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ルミキオ

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ルミとミキオ。互いの心の内。それぞれの視点でそれぞれの想いを綴ります。二人の行く末は…
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2019年12月の記事一覧

『ルミキオ』 あとがき

約束もなく逢えるかわからないまま、ルミとミキオは、思い出のクリスマスツリーの東京タワーに向かいました。 お互い連絡先は知っていましたが、アポを取ろうとしませんでした。 なぜでしょうね? ラインでも電話でも、できたはずなのに・・・ 多分、奇跡にかけたのでしょう。 二人は時空を超えたシンクロを信じていたのだと思います。 ラストは敢えて、白紙にしました。 皆さんの心noteに⭐︎ もし、この拙いポエムの続きを書いてくださる方?! 我こそは!という方がいらしたら是非お願い

「祈りをこめて」 scene4-ミキオ

pm6:00 長かったミーティングが終わった。 ビルを出ると、夜の帳が下り 華やぐイルミネーションの緞帳に変わっていた。 「今日はやけに賑やかだな…」とミキオは呟いた。 恋人たちが手を繋ぎ肩寄せ歩いている。 遠くから、弾む会話に笑い声が混じる。 「そうか、今日はクリスマスイブなんだ。」 僕は、ルミの事を考えていた。 そして、僕たちの思い出の場所のことも。 いつの間にかミキオは走っていた。 周りをの喧騒を掻き消すくらいに。 どうか神よ 今日だけは 願いを

「祈りをこめて」 scene4-ルミ

pm4:00 お手製のビュッシュ・ド・ノエルを持って ルミは、友達ハリエの家に向かっている。 今夜は女子会パーティー。 クリスマスイブとあって 車内は着飾った恋人たちでいっぱいだった。 「そういえば クリスマスの待ち合わせは いつも決まってあそこだった…。」 ルミは思い出の地を 脳裏に浮かべていた。 ルミは、新幹線に飛び乗っていた。 ルミの祈りとはやる気持ち乗せ。 私たちのツリーに 逢いに 行きます。

「 月 」 scene3-ミキオ

満月を見ては 陰りゆく様に 哀愁を覚え 新月を視ては フツフツと湧き立つ 情熱を感じる そして満月を観ては 君を想う あの日から ずーとっ、考えているよ 君と僕の間にあるものを 変わらないモノは なんだろうってね 君と初めて逢った時 僕らはまだ若く 子どもで 世の中のことなんて 何にも知らなくて そのまま大人になった 神さまの悪戯で 結ばれることはなかったけど でもさ 僕たちは ”みえないモノ”を信じる力を 授かったのさ やっと答えを見つけたよ それが

「 月 」 scene3-ルミ

満月を見ては 陰りゆく儚き光をみつめ 新月を視ては 満ちゆく心を照らし そして 満月を観ては あなたを想う 潮の満ち引き 巡りゆく季節 世界は 争いが絶えないでいます 目を覆いたくなるような 残虐な事件が起きています 世の中は目まぐるしく変化するけど 変わらないモノが ここに あります 一番大切なモノが なのに あなたは ここに いない 「ルミとは、こんな風になれると思うんだ。」 そう言って私に手渡した本 あれから何度も読み返してるのよ 私たち、な

「いつものまいにち」 scene2-ミキオ

いつもの夜が来て いつもの一日が終わって いつもの暮らしの中で 慌ただしく毎日が過ぎてゆく なにもなかったように あの予感は 気のせいだっだように いつもの毎日が終わっていく 湯船に浸かると ついつい物思いにふけってしまうんだ 考えちゃうんだ 君と僕の間にあるもの 知りたいから あの時 掴むことができなかた答えを どこかに探してる 久しぶり天体望遠鏡を覗いてるよ コペルニクスの放射状に伸びた脈が きれいに観えてる 君にも見せてあげたいよ 見たらなんて言うかな?

「いつものまいにち」 scene2-ルミ

いつもの朝が来て いつもの一日がはじまって いつもの暮らしの中で 慌ただしく毎日が過ぎてゆく なにもなかったように あの予感は 気のせいだっだように いつもの毎日が始まります 元気でいますか? 急に寒くなったけど風邪ひいてませんか? 今年もあとわずか 一年ほんと早いね 電車で肩寄せ合う恋人たちを見かけたよ そしたら あの時の光景が蘇ってね 笑みがこぼれてた 心があたたかくて あなたを思い出してた どうやら わたしの心には あなたが。。。 今夜は満月よ あな

「ここにあること」 scene1-ミキオ

ここに在ることの ここに在ることを 意識しない そんな関係だけど 今君は、何を感じてるの? 君がすやすや眠ってる 安心してくれてるようで なんだか僕 うれしいんだ 僕と君の間には何があるのかな? 過ぎ去る景色といっしょに 答えが流れてく 僕は目に焼き付けれないまま ぼんやり見送るよ 少しの予感を掻き消すように またいつもの毎日が始まった。

「ここにあること」 scene1-ルミ

ここに在ることの ここに在ることを 意識しない そんな関係だけど あなたはどう想っていますか? ひしめき合う席の隣で 肩だけ触れた そのぬくもりは とても あたたかくて 心地よくて 寝たふりして あの日を思い出していました あなたは外の景色を眺めてたけど… 何を感じてましたか? 何度もため息ついてたね それが、答えだったの? かな… 少しの予感を掻き消すように またいつもの毎日が始まります