[おもしろ植物学 3ー1 ]寒くてもがんばるマツ
こんにちはゆuです。
今回は「冬になっても葉っぱを落とさないマツ」というテーマでお送りしたいと思います。
1.マツは特別
マツといえば、お正月に飾られる門松を思い浮かべる方が多いと思います。
他にも、松竹梅の1番最初の言葉として使われたりと、何かとめでたいイメージがありますね。
なぜマツはそのように扱われているのか。
それはマツの葉の生命力にあるかもしれません。
2.冬でも葉っぱを落とさないゾ
前々々回のトピックで、植物は寒くなると葉っぱを落とすだよと書きました。
冬になると、葉っぱのない枝だけの木をよく見かけると思います。
しかし、マツなどの細長いは葉っぱを落とさない。
クリスマスツリーに雪がのっているところをよく見かけますよね。
あれは寒くないのか?
植物は、冬になると葉っぱを落とす「落葉樹[らくようじゆ]」と落とさない「常緑樹[じょうりょくじゅ]」の2種類に大きく分かれています。
その中でもマツは常緑樹のお仲間で、
さらに細かく見てみると、常緑樹の中には葉っぱが平べったい「常緑広葉樹[じょうりょくこうようじゅ]」や逆に細長い「針葉樹[しんようじゅ]などがあります。
↑常緑広葉樹のツバキくん
今回は、針葉樹にスポットライトを当ててお話ししますね。
針葉樹は、葉っぱからの水分の蒸発を防ぐために細長い作りになっています。
3.運び方が違うんだ!
ですが、細長い作りのため陽の当たる面積が小さくなるので、光合成がしにくくなってしまいます。
そのため、針葉樹は水を通している道管[どうかん]と呼ばれる管があまり発達していません。
細胞同士の小さな隙間から水を運んでいます。
しかし、そのおかげで冬になっても葉っぱを落とさずに済むわけですね。
というのも、道管を通っている水は寒くなると凍ってしまい、
凍った水が溶けるときに空気の泡が作られて道管の中に空洞ができてしまいます。
実は、道管の中の水はスタートからゴールまでずっと水でつながっていないと、吸い上げれなくなってしまうんですね。
一方、針葉樹の水配達は細胞から細胞へバケツリレー方式で運んでいるので、
葉っぱまで運ぶための吸引が必要がないため、寒くても葉っぱを落とす必要がないわけです。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
参考文献
面白くて眠れなくなる植物学 https://www.amazon.co.jp/dp/4569830293/ref=cm_sw_r_cp_api_i_VGP0WRBF82GQE72AJSMC