趣味が繋げてくれたこと
子供が生まれてカメラを始めた。
撮影したものをインスタであげて楽しんでいた。
時々セルフィーで子どもと私が一緒に写ったものを投稿するようになったときに、1通のDMが届いた。
【とても綺麗ですね。撮影させてください。】
女性からだった。彼岸花で撮影させてほしいという内容だった
相手のインスタをみると家族写真が沢山載っていた。たまに友人を被写体に撮影しているようだった。
そして、彼岸花がきれいに咲く公園で初めて彼女に会った。
黄色いエスニックの服を着た小さな女性がそこにいた。
私は初めて被写体をした。ぎこちないポージング。
笑ってしまうぐらい被写体として下手くそだけど
今でも大切な写真だ。
その撮影をしてからすぐ、彼女は2人目を妊娠した。
ひどいつわりでしばらく連絡が遠のいた。
その間、彼女に撮影してもらった写真が少し話題を呼び、撮影させてほしいとカメラマンさんからオファーが来るようになった。
私はカメラの勉強がてらミニスカモデルとして被写体活動をしはじめた。
カメラマンさんやモデルさんたちと繋がり、機材の使い方ポージングを学んだ。
そして梅が咲く季節。彼女のつわりも落ち着き、創作撮影を受ける。
お題は妖艶な化け狐。
とても楽しかった。被写体の練習した甲斐あって、うまく表現できたと思う。
その日、私は2人目を妊娠したことを彼女に伝えた。
彼女が産休に入った初夏。
日中彼女の家でモデルさんやカメラマンを呼んで創作撮影をするようになった。
私も仕事が休みの日は、彼女の家に遊びに行き、撮影に参加した。
一緒にモデルを撮影して、遊んで、編集して、作品をインスタに投稿する。
インスタを通して私達には人が集まるようになり友達の輪が広がっていった。
彼女は創作の鬼で、おしるしがきたのに撮影を続けている様子がインスタのストーリーに流れてきて、私は驚きと笑いが止まらなくて、ツッコミを入れたのを覚えている。
その翌日、小さな女の子を出産した。
そして彼女が出産して数カ月後、私も産休に入った。
その頃にはモデル、カメラマンともにグループができていていつもみんなと集まって遊んでいた。
なかなか産まれないので、私も撮影に明け暮れ、遊び続けた。
そして、暑い秋の日、私は出産した。
産後は私も彼女もベビーを抱えながら、撮影を楽しんだ。
撮影も勿論のこと、小道具を製作したり、服を作ったり、面白い動画を撮影したり、ほぼ毎日一緒に遊んだ。
当時仲良しだったひとたちと写真展も開いた。
そんなとき彼女の旦那さんに
「みほがいてよかったよ。毎日楽しそうなんだ。」
と話してくれた。
彼女が1人目を出産した際、育児ノイローゼのようになってよく泣いていたらしい。だから今楽しそうでよかったと。
私も似たようなものだったから、第二子の育休がとても楽しくて充実していて、私にとって彼女は、なくてはならな存在だった。
ふたりなら、何でもできるような、そんな気がした。
そして私達は、忘れられないほどの濃い1年を過ごしたのち、職場復帰する。
職場復帰しても私達の活力は衰えることはなかった。
休みが合えば、子供達も連れて出かけたり
撮影、遊び、いつも全力で楽しいことを考えていた。
ママとしても友としても、よきパートナーだ。
SNSを通して出会ったけど、ここまで気が合う人と出会えるのも稀だと思う。
最近良く話すのは、生涯の趣味を見つけれて良かったってねってこと。
私達には趣味がある。カメラがある。
共通の趣味が人を繋げてくれて、心を豊かにしてくれる。
これから先もきっと一緒に遊んで笑い合うんだ。
彼女に出会えて本当によかった。