ミュージカル『バンズ・ヴィジット』
「RINCOLOに相応しいミュージカルが日生劇場にてかかるので観にいくべし!」という師匠からの一報があり一路東京へ…
開場13:45/開演14:30という時間なので朝イチの映画を観ようと6:20御殿場インター発のバスへ。通勤ラッシュもあるのでこのバスじゃないと間に合わないのだ。そんな早いバスなのに友人のYさんと遭遇w。彼はパルコ劇場に行くのだそう。共に良い日になるよう。
案の定渋滞に巻き込まれながらも9時過ぎくらいに新宿着。そのまま新宿武蔵野へ。『ラストエンペラー』や『戦場のメリークリスマス』など懐かしい映画がかかっていたりポール・ヴァーボーベンの新作が上映予定だったり…東京に住んでたらお金がいくらあっても足りないな。
私が観たのは『銀平町シネマブルース』。いやぁ〜劇場愛と人情味が溢れる佳き映画でした!
そのまま地下鉄で銀座に出て徒歩で日比谷へ向かい13時過ぎに師匠の林さんと落ち合う。林さんはそれまでも好きだったミュージカルへの理解度をより深めてくれた文字通り私の師匠です。
そのまま鈴波へ。師匠に銀だら定食をご馳走になりました。舌鼓…こんなに美味しい定食を食べたことありません。ごちそうさまでした🙇♂️
そして劇場へ。席は中2階の特別席風な場所。ステージの全景を観ることができる格好の席。サイコー!
ミュージカル『バンズ・ヴィジット』はトニー賞(アカデミー賞やグラミー賞の演劇&ミュージカル版)10冠を制したミュージカルの名作ということで否が応にも期待が膨らみます。
舞台のあらすじはエジプトの警察音楽隊が迷子になりイスラエルの辺境の街に紛れ込んでしまい地元住民と1夜を過ごすというシンプルなストーリー。ご存知のようにエジプトとイスラエルは中東戦争の歴史もあり和平条約が結ばれた今でも犬猿の仲です。
風間杜夫さんの重厚感ある演技と濵田めぐみさんの力強い歌声が全体の構図を作り、そこに出演者各々の人間関係が築かれていくスタイル。そこに楽団の音楽が入るのですが…これがまた素晴らしい!
楽団のメンバーはRINCOLOでもお馴染み常味裕司さんのウード、その常味さんとShuhaariのドラマーとして出演された立岩潤三さん、RCサクセションとの共演で名高い梅津和時さん、いつか絶対にお呼びしたい太田惠資さん、山下洋輔さんとの共演で知られる星衛さん…凄い!
RINCOLOって人との御縁(この場合は芹沢多希子さん)で贅沢なライブを観させてもらってるんだなぁ〜と我ながら思います。
圧倒的な素晴らしい舞台に終演後の私たちも暫し席を立てずひたすらカーテンコール…計3回…そしてこの日はその後に楽団メンバーによるミニライブも行われて大満足のステージでした♫
観劇後、駅に向かう道中の師匠の一言
「普通ミュージカルは主人公の成長や波乱万丈の人生、或いは恋愛の成就や悲恋…などあるのだけど、このミュージカルにはそれがなかった(そこが素晴らしい)」
たしかにそうだった。
1948年に勃発した中東戦争は冷戦状態にある今なお紛争が続いている。そんな75年の歴史の中のほんの1夜だけの、極々局地的な場所で、ほんの数人の人たちによる小さな出来事を描いた作品でありながら、そこに込められた人々の感情や歴史が思い浮ぶ…きっと観れば観るほど出演者の心情が思い起こされる味わい深い作品なのだ。
太田さんの歌と演技も良かった✨
バスターミナルに着き御殿場行きのバスが出発する5分前に切符を買い速攻で売店にてビールを買い求め車上の人となった私は車中も映画『銀平町シネマブルース』とミュージカル『バンズ・ヴィジット』のパンフレットを交互に眺めながら素敵な1日を反芻していた。
【バンズ・ヴィジット公演情報】
・東京公演
2023年2月7日(火)~2月23日(木祝) 日生劇場
・大阪公演
2023年3月6日(月)~8日(水) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
・愛知公演
2023年3月11日(土)~12日(日) 刈谷市総合文化センター大ホール
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