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商品企画をしたら、不満が宝物になった話~リフレーミング~

2人目の育休中、わたしは育休イノベーションズというプログラムに参加しました。

育休中にこのプログラムに参加した理由は長くなるので置いておいて(あとで別のnoteにまとめます…きっと!汗)、今回は立場が変わると物の見方や捉え方がこんなにも変わるのか!と感動した話をお伝えします。

「あなたは玩具メーカーの商品企画です」

育休イノベーションズとは、乳児向け商品を企画開発するピープル株式会社というメーカーが立ち上げた、育休中の方が育児経験や個性を生かしてピープル社の商品開発を体験できるプロジェクトのこと。

このプログラムでは参加メンバーが6人前後のチームになって、子育て中の自分たちの実体験をふまえながら「こんな商品があったらいい!」を企画します。さらに、プログラムの最後には企画した商品をピープル社の社長さんはじめ複数の社員さんたちに提案します。

「商品企画!やったことないけど、面白そう!」
「育児してて不満・不便を感じない日はないから、アイデア出すのなんて苦労しないでしょ!」

なんて思っていたら……!
びっくりするぐらい、企画のアイデアを出すのが難しかったんです。

商品企画が難しい理由

なぜ難しかったのか。

「アイデアが全然出てこない…!」というわけではありませんでした。毎日の生活の中で不便なこと・不満なことは大小あるので、少なからず「こういう商品があったらいいな!」という企画のタネは出てきたのですが……。

問題は次のステップ。

わたしが思いついたことを具体的な商品に落とし込むにあたり、「そのアイデアの類似品は世の中に出ている?」を調べるのですが……まあ、たくさんあること(笑)

もちろん、類似品が完璧なわけではなく「もっとこうだったらいいかも」というポイントがあるにはあります。ですが、新しく0から作るほどの欠点ではなく。

アイデアのタネが具体的な企画に落ちた数よりも、情報収集中に知った商品を「これ便利!」と、ポチった数のほうが多い時もありました^^;

商品企画をして変わった行動

なかなかアイデアのタネが企画にならないこともありましたが、それでもチームメンバーと企画を進めていく中で確実に自分の行動が変わっていきました。

どのように変わったかというと、2つあります。

①不便・不満に出会うと「嬉しい!」と感じるように

日々生活する中で、新しく不便や不満に感じることに出会うと「これ、企画に使えるんじゃ!?」と嬉しくなり、喜んでいる自分がいました。

加えて、企画したアイデアの試作品を作って実験するフェーズでは、いつもなら嫌な気持ちになることでも、嬉しさを感じるようになったんです!

例えば、わたしが赤ちゃんを泣き止ませるおもちゃを企画していたとします。

普段なら、赤ちゃんが泣くと焦ったり、どんなにあやしても泣き止まない時は「なんで泣き止まないの!?」と、こっちが泣きたくなったり、あまりの声量に少しイライラしちゃうことも……。

でも、「商品企画担当者」の仮面をかぶっている時に赤ちゃんが泣くと「お!泣いたぞ。試作品で実験するチャンス!」と、足取り軽く試作品を取りに行くようになり、焦りやイライラから解放されていました。

②不便を不便で終わらせなくなる

商品企画を経験するまでは、何か不便なことがあっても「不便だな」と思って、以上!終わり!という状態でした。

でも、商品企画を経験すると、その過程で「思いついたアイデアは、既に世の中に出ているか。出てるとしたらどんな商品か」を調査します。

すると……!前述のとおり、ほとんどの商品はもう既にこの世にあるんですよね。不便を感じたら、1歩踏み出して、感じた不便をGoogleの検索窓に入力するんです。

そうすると、わたしよりも前に同じような不便を感じた人が、商品として作り上げたものが見つかります。さらに、その商品を買った人のレビューを見れることも。時には具体的なグッズではなく、対策方法が編み出されていてそれが共有されているケースもありました。

▼例えば、赤ちゃんの靴や靴下をなくさない方法など

商品企画を体験してからというもの、何か不便や不満を感じたときは「まず調べる」が習慣になりました。

そうすると、100個中99個のことは誰かが同じように感じていて、何かしらの対策が講じられています。その情報を見て、対策を取り入れるなり商品を買うなりすると、びっくりするくらい楽になりました。

リフレーミングで、世界の見え方が変わる

「リフレーミング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

リフレーミングとは、対象の枠組みを変えて別の感じ方を持たせることです。

わたしは、育休イノベーションズの体験中、「育休中のママ」から「乳児用グッズの商品企画」に立場が変わったことで、日々感じる「不満・不便」が企画のタネという「宝物」にリフレーミングされていました。

このおかげか、前回の育休時と比べて育児中に感じる「不」が少なく、楽しくご機嫌でいられる時間が多かった気さえします。

「リフレーミング」は、今回のような商品企画にとどまらずマーケティング全般の場面でも活用できます。さらに、人材育成や自己理解でも応用が可能なようです。

育休イノベーションズのプログラム参加が終了しても、不便・不満を感じたことはすぐにググるのを継続していきます。
そして、仕事に育児に様々な場面でリフレーミングを上手に使いながら、ごきげんで過ごしていこうと思います。


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