竜胆

読んだ漫画・見たアニメの感想とか、思いついたら書いていこうと思います。

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百合姫読切感想・考察集21『着て、交わる』

 ゴールデンウィークの終わりは春の終わり、季節は夏へと向かい始める、最近は梅雨もあるのかないのか曖昧で、日々の暮らしに追われているうちに夏の暑さを迎えているような気がする。  そういえば、昔は6月1日が衣替えの時期と言われていたけれど、今では5月から、という地域も多いのかもしれない。まだまだ朝夕の肌寒さを感じる日もあるが、そろそろ夏服の準備もしなければいけないな、と思うとある5月の日である。  と言うわけで、今回は百合姫6月号より、甘崎水菓先生の『着て、交わる』の感想を書い

    • 百合姫読切感想・考察集20 『かたわれの女神』

      何ヶ月ぶりかの投稿。 最近お仕事が忙しくて...あと読切も掲載されなかったし...とはいえ継続して投稿することに意味がある…と思うので、なんとかペースを維持していきたい。 というわけで、今回は百合姫4月号に掲載された、紬めめ先生の『かたわれの女神』についての感想を書いていこうと思う。 あらすじ:半年前に別れた彼女と片耳ずつお揃いで着けていたピアス。彼女のことを忘れられずに着け続けていた主人公に訪れた出逢いとは... ※本作の登場人物は名前が明かされていないため、便宜的

      • 百合姫読切感想・考察集18『多田さんは可愛い』

         かわいいは正義、という言葉がある。  元は人気漫画作品『苺ましまろ』のキャッチコピーとして使用され、インターネット及びサブカル的文化の広がりにより、最近では一般社会でも通用する言葉になっている。その名の通り、可愛ければ大抵のことは許される、可愛いという価値観を至上のものとする表現であるが、昨今のサブカル作品でも、少し前のまんがタイムきらら系などを中心にその流れは脈々と受け継がれてきたように思う。  思えば私が毎月購読している漫画雑誌『コミックキューン』もキャッチコピーの

        • 百合姫読切感想・考察集17『バス・ストップで呼びかけて』

           ※ヘッダー画像は、みんなのフォトギャラリーより「稲垣純也」様の作品を使用させて頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。  田舎に住んでいると、案外公共交通機関というものを使わない気がする。  大人になって、マイカーを持つようになると、電車やバスといったものを少なくとも普段使いすることは皆無に等しくなった。電車はともかく、バスはここ数年単位で乗っていない。学生時代もバス通学ではなく自転車通学だったし、乗る機会自体が無かったのだ。  ...上手い導入に結びつきそうもな

        • 百合姫読切感想・考察集21『着て、交わる』

        • 百合姫読切感想・考察集20 『かたわれの女神』

        • 百合姫読切感想・考察集18『多田さんは可愛い』

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          13本

        記事

          百合姫読切感想・考察集17『響く声』

           ※ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーより、hosiart 様の作品を使用させて頂きました。この場を借りて感謝申し上げます。  夏本番といった暑さの日々が続くこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は仕事以外出来るだけ家から出ないようにしています。  外に遊びにいくのもいいのだけれど、この時期はとかくマスクと相性が悪い。マスクの下にかく汗がへばりついて不快になるし、かと言って外せない状況も多くあるので、じゃあ家にいればいいじゃんの精神で日がなダラダラと過ごしております

          百合姫読切感想・考察集17『響く声』

          百合姫読切感想・考察集16『おふろのこ』

          ※ヘッダー画像は、みんなのフォトギャラリーより、via myroom様の作品を使用させて頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。  6月末の記録的な暑さが7月も続くものかと覚悟していましたが、蓋を開けてみれば天気の悪さもあってかそこまで厳しいものにはなっていない気がする今日この頃。  このくらいだと、汗を流すのにシャワーだけで済ますというのもなんとなく憚られるような気がして、41度くらいのお風呂を用意しては、また汗をかく日々が続いています。  というわけで、もう9月号

          百合姫読切感想・考察集16『おふろのこ』

          百合姫読切感想・考察集15『ふたりぐらしと3つのケーキ』

          ※ヘッダーはみんなのフォトギャラリーより、「rmia」さんの作品を使用させて頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。  最近、某有名店のチーズケーキを食べる機会に恵まれた。  有名店だけあって流石のお味で、何個でも食べれそうな反面、やはりお腹周りの脂肪を考えると、そもそもケーキを食べても良いのだろうか?という気持ちにもなる。結局1つだけ頂戴して、おかわりは断腸の思いで断ったのだが、2個、3個と、何も気にせずチーズケーキを食べることが出来ればなぁ...と思わずにはいられな

          百合姫読切感想・考察集15『ふたりぐらしと3つのケーキ』

          百合姫読切感想・考察集14『2022年6月号読切寸評編』

           ※ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーより、「ia19200102」様の作品を使わせていただきました。この場を借りて御礼申し上げます。  GWが終わると、後は夏まで一直線というように、徐々に暑さが厳しくなるばかり。吹く風は暖気を帯び、頭上の太陽は日増しに大きくなっていく。  そういえば、百合姫に連載している作品の中には、夏が舞台のものも結構多いように思う。6月号新連載の『夏とレモンとオーバーレイ』にしろ、話題の『君と綴るうたかた』にしろ、ひと夏の恋愛というものはやはり

          百合姫読切感想・考察集14『2022年6月号読切寸評編』

          百合姫読切感想・考察集13『今日はふたり、キッチンで。』

           ※ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーより「みずのさちこ」様の作品を使わせ て頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。  春眠暁を覚えず。  斯く言う私も春の陽気に当てられて...ではなく、年度はじめ特有の業務処理に追われて、休日はベットの上ですやすやと昼間まで過ごす日々を送っている。  4月から新しく社会人になった方は、慣れない環境で疲れも溜まっているだろう。その前の就活段階で社会の厳しさを感じた方も多いと思うが、どうしてもやることなすこと上手くいかずに、マイナ

          百合姫読切感想・考察集13『今日はふたり、キッチンで。』

          百合姫読切感想・考察集12『片恋』

           ※ヘッダー画像はみんなのフォトギャラリーより、「わしわし」さんの作品を使わせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。  最近電車に乗ったのはいつだっただろうか。  私は現在田舎の方に住んでいるので、移動手段といえばもっぱら車を用いるのだが、都会に住んでいた頃は毎日のように電車に乗っていた。  時間帯によって様々な属性を持つ人々が乗り合う中、騒がしい時もあれば、大勢の人が一箇所に集っているとは思えないほどに静かに、車内アナウンスと、電車の揺れる無機質な音だけが

          百合姫読切感想・考察集12『片恋』

          百合姫読切感想・考察集11『パンプスにあこがれて』

          ヘッダーはみんなのフォトギャラリーより「さらさ ちさ」様の作品をお借り致しました。この場を借りて感謝申し上げます。  2022年になってしまった。  なってしまった、と言うのもおかしな話であるが、「門松は冥土の旅の一里塚」なんて言葉もあるくらいである。日々老いていくという事実を噛み締めつつ、限りある生の中で、数多くの素晴らしい百合に出会えるように日々を精一杯生きていきたいものである。  というわけで、百合姫2月号より、『パンプスにあこがれて』(作:ゆでぱん)の感想を書い

          百合姫読切感想・考察集11『パンプスにあこがれて』

          百合姫読切感想・考察集⑩「二等辺三角関係」

          ※ヘッダー画像は「みんなのフォトギャラリー」から「hosiart」さんの画像を使わせていただきました。ありがとうございました。 久しぶりに執筆する。  まぁ元来飽き性の自分のことであるから、どこかでこうなることはnoteを始める時から予想出来た…というのはいかんせん言い訳が過ぎるだろうか。  せめて自分の中で決めた間隔で執筆していければいいのだが、特に誰が見ているわけでもないので、書きたいときに書く、という形で今後もやっていくのだろう。 というわけで、今回はコミック百

          百合姫読切感想・考察集⑩「二等辺三角関係」

          「男女のラブコメ」と「百合」の二刀流はコミックキューンを救えるのか

           突然だが、コミックキューンという漫画雑誌をご存じだろうか。Wikipediaの当該記事から引用して説明すると 『月刊コミックアライブ』2014年10月号において同誌の100号記念企画として雑誌内雑誌の形式で掲載され[1]、次号以降も毎月掲載が続いた。 そして、同誌2015年8月号において独立創刊が発表され[2]、同年8月27日に独立創刊した。 という過程で創刊され、現在までの約6年間の間に『パンでpeace!』『にゃんこデイズ』『ひなこのーと』『となりの吸血鬼さん』など

          「男女のラブコメ」と「百合」の二刀流はコミックキューンを救えるのか

          夏の終わりに聴きたい1曲 大瀧詠一「カナリア諸島にて」

           夏の青く高い空に、立体的に伸びた白く輝く入道雲を見ると、ここではないどこかに行きたくなる。飽くことのない、旅への欲求が、それこそあの入道雲のようにどこからか湧いてきて、ただ僕を突き動かして止まない。  中古で買った愛車に乗り込んで、お気に入りの古いナンバーを響かせながら、海沿いの旧道をひた走る。周り全てが古く、それでも生まれたての南風が車の中を通り抜け、それと共に炎天の光は確かに降り注ぐ。見るもの、感じるもの、五感で受ける全てが爽やかで、美しく、妙な新鮮さを感じさせる。そ

          夏の終わりに聴きたい1曲 大瀧詠一「カナリア諸島にて」

          百合姫読切感想・考察集⑨「再定義する希望」「継ぎ接ぎの希望を抱いて」から3作目を予想してみた

           ※今回のヘッダー画像は、みんなのフォトギャラリーより「稲垣純也」様の写真を使用させていただきました。荒廃した衛星という感じがぴったり。  突然だが、私は百合というジャンルが好きだ。  そら殆ど百合作品の感想しか投稿していないのだから、どこからどう見てもそうに決まっている。百合というジャンルに込められたどのような「百合」の形も、一つの愛の結晶、一つの友情の形、一つの昇華した関係、あるいは個々人の百合に対する表現…etc、として捉えるべきであり、だからこそ様々な百合の形がこ

          百合姫読切感想・考察集⑨「再定義する希望」「継ぎ接ぎの希望を抱いて」から3作目を予想してみた

          百合姫読切感想・考察集⑧「海から来たメイドさん」

           暑い。  今年の夏は猛暑の見込み。6月までは夜風も涼しく、眠れない日も無かったのだが、7月に入ると一転して纏わりつくような熱気が暗闇の中から襲ってくるような日が続いている。  …夏と言えば海。青い空、遠くの空には立体の入道雲。波の音にカモメの鳴き声。どこまでも続く海沿いの道…。やはり夏の海は素晴らしい。海はロマンと恋が作られる場所…。  というわけで、何のひねりも無い前置きで申し訳ないが、今回はコミック百合姫8月号に掲載された読切作品、「もずくず/海から来たメイドさん

          百合姫読切感想・考察集⑧「海から来たメイドさん」