恋愛とギャンブルは同じ
『ギャンブル』と聞いて、良いイメージがある人は少数だろう。
どちらかといえば、身を滅ぼすようなネガティブなイメージを連想する人が大半ではないだろうか。
一方、『恋愛』についてはどうだろう。
とても心地よく、ワクワクするようなポジティブなイメージが浮かぶような人がほとんどではないだろうか。
ギャンブルと恋愛は脳内で同じように行われる感情処理で、抱いているイメージは正と負の感情側面でしかない。
今回は恋愛が起こす正の側面と負の側面をギャンブルと比較して、その本質から考えてみたい。
そして、恋愛感情に振り回されていることに嫌気がさしている人に、突破口となる解決策のヒントも提示したい。
期待は現実の前払い
誰かを好きになったりして、ドキドキしたり、ワクワクしている原因はなんだろうか。
実はその原因となる心の深い領域には、自分の『意識』で簡単には入り込めないようになっている。
本当の理由がよくわからないまま、好きになった人のことを考えただけで身体的な感覚にまで影響を及ぼすことになる。
心の表層部分で感じられる情報は、女性の多くは相手とのロマンスで興奮し、男性の場合は相手とのセックスの快楽のイメージに酔っている人がほとんどになるだろう。
相手のことを考えるだけで身体が反応し、どうにもおさえられない気持ちになったことで、生きてる感覚を強烈に実感できているように錯覚する。
結果だけ見れば、誰かに強烈な恋愛感情を抱いてしまった時の多くは報われない。
そして、皮肉なことにたとえ報われたとしても期待が大きかった分、リアルな恋の成就とのギャップに落胆することになる。
これは何も恋愛に限ったことでなくすべての『期待』は高揚感の前払いだから、最後は現実になった時に『落胆』として高揚感の清算をしなければならない。
付き合い始めれば、地味な積み重ねの中で幸せを見つけることになるし、大好きな人とのセックスにしても10回もしたら飽きてくる。
つまり、相手のことを考えているだけでドキドキしているような恋愛は、うまくいったときより、どうなるかわからないランダムな状態の時に一番幸せな高揚感に包まれるようになっている。
どこまで行っても破滅へ向かう恋愛情動
一見関係なさそうな恋愛とギャンブルだが、脳で受ける反応はまったく同じでどちらもホルモンが分泌されて、興奮や落胆をすることになる。
似て非なるギャンブルでも、脳で受ける高揚感は、恋愛している時と同じなのだ。
そしてどちらも中毒性があり、いったんハマってしまうと簡単に抜け出せない。
脳で受ける刺激を求めていることを考えると、パチンコの攻略本を読んでいる人と恋愛テクニックの情報を必死に学ぼうとしている人はそれほど大差がないように見える。
ギャンブルは胴元が必ず儲かるようにできているから、プレイしている人達は長くやればやるほどトータルではみんな損をする。
だから、攻略法を学んで一時は勝てたような気がしても、よっぽどイカサマでもしない限り、胴元だけが儲かってほとんどのプレイヤーは破滅へと向かうことになる。
そんな仕組みを頭では理解しているつもりでも、『俺だけは違う!』と思うのが情動に支配されている状態となる。
ギャンブル攻略法の情報をあさったり、神社にお参りにいくと勝てるような気がしたり、よくわからない石でできた数珠をつけてると幸運パワーが上がるように感じたり、冷静になれない時は、目先の何かにすがりたくなるのが人の性だ。
ギャンブルでやっていることと、恋愛でやっていることがよく似ているのがわかるだろう。
恋が成就する神社に神頼みに行ったり、恋愛テクニックを使ってなんとか好きな人の気持を振り向かせようとしたり、ほとんど根拠のない情報に振り回されることを恋愛でも日々繰り返す。
それでも、何もしないより何かしている方が『やった感』が出るので安心できるのはギャンブルでも恋愛でも同じなのだろう。
パチンコ中毒の人は借金してまでギャンブルをしてしまう。
つまり見境なく、勝つか負けるかではなく、パチンコをしていないと落ち着かないのだ。
つまるところ、結果はどうでもいい。
過度に人を好きになっている状態も同じだ。
まわりが見えず、狭い視野で相手のいいところしか見えず、過度に執着している状態となる。
相手の気持ちなんか考える余裕もなく、ただひたすら自分の思い通りになるようあれこれ思案する。
身体も心も情動に支配され、頭は働かず、学業や仕事にも影響する。
強い情動を伴う恋愛であればあるほど、どんなテクニックを使おうが心理術を使おうが、関係が破滅へと向かうの必然なのだ。
なぜなら、パチンコ中毒の人と一緒で結果より恋愛状態そのものを欲しているから、うまくいくために最善の策に気付くこともない。
そもそも、頭の中の情動が引き起こしている幸福感そのものが存在しない、幻を追っていることに気付くこともなく、どっちの目が出てもいずれ落胆することになる。
強い情動は破滅への道
強い情動に支配されると、意識の力が働かない。
好きな人の事を考えるだけで、身体が反応してしまうような状況はまさにそれにあたる。
IQの高い冷静な思考はストップし、あなたの潜在意識の『何か』に身も心も支配される状態となる。
『何か』を『意識』で開放できないと、果てなきダークサイドの世界に埋没し続けることになる。
根拠もない恋愛テクニックの情報に飛びついたり、神頼みをしたりするのは、あなたのIQが著しく低下している現れだ。
IQの低い状態でことに当たれば、必然的に成功率は大きく低下してしまう。
本気で恋愛を成就させたいなら、高い『意識力』で自分を支配し、高度な思考を常に発揮できる状態を維持するのが最善の策になる。
強い情動を押さえつけることができる、高度な『意識力』をコントロールできるようになれば、恋愛に限らず人生そのものがイージモードになることも理解できるだろう。
洗脳術と意識力
恋愛は誰もが経験する強力な情動体験である。
一旦ハマってしまうとまわりが見えなくなり、自分でどうすることもできない『何か』に支配され、心身のコントロールを失ってしまう。
ほどほどの情動なら酔っているのも楽しいが、度を越して学業や仕事にまで影響が出てくると、なかなか支配権を取り戻すのは難しくなる。
恋愛そのものに酔っていて、自分をコントロールできないようなら、頭が働かない『バカ』になっている状態だから何をやってもうまくいくわけがない。
私が恋愛テクニックそのものが無意味だと説いているのも、自分が『バカ』な思考しかできないまま、相手に何かをしかけることが前提になっているからだ。
本当に現実を変えられるテクニックのすべては、自分にかけることから始まる。
残念ながら意識レベルが低いままだと、高いIQを必要とするような活動が行えず、神頼みや、小手先のテクニックを求めることに終止してしまう。
そして、報われない、満足できない、終わることのない喪失感が続くことになる。
私自身も本気で人生を変えたかったから、日々開発を行っている洗脳術の核心にたどり着けた。
日々の能力開発トレーニングも、常に高い『意識力』維持することを目的としている。
恋愛に限らず情動が抑えらないことで、人生が台無しになってしまう人は数多い。
情動に酔ったままで人生を勉強するのも一つの選択だろうが、本当の意味で人生を充実させたいなら『意識』レベルの向上が必須なので、是非チャレンジしてほしい。