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Vol.7: 初任者の心構え【心を平穏に保つ5つのマインドセット】

どうしても子どもに怒ってしまう。

かーっとなってついつい子どもに怒鳴って
しまう。

自分のしたことが不祥事に繋がっていないか、
心底心配である。

こんな心配や不安はありませんか?

前に、こんなニュースがありました。

先生が、児童の背中に
「先生の給食を食べました」と書かれている
張り紙を貼り、子どもが校内を歩いたことが
大問題になりました。

「先生なのに大人げない‼️」
「うちの子が恥ずかしい思いをした!
許せない!」

こんな感じだったでしょうか。

その後、その先生は教育委員会から訓告を受け、
退職しました。

この行為自体は、許されるものではない
のですが、私は先生も大変だったの
だろうな〜、もう限界で頭がおかしくなって
しまったのかなと思いました。

そもそも、自分の給食を勝手に食べられるって
想像できますか?

先生だって、人間。給食、食べたい。

想像できないですよね。

自分の給食があるのに、先生の給食が
取られて子どもに食べられてしまう。

大変ですよね。

先生もついつい忙しくて、
給食の時間に職員室で仕事をし、
少し目を離した隙に

自分の給食がなくなってしまったのかも
しれません。

それを見た先生は心底がっかりして、
お昼の時間も仕事をやらないといけない
だなんて。なんて大変なんだ。と思っていたのかもしれません。

そして、ストレスが爆発してしまったのかもしれませんね。

実は、このような非日常のように見える
出来事が、実は、小学校の現場では
よくあることなのです。

✅ハサミを振り回す児童がいる
✅喧嘩をしたら、グーパンチが出てしまう
✅階段から転げ落ちて怪我をしている
✅上級生から教員の目の届かないところで
嫌がらせをされている

正直、何が起こるのか予想もしえないことが
起こるのが学校という場所です。

私は、ここが教員最初の関門に
なると思いました。

『5つのマインドセット』

これがないと、教員として、してはいけない
体罰や危ない言動をしてしまいそうに
なる時が本当にあるのです。

基本ではありますが、教員という身分を
守るために、そして子どもたちのために

最重要な5つのマインドセット
解説していきたいと思います。


この5つのマインドセットは、
私も最初から備わっていた訳ではありません。

現場経験を踏まえ、徐々に培ってきたマインド
なので、

「こう考えてみて、明日の指導に
生かしてみよう!」

「怒らないように5つのマインドセット
思い出そう」

こう使っていただくと、
有意義なノートになります🗒️

この5つのマインドセットさえ踏まえれば、
不祥事や体罰の不安も減るはずです。

自信を持って教壇の前に立ち、指導する事が
可能になるでしょう。

今回は、その5つのマインドセットを詳しく
紹介していきます〜!

子どもは、はしゃぐもの

1 子どもは、予想外の出来事を起こす

子どもは、大人が予想できない事を
してしまう時があります。

それが子どもですよね。

子どもには大人の自分たちの常識は通用しません。

普通こんなことしないだろ〜という事は
子どもならやってしまいます。

普通に考えればこういうことはしないだろう
と思っていることをやってしまうのが子どもです。

大人の怪我は大変ですが、
子どものかすり傷程度の怪我は日常茶飯事です。

子どもが「怪我した〜」と言ってきたら、
傷の状態を見て、


「今は授業中だからあとでね」
「貼ってあげる!はい、おっけ〜い」
「舐めれば治るよ!乾燥だね!」

と早く対応する事が求められます。

これが、対応しないと、
「先生は自分が怪我をしているのに、何もしてくれなかった」
こんな不満が出てしまいますので、忘れずに対応する
必要があります。

かすり傷程度の怪我を何人も言われると
本当にやることや授業が進まないので、

「今は授業中だから後で手当をしましょう」

きちんと言葉にして子どもに伝えます。

このような対応は、
あくまでかすり傷・ささくれ程度です。

授業が進まないから、我慢しよう。
先生が困ってそうだから、控えよう。
空気を読もう。

こういうことは基本子どもはできません。

教員が訳や理由をしっかり伝え、
子どもに納得してもらう事が仕事をする上で重要ですね。

また、先生はいつも子どもに優しくしてもらえるわけ
でもなく、ましてや配慮もされません。

それに加えて、子どもというのは、
多種多様な個性があり、教員の言うことを
しっかり聞いてくれるいい子ばかりでは
ありません。

暇さえあれば、友達にちょっかいを出し、
ふざけているのが子どもです。

新しく先生になる人や、社会人1年目の子たちは、
同級生や自分よりも年上の先生に囲まれて
過ごしてきたため、

ちびっ子に慣れていないと思います。

自分よりもかなり年下の小学生に
どのように接したらよいのでしょうか?
不安ですよね。

親戚の子の面倒を見るのとは訳が違います。
一気に30人くらいの子どもたちと毎日接する
ことになります。

自分の言うことをしっかり聞こうとする
子どもたちがたくさんいる反面

残念ながら、嘘をついたり、周りの子に
意地悪ばっかりしている子もいます。

友達と喧嘩して、ひねくれる。
ずっと無気力で何もやりたがらない。

子どもは本当に個性的です。

加えて、色々な特質を持っている子も
最近はとても多いです。

席にずっと座っていられない。
空気が読めないことをずっとやってしまう。
落ち着かず、衝動的に行動してしまう。

これが普通の状態になってきました。

私も、1年生の担任をしていた際、
叱った5秒後には叱ったことを忘れて
同じことを繰り返す子がいます。

休み時間に相撲ごっこをして、
友達のことを平気で怪我させてしまう子も
います。

「トイレを済ませて、廊下は歩いて、
外で遊びましょう」

と言ったにもかかわらず、

廊下の階段から走って転げ落ちる
児童もいます。

まさに危険と隣合わせの場所でもあります。

話を聞かない子も当然いる


それらの対処を誤ると、
保護者が学校に乗り込んで、怒鳴ってくる
このような世界です。

私にも経験があります。

1年間でもこれだけのこと、いやもっと色々なことが起こります。

毎日バトルだということは想像できた
でしょうか?

子どもは、自分の予想を
平気で超えてくる存在」
と心の中で
思っていましょう。

子どもの個性は人それぞれ

2 子どもは予想外に何もできない

初任の頃に、低学年を持つとより実感するのが、「子どもって、何にもできないじゃん」
という壁です。

定規でまっすぐ線を引くこともできない
整理整頓もできない
友達に配慮できない

できないことを挙げると本当にたくさん
あります。

それらのできないことを、一つでもできるように
させる事が教員の仕事でもあります。

これが3年くらい働いていると、こんなことも
できるんだ、すごいね〜というマインド(考え)に変わってきます。

小さな子どもの成果を認め、気づくように観察眼が養われます。

子どもと同じように先生も成長し、
子どものいいところにたくさん気づく余裕が
生まれてきます。

これは不思議です👀
教員自身も成長するのでしょう。

最初は褒めることも、褒め方がわからないと
思います。教え方にも悩むと思います。

褒めるコツは、
「トイレのスリッパを並べてくれた」
「チョークを揃えてくれた」
「友達のものを拾ってくれた」

こんな小さなことを発見し、
「〇〇ができてすごいね」
「〇〇してくれてありがとう」
「本当に助かったよ!」

と心を込めて、お礼を言えば、子どもは
とっても嬉しいです。

また、クラスのみんなに
「〇〇さんがこんなことしてくれたよ」
と知らせるのも、有効な手段ですね。

教え方に関して

特に低学年では、1つ1つのことを丁寧に
教えていくことが必要です。

スモールステップの、スモールのスモールから
始まり、

それができたら、褒める。

この繰り返しの日々です。

遠い道も一歩から

ハードルを子ども目線に下げてあげる事が
重要です。

子どもは、突然成長してなんでもできるように
なるわけことはありませんし、

問題行動を起こさないようになる訳でも
ありません。

常に何もできないのだなと思うと、
ハードルを下げて接することができます。

逆に、できると期待しすぎてしまうと、
「なんでこんなのもできないんだ!」
とプンプン丸になってしまいます。

プンプン丸になると、子どもは当然傷付きます。顔がしょぼーーんって。

あぁこの子たちはまだ生まれて6年、7年か。
できなくても当然だな。
と思って接するといいですよ。

小さな事でも褒めてあげるのがコツです🍎

期待しないくらいがちょうど良く、
「え!これができてすごい!」
と気づけるようになりましょう。

どんなに小さいことでも🆗

3 子どもが困った時には、寄り添う

彼らは、いつも調子に乗っているのに、
本気で困る時があります。

例えば、友達に嫌われたとかは大きい
ダメージをくらいます。

教員側はこう思います。
「いつも調子に乗っているから
そういうことになるんだわな」と
大人はわかります。

でも子どもなので、分かりません。

何が悪いかわからない…


ここは丁寧に指導していきたいところです。

気持ちを聞き出して、一緒に改善策を考える、
アドバイスをする、見守る、できたら褒める。

この繰り返しです。

子どもが上手く行った時には、
先生、上手くいきました!できました!」
と言ってくれます。

そういう素直さは、やっぱり子どもの
いいところですよね。

こういうところに、先生方はやりがいを
見出すのだと思います。

(おそらく問題児の方が可愛いと
言っている先生の心境はここから
くるのだと思います)

すごいぞ‼️子どもたち

4 子どもは言わなければわからない

子どもは察することや空気を読むことが
苦手な児童もいます。

言わなくてもわかるよね?スタンスで行くと、
絶対に上手くいかなくなります。

子どもに「うるさいな〜」「また先生同じ事言ってる!」と言われるくらい、
ちくちく言わなければなりません。

逆に、先生が、何も言わないのも無責任だな。
しょうがないなと思って、

何がいけないのかを
言葉にして説明してあげましょう。

今は友達には話かけません、なぜですか?」
「今、〇〇することは必要ですか?」

声のトーンを落として、伝えます。

ここで怒鳴って怒る必要はないです。
「先生とお話ししよう〜」と言い、
質疑応答を繰り返したり、
気持ちを聞いてあげましょう。

子どもが自分でこういう風にしたらいいかな。
こうしようかな。
こういうことはしないようにしよう。

と自分でたどり着いたら、勝ちです。

それでも行動になかなかうつせないことも
あります。そしたら、また声をかけて
みましょう。

子どもが分かるまで繰り返し言う

5 子どもの中には仕事を任せて伸びる子もいる

よかれと思って、担任があれこれ指導すると
思います。また、できない子の手助けをしたく
なります。

しかし、クラス全体を見渡して、
能力が比較的高い子や自立心の強い子どもは
仕事を任せることにより、能力が開花することにつながる場合があります。

私が子どもに任せていたことは、

✅自分の丸付けが間違っていないかを
チェックしてハンコを押す係
✅みんなが宿題を持ってきているか、確認する係

を合わせて先生のお手伝い係と称して、
なかなかきつい仕事を任せていました。

ですが、彼らはやる気を持って真摯に
仕事に取り組みました😆🍎

また、お手伝い係が大変だった時は、サポーターを1日二人まで任命することができるようにして、仕事を任せていたこともあります。

中学年には

✅掲示物を貼らせる

こともプラスで任せていました。

他にも、ほんの些細なことでも自分の手を
使わずに指示しました。

✅〇〇くん扉閉めて
✅〇〇くん、窓を半分開けて
✅〇〇くん、〇〇くんの手助けしてあげて

たまに手伝う時もありますが、基本自分が
指示して子どもを機敏に動かします。

すると、自然と授業をする雰囲気が子どもに
伝わり、挨拶の時間になります。

指示ができたら、「今の三人の行動は早かったね〜。まるで忍者かと思ったよ」

とすかさず褒めます。

すると、どんどん言う事を聞いてくれるように
なります。教員の指示やお願いは悪いことでは
ありません。

子どもに活躍の場を与えて、成長させることにも繋がります。

どんどん使っていくといいですね。

まとめ

みなさんは「醸成」という言葉を
知っていますか?

教育業界における「醸成」とは、
時間をかけてゆっくり育んでいく意味です。

今回私は、「繰り返す」という言葉を
多く使いました。

子どもは一度言っただけではわからない
生き物です。

何回も繰り返す、時間をかけてゆっくり
育んでいくものだと思ってくださいね。

あなたの教員人生に幸がありますように!🌟
それでは、チャオ〜🍎

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