[おもしろ植物学 3ー3]タネを種明かししよう
こんにちはゆuです。
今回は『タネのヒミツ』というテーマでお話ししたいと思います。
1.食卓の主人公の成り立ち[番外編]
前回のトピックでお話しした「お米」も、実は植物の体でいうとタネの部分。
イネの種です。
と言っても、お腹の中では発芽[はつが(芽が出ること)]しませんし、土に撒いても芽は出ません。
収穫したばかりのイネは、虫たちから身を守るために硬い殻で覆われています。
その殻を取ったのが玄米です。
さらに玄米の中を見てみると、芽になる胚[はい]と胚の栄養分となる胚乳[はいにゅう]とに分かれています。
種も同じで、胚と胚乳でできています。
そして、玄米にはプラスアルファ「ぬか」という皮が周りについており…
玄米からぬかを取ったお米を「胚芽米[はいがまい]」と言います。(胚芽は胚と胚乳の部分だよ。ややこしい!)
そこから胚も取って胚乳だけ(栄養素だけ)にしたお米が、皆さんご存知の白米!
炭水化物をたくさん含んでいます。
ポップな主人公完成!!
2.緑のエネルギータンク
お米以外にもタネを食べる食品はあります。
例えばマメ!
中でも、大豆には胚乳がありません。
ではどのように栄養をとっているのか…
なんと、栄養を双葉の中に貯めているのです!
大豆は発芽すると厚くて大きな葉っぱを咲かせます。
このように胚乳を持たない植物を「無胚乳種子」と言います。カボチャやキュウリなどがそうですね。
ちなみに、アズキは逆に双葉を出しません。地中に隠しています。
マメ科にとって双葉は、エネルギータンクのような物なので、地上に出ようが出まいがどっちでもいいという考えだそうです。
面白いですね。
3.○○は使い所が重要
他には、トウモロコシやヒマワリなどもタネを食べる植物です。
この子たちは、エネルギー源として脂質をたくさん蓄えています。
脂質は炭水化物の2倍のエネルギーがあると言われ、トウモロコシなどは芽を出すとすぐに大きくなります。
中でも、ゴマやナタネは脂肪を含むことで1粒1粒のタネの大きさをコンパクトにできる!
つまりたくさん収穫できるわけですね。
それだけ脂質は優秀なのに、なぜ全ての植物が使わないのか?
それは、それだけ使い勝手のいい成分を作るのが大変で、逆にエネルギー消費をしてしまうから。
RPGで強い魔法を使うと大量のMP(マジックポイント)が削られるのと同じ。ようは使い所です。
植物は、置かれた環境に合ったエネルギーを使っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪