留学を通して、勉強が楽しいと感じている話。高校時代ひねくれていた自分を思い出した話。
今週からついに本科の授業が始まりました。
1週間に9時間のレクチャー+セミナー。日本で週27時間(半学期35単位)授業を受けていた私は、「え、めっちゃ暇じゃん」とか思って舐めてました。
予習には何冊ものリーディング課題が科され、講義も復習しないと追いつけないような状況です。リーディングをしながら寝落ちし、起きたらまた机に向かって勉強するような状態です。まさに、リーディングに囚われています(笑)
ただ、なんやかんや楽しいとか感じちゃってるのが不思議なのです。初めて勉強の楽しさを感じている、という感じで(まだ1週目なのでこう思えるだけかもしれません。きっと来週以降きつくなるんだろうな)。
つい最近、高校時代の友達とSNSで少し話しました。お互い病んでいたよね、とかそういう話をして、「私高校のとき勉強なんて大嫌いだったな」ということを思い出しました。
高校時代は確かに病んでました。家庭の事情や様々なプレッシャーなどが重なり、あらゆるものに対して冷たい感情を持っていました。勉強もそのうちのひとつです。どの授業を受けても全く楽しいと感じられず、むしろ「なんのために勉強してるんだろう。これって将来の役に立つのだろうか。」ということをひたすら考えていました。
私の高校は進学校で、周りはとても頭が良く、東大、京大、一橋、東工大を目指すような素晴らしい同級生ばかりでした。先生もその分生徒に期待しており、授業は’’大学受験のための勉強’’というようなカリキュラムになっていました。
ひねくれていた私は、「こんな知識を詰め込むだけの授業、なにが面白いんだ」とひたすら嘆いており、授業もろくに聞かず、さぼることばかり考えており、ピーク時は本気で高校を辞めようかと考えていました。
今思えば、遠回しに止めてくれた親に感謝です。母親に高校を辞めようか相談したら意外にも「辞めるかどうかは自由だから好きにしな。」という答えが返ってきました。ただ、「辞めた後、自分がどうしたいか、自分がどうなるかはきちんと考えなさい」ということでした。
確かに、高校をやめたらどうなるんだろう…。自分がやりたいことなんて何もないのに、「勉強がつまんない」とばかり嘆いていて、高校を中退したら自分にはなにも何も残らないのではないか。ただのニートになって、ろくな職にもつけず、嘆きながら人生を終えそうだ…。それは情けないな…。
そんなことを考え、「とりあえず、自分のステータスのために高校は卒業しよう。大学もよくわからないけど名門に進学しておけばいいや。」という安易な考えから、定期テストで点数を稼ぎ、指定校推薦を受け、慶應大学に入学しました。
大学に入ってからは、自分の興味がある授業を取れることにワクワクしたことを覚えてます。昔から語学や文化を勉強することが好きだったので、中国語、スペイン語などに手を出し、他学部に設置されている授業を履修し、月曜日から土曜日まで毎日大学に通っていました。
ただ、法律学科に所属していたため法律の授業が必修となっており、法律に正直全く興味のなかった私はいわゆる’’楽単’’を必死に探し、単位を稼いでいました。
イギリスに来て感じることは、みんな自分の興味がある学部や学科に属していること。その学問が本当に好きで、勉強したくて入学してる。だから課題がたくさん出て、ヒーヒーいいながらも、なんやかんやで楽しんでる。これって普通なのかな。
私の日本の学生のイメージは、楽単を探して、授業はさぼってバイトやサークル、飲み会に明け暮れる、大学は人生の夏休みだ!!!というような感じ(そうでない人もいるのはもちろん承知してます。ごめんなさい。)。
自分もそうでした。興味のない授業には出席せず、遊ぶためにバイトでお金を稼ぎ、サークルに参加する…勉強は課題をちょこっとやるくらい。
今思えば、高校時代にもっと自分と向き合う時間が必要だったな。投げやりになって適当に指定校推薦をとり、ステータスのために大学に進学するのではなく、将来何をしたいか考えて、学びたいことを学べる学部に所属するべきだったな、と。
今、留学していて、自分が本当に興味のある学問を勉強することができて、それも世界的に有名な教授の下で学ぶことが出来て、なんて幸せな環境にあるんだろうと感じます。留学にはかなりのコストがかかるのに、留学を進めてくれ、このような環境を作ってくれた親には感謝してもしきれません。
そういえば、日本の大学の学費は他の国々と比べてかなり高いことが分かりました。もちろん、アメリカやイギリスは日本よりも高いですが。
北欧は学費がゼロ、台湾は4年間で6万円ほど、などなど、日本で自分の大学は100万円以上するという話をするとかなり驚かれます。
また、中国では博士号を取ると年金が倍になるそうです。それほど教育に力を入れてるんだな。
日本だと、文系で大学院に進むと就職がその後就職が難しくなると聞いたことがあります。海外だと真逆で、マスターを取るとより良い企業に就職できるらしいです。
国から大学に対して分配される研究費が減少していることなど考えると、日本が研究分野において、今後どんどん他国に追い抜かされていく未来を想像せざるをえません(実際、大学への公的研究資金、博士取得者数は 先進国中最低らしいですね)。
こんなへなちょこで、ふわふわしていて、ひねくれている私でも、留学を通して少しずつ良い方向へ変わってきている気がします。具体的に何が?って言われると正直まだわかりませんが。
だから、留学に少しでも興味がある人や迷っている人が、私の投稿を読んで留学したいと思うきっかけになればいいなーなんて思いながらnoteを書いてます。文章力には自信がないので、周りの人には言わずコソコソ書いてますが…(笑)
勉強について自分の思うことを書きましたが、留学はここからが本番です!来週から本格的なディスカッションも始まりますし、今までのように遊んでばかりではいられません。
教授の知識、学生の考え方、少しでも多く吸収できるように頑張ろっと!