しんしへい いわくらともみ
【文字数:約1,000文字】
先週7/3より新しい紙幣が流通し始めたそうで、1,000円、5,000円、10,000円の肖像がそれぞれ北里柴三郎、津田梅子、渋沢栄一になった。
数字がポップな感じで「おもちゃみたい」という意見を見たけれど、今のところ現物を手にしてはいない。
キャッシュレス決済が基本なもので、いちおう家にストックしてある紙幣もいつのか分からないくらい使っていない。
小銭や紙幣をストックしている現金箱には、はるか昔に手に入れた500円札が入っており、それを今回のサムネイル画像としてみた。(念のため加工済)
バイトでレジ係をしていたとき、閉店の清算業務もしていたので現金を数える必要があった。
レジ係を経験した人なら分かるかもしれないけれど、傷んだ硬貨や紙幣をそのまま精算機に入れると判別できなかったり最悪は壊れてしまうため、問題ありと判断したものは別に避けておかねばならない。
落として車に踏まれたりでもしたらしい擦り切れた100円だとか、濡れて乾いてを繰り返したと思われる変色1万円など、3回に1回は何かしら問題ある現金に当たっていた気がする。
そんな中で500円札を見たとき、「おもちゃっすか?」と聞いたのは言うまでもない。
500円といえば硬貨の時代に生まれた世代なので、調べるとこのタイプは1951~1969年まで使われたものらしく、肖像が岩倉具視という渋いチョイスである。
大きさも前の野口英世1,000円などより縦が短く、横には長い。当然、精算機に入れるとエラーになるので、額面の500円として入金することになる。
ただ、そうしたものに出会う機会は多くないだろうし、店長に許可を取ってから手持ちの500円と交換してもらった。
外国で国の貨幣価値が下がり、札束で買い物をするというのを笑い話として聞いてしまいがちだ。
でも前に書いた記事にて、おおよそ80年前の255円が現在の約25万5千円と計算した。
単純に貨幣価値が1,000倍になっており、今だと道に落ちてても拾われないかもしれない1円あれば、すくなくとも数日は食べるのに困らなかったのではと思う。
私が子供の頃と比べれば額面の値段は上がっているし、食品で8%、その他で10%の消費税がかかる世界など想像していなかった。
お金の価値とは何だろうかと考えつつ、誰もが楽に生きられる社会になって欲しい理想だけは忘れないでいたい。