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そいつは場所と時間を選ばない
【文字数:約1,000文字】
(サムネイル写真は北海道の函館で撮ったものです)
神奈川県に住む私のスマートフォンから、あの地震速報が鳴り響いてから一夜が明けた。
ちょうど家族が揃っていたときなのもあるし、周囲からは同じ速報が聞こえて何重奏なのかも分からない。
ひとまず倒れそうなものから距離を取っていると、誰かが「震度5弱だって」と話している。それほどでもないと思いつつ、すぐに南海トラフと関連があるのかと考えたし、やはり同じような人は多いらしい。
結論から言えば関連は薄いとのことだけど、「ついに来た」という緊張が走ってすぐだから、昨日は飲料水のまとめ買いなどをする人も多かったようだ。
だいぶ前になるけれど北海道を旅したとき、ちょうど震源に近い地震によって、文字通り体が浮くような体験をした。
キャンプ中で地面に近いせいもあるだろうし、そもそもの震度としては5強くらいあったような気がする。揺れている間は本当に動けなくて、たしか立ち上がることもできなかったような。
その後に起きた2018年の地震では発電所の設備が壊れたことで停電が起き、腐ってしまう前に庭先でBBQをする人が多かったと聞く。たぶんそれと同じことを首都圏の人はできないと思う。
地震による倒壊が恐ろしいのは当然ながら、そこまで至らなくても設備故障などによる停止や停電になれば、とくに今の時季はエアコンを使えなくなるかもしれない。
エレベーターの停止もしんどさがあるものの、とくに電気がある前提で都市生活は回っているから、いつぞやに叫ばれた全電源の喪失で何が起こるかを想像するのは難しい。
さすがに電気のない生活に慣れろとは言わないが、もしも停電が起きたら、を想定しておくのは有益だし、カバンやザックには常にヘッドライトを入れておくといい。
電気の他にガスが使えない可能性もあるので、私としては1箱の木炭を買っておくのがいいと思う。焚きつけもあればいいけれど、新聞紙などでも代用は可能だ。
熱いシャワーが浴びたいときも、黒く塗ったペットボトルを日向に置いておけば数時間で温まる。前にやってみたら帰宅後でも十分に熱かったし、普段からの節約としても使える。
何かが起こるかも、という不安を抱えながら過ごすのはしんどい。
とはいえ人生をある程度なら予測できても基本、何が起こるか分からないとも思う。
だからせめて後悔の少ない人生を歩みたいし、まぁ頑張ったかな、と自分を褒められたらいいのではないだろうか。
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