に下げていって「やれること」「やりたいこと」になるべく重なるようにしていく、そんなことをイメージしながらやっていました。
「これはやりたいことだ、おれにはできる!」といくら自分を奮い立たせても、納得感というか心の底からやるんだ!という気持ちになれませんでした。そんな体育会系も嫌いではないですが。
その時に、役立った(気付かされた)思考法として、ジョブ・クラフティングというものがあります。
これはやりがいを見つけることで仕事への向き合い方を再定義、仕事をどう捉えるかで幸福感は変わってくるよね、といったものです。同じことをしている二人がいたとして、これをやれと言われてやる人と誰かの助けになっている思ってやる人では後者の方が充実感や満足感は高そうですよね。
私にとって効果的だったアプローチが、
仕事に対して"意義"を見出す
原動力となる"人"に対しての思い
の二つでした。
一つ目は、この仕事は今、私がやることで成り立っているんだという自信に近いような感情を持つことでした。次第に使命感のようなものを芽生え、私のやることだと思うように変化しました。
二つ目は、この仕事を少し離れて見ると誰かの助けになっていると思えたことです。私にとってはこれが一番のモチベーション、原動力かもしれません。実際、困っている人がいたら助けたい、目の前にいたら(やりたいことではなかったとしても、できないことだったとしても)動くだろうと、そう思えたことです。
このような理解は決して自分だけでなく、チームメンバーについても知る・共有することが大事です。メンバーがどういう原動力を持っているのか、何をモチベーションにしているのか。
人は理屈では動きません。
対話から潜在意識に働きかけて一人一人が能動的に仕事に関われるようにし、チームで進める仕事の再定義から一体感を生み出す、そういった取り組みが必要だと思いました。
学び
自分のキャリアやスキルを考えて「やりたいこと」を持つことはとても良いことですし、今でも私は持っています。特に、コーポレートエンジニア x BizOpsという希少性の高いところが価値だと考えると、何でもやりますではよくない気さえします。
ただ、やりたいことを意識しすぎて排他的になるのも勿体無いと思いました。今年やってきたことは間違いなく、私の血となり肉となり、視野を広げて新しい世界を見せてくれました。
だいたいのことはやってみたら何とかなる、案外そんなものなのかもしれません。
何とかならないものは何ともならん。
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