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第三章 評価をまじえずに観察する

NVCの本に沿って書いていくシリーズ第八回目。

(マガジンはこちら↓有料版になってはいますが、無料で最後まで読めます♡)


NVCとは、思いやりを持ち、お互いが大切にされて、心の底から自然に相手に何かをしたくなる関係性。

第二章では、

「思いやる気持ちを妨げるコミュニケーション」

道徳
比較
責任回避
強要
報酬と罰

について、4回に渡って書きました。

では今日から、NVCの4つのプロセスに入っていきたいと思います。

まずは「観察」について。


———————————————


観察は、評価と混ぜない、切り離すことが大事。

そこを一緒にしてしまうと、相手は批判として受け取ったり、反発心が湧いたりする可能性がある。


「評価をまじえずに観察をすることは、人間の知性としての最高のかたちである。」(インドの哲学者 J・クリシュナムルティ)

怠惰な人間を見たことは一度もない。
わたしが見ているあいだは走らない
昼食と夕飯のあいだにときどき眠る
雨が降ると家からでない人間なら見たことがある
けれど彼は怠惰ではなかった

穴があくほど見つめてみたが、
コックは見つからなかった。
食材を取り合わせてわたしたちの食事をつくる人はいた。
肉を加熱するためのコンロの火をつける人はいた
けれど、コックを見ているのではない
教えてほしい。
自分が見ているのは、
コックなのか。それとも
調理という作業をしている人なのか。


(↑本の中のごく一部ですが、わたしはこれを読んだときにガーンと頭を殴られたような感覚でした。ジャッジする、レッテルを貼る、そんな毎日を当たり前のように送っていた自分にめちゃくちゃショックだったのです。これも自分へのジャッジメントですが。笑)


次の☆と★↓ どちらが「観察」でしょう?

☆Aちゃんは先生の話を聞かないから、悪い生徒だ。

★Aちゃんは先生に一日に3、4回「おしゃべりは休み時間にしてくれるかな?」と言われている。


☆彼女はいつも仕事が遅い。

★彼女は三回に二回、締め切りに間に合わない。


☆彼は今日も待ち合わせ時間に来ないに決まってる。

★彼は毎回10分遅れてくるので、今日も10分遅れると思う。


☆娘はいつもおもちゃを片付けない。

★毎日寝る時間になってもおもちゃは床に広がっていて、娘はテレビを見ている。


☆ジャンクフードを食べてると、不健康で病気になるよ。

★添加物の入っている食材を毎食食べていると、健康に影響が出るのではないって心配をしているんだ。


☆都会の人は田舎の人を馬鹿にする。

★都会に生まれて育ったAとBが、地方から来たCの方言を聞いて笑い、Cが泣いていた。


☆彼の服はダサかった。

★わたしの好みの服ではなった。



☆彼女はいつも電話が長い。

★彼女が電話しているとき、1時間は話している。


☆彼は大したことがないサッカー選手だね。

★彼は20試合出てゴールを一度も決めていないね。


☆あなたはわたしが傍にいて欲しいときに、連絡しても全然すぐに来てくれない!あなたはいつもそうよ!

★わたしが「傍にいて欲しい」とメールをするとき「ごめん、仕事が終わらない」と来れないことが10回続いている。


どうですか??

☆は、観察と評価を混同しているもの。
★は、観察と評価を切り離したもの。

具体性がなかったり、
誰かの責任にしたり、
推測でそれが正しいと決めつけてしまっていたり、
常識・思い込みや自分の経験で判断をしたり、
「絶対に」「しょっちゅう」「めったに〜ない」というような拡張表現を使ったり。

すごく日常会話だと思います。★の観察をしている方がちょっと慣れなくて、不自然に感じることもあるかも。

これはなにも☆の表現が悪いと言っているわけじゃないんですよ。

ただ、評価をまじえた言葉を投げかけると、相手が批判されたと身構えてしまう可能性が高い

NVCでは、時間と状況を特定して観察を表現し、対話につなげていきたいんです。

対話につなげていくには、★の表現の方が可能性が広がるよね、ということことを伝えたい例文たちでした。


もし、評価をまじえた☆の表現を相手にされるとき、

① 「自分が責められてる」と思う
② 「攻撃されている」と思う

という選択肢があります。

この①や②の選択したとき、きっと反撃するような言葉や態度を向けたり、自分を守るために言い訳をしようとしたりしませんか?

(そんなときは「今、①を選んでる!」「今、②を選んでる」と気づけるようになりたい。)


そして、NVCでは、第3の選択肢を選びたい。

相手の発言の奥には何があるのかを知ろうとする、注目する、意識を向ける。


ココから、さらに深いところへ入っていきます。


ということで今日は、

【第三章 評価をまじえずに観察する】

について書きました。


わたしが以前書いた「観察(事実)」と「解釈」分けるnoteも「わかりやすい」といくつか声をかけてもらいましたので、ココにも貼り付けておきますね。

次回はNVCの二つ目のプロセス「感情」について書きますね。

読んでくださり、ありがとうございます♡

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このシリーズの有料マガジンの試みについてと、今すぐ何かしらの講座を覗いてみたい、感情の一覧表など、どんなものあるのかを知りたいと思われた方のために、ココに載せています。よかったら下のリンクにも尋ねてみてくださいね。

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