Vol.4: 怒ってしまう教員のアンガーマネジメント術、落ち込んでしまう教員のダウンマネジメント術
教員の仕事をしていると感情の浮き沈みが
ジェットコースターのように登ったり下ったり
しませんか?
時には怒りに荒れ狂い。
時には奈落の底までテンションが下がる。
あー毎日毎日疲れちゃう。
同じことで何回も怒ってる…。
教員の仕事ってなかなか気の抜けない仕事
ですよね。
毎日、子どもに叱ったり、怒ったり
して家に帰るともうくたくた。
布団にダイブして現実逃避。
睡眠時間が足りない。ずっと寝ていたい。
家に帰ってから、自分反省会をして、
「なんで怒っちゃったんだろう…」
とさらに落ち込む。
疲れる→怒る→気分落ち込む→疲れる
この負のループに陥っていませんか?
そうはいっても、子どもは予想外のことを
毎日起こし、やらかしていますので、
怒らないと、収集がつかず、
授業が進まないことも多々あります。
こんな有名な話があるんです。
これは、お笑い芸人の劇団ひとりさんが
言ってた話なのですが、
私もなるほどな〜と思ったので、みなさん
にも共有します。
携帯電話の充電の話でした。
ある日のスマホの画面の明るさをMAX
にしてて、
1日中持ち歩いていたのですが、
すぐにバッテリー切れになって、予備の
バッテリーを買ったそうです。
ある日のスマホを画面の明るさを暗くして
持ち歩いていたら、
余裕で1日持ったという話です。
これを感情の上下と捉えると、
人間怒ってばかりだと疲れるし、
気分が落ち込みすぎてもまた疲れるのです。
つまり、どんな物事にも動じず、
感情の上がり下がりを小さくし、
冷静に仕事をした方が、
家に帰ってご飯を作り、
好きなことで遊ぶ余力があり、
結果好循環になります。
日中で子どもと走り回って遊び、
全力で先生をしていると、
疲れちゃうんです。
また、周りの人に言われたことを
ずっとずっと気にして疲れてしまって、
自分の充電が切れてしまうと、
家に帰って布団に突っ込んで寝てる。
こんな電池切れになっちゃうんですね。
寝ても疲れが取れない。
なんだか体の調子がずっと悪い。
風邪が治らない。
オーバーヒートですね。
あなたの体をスマホに例えると、
スマホが爆発してしまうかもしれません。
それでは、こんな話をさせていただいた
ところで、下に続きます🍎
引き続き、お読みください。
1 なぜ子どもに怒ってしまう
のか
①怒りの負のループとは
人間、非現実でネガティブなことが起こると、
一気にボルテージが上がり、怒るのです。
「なんでこんなことするの!」
(自分が想定していない
予想外のネガティブな出来事が起こった時)
こんな調子ですね。
それに加えて、教員の激務や
自己中心的な子どもたち
子どもにむかつく文句を言われて、
カッとなって子どものことを殴って
体罰で首が飛んでしまった教員の方も一緒です。
子どもの文句(自分が予想もしていない
ようなこと)(しかも悪口)を言われた〜!!!
このように怒りのボルテージが上がっても、
不思議なことではありません。
ただ、体罰をしちゃったらもうアウトです。
ついつい怒り支配されてしまう。
怒ってしまう気持ちも、とてもよく分かります。
しかし、世間的には怒ることがタブー視され、
教育業界でも「怒るでなく、叱るです」
とよく言われています。
叱ることが全体的に推奨されていますね。
とはいえ、怒鳴って怒らないと収集が
つかない学級を持つこともあるかと思いますが、
基本は対話で解決をします。
怒った時は無我夢中で気づかないのですが、
怒るって自分の体力を120%くらい使う
のです。
今までの人生でそれほど怒ったことがないのに、
教員になってからは、毎日怒ってばかりいる
こんな人もいます。私です。
自分の人生で怒ったことがないのに、
なんで先生になってこんなに怒らないと
いけないのだろう。
と悩む先生もいると思います。
これは、身内贔屓の話ではないのですが、
教員になろうという人は、
真面目に授業を聞いて、
先生に好かれて、
勉強が比較的得意な人がなると思います。
そして自分と同じような友人に囲まれて
今までの人生を過ごしている。
大体こんな感じです。
ところが、教員として働くと
今まで関わってきた友達と違い、
年齢も性格も異なる人に
接する機会が増え、一緒に過ごし、
時には指導することになるので、
それは慣れるまでに大変な時間が
かかります。
その結果、子どもに怒ってしまい、
疲れてしまう自己嫌悪のループへ
夜寝るときに、明日は子どもたちに
怒らないようにしようと
決心するのです。
疲れを溜め込んだ次の日、
自分の決心は忘れ、
また子どもに怒っているのです。
②学級崩壊を恐れすぎている
私が初任だった頃、
自分のクラスが、学級崩壊になってしまうの
ではないかという不安に駆られ、
『めためた』に怒っていました😬
自分は教員として半人前だと
自覚しているからこそ、
力で学級をねじ伏せようとするのですね。
自分は子どもたちから信頼されていない。
だから、信頼されるようになんとかしないと。
そんな決意が空回りをしてしまうと、
学級崩壊に近づくので、
また厄介なんですよね。
そして、実際に学級崩壊気味のクラスを
指導される時に、
「子どもが荒れるのは〇〇先生のせいですよ」
とストレートに伝えてくる先生もいます。
すると、どんどん学級に行くのが
おっくうになり、
毎日ヘトヘト…こんな生活を
ずっと続けていると、
自分の調子が悪くなってきます。
まず一つ覚えて欲しいのは、
学級崩壊するのは必ずしも教員の原因だけ
ではありません。
前年度から言われている前の先生との約束や
指導されていることを忘れている子ども。
自省することができず、生意気ばかり
言っている子ども。
教員の力量不足だけではなく、子どもに
多少の優秀さと優しさがあれば
学級が落ち着くのに。
そんなことを思っていると思います。
しかし、相手は子どもです。
子どものせいにしていると、自分自身の成長が
止まることになってしまうので、
どうしたらいいかを一緒に考えていきましょう。
これは、自分の指導に自信がつくようになり、
子どもの頑張りに気づくようになると、
自然にクラスが落ち着き、
自分も子どものことを褒める時間が増えます。
私が教えてもらったことは、
ポケットの右側にクリップを10個ほど
入れておき、
子どもに怒ったら、クリップを左側に
移すことです。
最初は、クリップがみんな左側に
移動してしまいます。
繰り返していくうちに、クリップが均等に、
または右側に残っていくようになります。
お試しあれ。
③子どもに叱る・怒ることができない先生
今、先生方の中には、
叱れない・怒れないことで
困っている先生方もいるみたいです。
必ずしも叱らないといけない。そういう訳
ではありません。
むしろ、クラスを円滑に進めることができている証拠かもしれません。
しかし、
クラスがなんだか変だな。
クラスの空気が悪い。
クラスの落ち着きがない。
そういう人の原因は、叱る軸が定まっていない
ことかもしれません。
子どもは、正直優秀な子たちだけではなく、
何度言っても同じ過ちを繰り返す子もいます。
そういう子には、歯止めをかけないと
大変なことになります。
実はそういう子って結構素直で
私は指導するのが得意な方でしたが、
クラスをかき回されるので、合わない先生は
合わないと思います。
そういう子は、暴走する前に叱り、
トラブルを未然防止させるイメージで指導します。
先生は〇〇をしたら怒ります。
〇〇はよくありません。
ということをクラスに周知すれば、
みんなが納得して叱られることができます。
自分が指導している時も、
「それはね〜先生に怒られるわ」
と子どもも理解するので、
関係性が悪化することはありません。
とはいえ、間違って強く叱りすぎたり、
変なところで叱ったりすると、
関係性にヒビが入ることもあります。
子どもが保護者に報告して大惨事になる
そんな先生もいます。
これは叱る。
これは見逃す。
しっかりわけて、子どもにわかるように
何か聞かれた時に、保護者に堂々と伝え、
指導すれば、大きな問題に発展することは
ほぼないです。
2 問題行動を起こしてしまう
児童への対処法
ここで具体例を基に考えてみましょう。
じゃじゃーん、寸劇をします🍎
・問題児童を廊下に呼び出す
りんごさん 「ガミガミガミ」
問題っ子A 「はい、気をつけます。すみません」
りんごさん「ところで、なんで先生が怒っている
かわかる?」
問題っ子A「わかりません」
ここが驚きですよ。
これが通常です。何も特殊ではありません、
至極普通のやりとりです。
大体教員の怒りのボルテージを上げて
くる子は、そもそも内省
(自分のしたことを振り返って反省すること)
ができない子が大多数です。
彼らは、「わかりません」と平気でいいます。
そういうときには、周りの子の出番です。
りんごさん「A君は、先生になんで怒られているか
わからないみたいなんだけど、A君にわかるようにちょっと教えてくれる人いない?」
そうすると、(特に真面目なクラス女子が)
優秀っ子A 「はい、〇〇君は、
人に迷惑をかけているからです」
優秀っ子B「嫌がっているのに、
〇〇君に嫌がらせをしているからだよ」
優しい子A「〇〇君、こうしてみたら?」
このようなアドバイスをしてくれます。
ここで、上手にアドバイスしてくれた
児童をすかさず褒めます。
りんごさん「すごいね〜〇〇ちゃんの言っている
ことは分かりやすくて、
みんなもわかるよね〜」
てな感じです。
すると、周りの児童も
「あーこういうことをすると、
みんなの前で怒られるんだ〜」
とか
「あーこういう風に友達に
助言すればいいのね〜」
など学ぶことがあります。
その後に、もう一度子どもに聞いて、
「わかった?これからどうしていく?」
と聞き、子どものプライドをへし折らず、
クラスで浮かないようにギリギリの線で
調節します。
これは、少し図太い子なら有効なのですが、
優秀で繊細な子には逆効果なので、
相手を見極めて使ってください。
指導したら、最後は笑顔で
「できるね」
と言えば、子どももわかってくると思います。
なぜいけないのかを
その子と周りの子ども
たちと一緒に考えることが大切です。
また、自分の指導したことを振り返り、
どういう説明だったらもっとわかって
もらえるのかを反省して次に繋げると
いいですね。
3 気分が落ち込んでしまったら…
もし、自分の性格を考えてみて、
繊細で落ち込みやすい人は、
周りに気を遣いすぎて
疲れる人かもしれません。
そんな時には、あらかじめ
自分が落ち込んだ時に
切り替えることができるように
起爆剤を準備しましょう。
ここでいう起爆剤とは、
自分の気分が落ち込んだ時に、
自分の気分を爆上げしてくれるものです、
いいですか。
自分の気分を爆上げしてくれるものですよ。
ちょっとの気分を上げるものではなく、
ぶち上げるものです。
例えば、推活です。
好きな人のライブに行ってぶち上がる。
気分が落ち込んだ時には、
自分のご褒美だと思って、
ライブのチケットを買い、
ライブのDVDを見ながら、
グッツの準備をするのです。
他にも、もっとキラキラした
生活を送りたいと思ったら、
ホテルでアフタヌーンティーなんて
いかがでしょうか。
何も、土日を待つことなく、
平日の夜アフタヌーンを予約することも
できます。
しばらく会っていない友達を誘って、
一緒に話ながら美味しいものを食べると、
思わぬ話を聞けるかもしれません。
自分はこんなことをすると気分が上がる
んだよね。
仕事が忙しくても、時間を割いてでも
コレがしたい!
そんな趣味を一つでも多く持っておくことが
後々の自分を助けてくれます。
ぶっちゃけ、教員はお金が貯まります。
給料が安定的に入るのと、
お金を使う時間があまりないからです。
自分にご褒美たくさん用意して
気分を上げていきましょうね。
まとめ
あれもこれも抱えすぎると
自分が自爆してしまいます。
自分が叱らないと!
ああ、叱って凹む〜!
この上下の幅が激しいと
本当に疲れるので、
周りの子どもにSOSを出して、
助けてもらうのも手です。
自分よりも遥かに子どもたちの方が
子どもを助けるのが上手いのです。
本当に驚きなのですが、
私も学級崩壊に至らなかったのは、
助けてくれる子がしっかり助けてくれた
ことが本当に大きいと思います。
子どもは、友達に
説明することができ、
とても上手です。
子どもって、すごいんですよ。
まずは、自分1人で抱え込まず、
うまく周りの児童を
使いましょうね。
どうしても不都合なことが出たら、
学級主任や信頼できる先生にたくさん
相談して、周りに頼っていきましょう!
りんご🍎もいます!
また定時で退勤したい新任教員の方は、
こちらの記事もご覧ください。
それではチャオ〜✋