サバティカル休暇を取得します~あるワーママの決意~
突然ですが、わたくし、この度「サバティカル休暇」を取得することにしました。
サバティカル休暇とは
サバティカル休暇とは、使途に制限がない職務を離れた長期休暇のことです。期間としては少なくとも1か月以上、長い場合は数年間に及びます。
人生100年時代と言われる中で日本でも注目されるようになり、2018年経済産業省の「我が国産業における人材力強化に向けた研究会」 の中でも長期勤務者を対象に休暇取得を促進することが提案されているようです。
わたしが初めて「サバティカル休暇」という言葉を聞いたのは、ワーママはるさんのVoicy。はるさんの「サバティカル休暇を取る」というお話をはじめて聞いたときは、「え?鯖?サバイバル??」と、何それおいしいの状態だったのを覚えています。
それが数年後、自分が取ろうと決意するとは…!
なぜ取得しようと思ったのか
1) 会社から特別休暇がもらえたこと
2)自分が死ぬ確率を意識したこと
がちょうどタイミング的に重なったのが、取得を考えたきっかけでした。
わたしが務めている会社では、勤続5年を迎えた社員に5日間の特別休暇(有給)が付与されるのですが、今年がちょうどそのタイミングでした。
最初は「いつ使おうかな?コロナ禍で長期休暇があっても海外に行けないし……。というか、毎日の仕事を考えると、そもそも使えるタイミングなんてある??」なんて思っていたんです。
が、そんなときにひょんなきっかけで「今年、わたしは3%の確率で死ぬかもしれない」という事実を知りました。(ちなみに病気とかではないです。元気なのでご安心ください)
それを知ったときに
人生100年時代と言われて、自分が100歳まで生きるように感じていたけど、それより前に死ぬことだって全然ありえる。
「いつかやりたい!」と思っていたら、その「いつか」は来ないまま人生が終わってしまうかもしれない。
ということを、目の前に突き付けられた気がしました。
仮に97%の確率で生き延びて、最終的に定年退職後に時間が作れたとしてもその時の自分は確実に今より体力や気力や思考力が落ちてる。だったら、特別休暇+残ってる有給を使ってまとめて休みを取ろう!と思いつき、1カ月強のサバティカル休暇を取ることにしたんです。
サバティカル休暇中にやりたいこと
休暇中には、大きく2つのことをやりたいと考えています。
1つめは「純粋に自分がやりたいこと」。
「これをやると仕事に活かせる」とか「スキルアップになる」とかは無視して、純粋に自分が心からやりたい・興味があることをやる時間にしたい。
やりたいことを大小問わず心の赴くままにリストアップしたら、たった30分で50個以上出てきて「期間内に果たしてにいくつできるか…」という状態ですが、その中でも絶対にやろうと思っていることがあります。
それは「家出」です。
ずっとアドレスホッパーに興味があって、毎日のように住む場所を変えて非日常な生活を送るのが夢でした。でも、アドレスホッパーという暮らし方を知ったのは子どもができた後のこと。
時間もお金も自由に使えた独身時代に、今みたいにシェアリングサービスが発達したら絶対にアドレスホッパーやってたのに!でも今は子どももいて、家無しで暮らすなんて現実的じゃない。
じゃあ、これからの未来で子育てがひと段落したタイミングでやる?と思っても、体力的にきついんじゃないかな……と。
そんな折にサバティカル休暇を取ることに。何しようか考えている中で
「仕事が休みなら、夜、子どもを寝かしつけてから家を出る→次の日の夕方の保育園のお迎えに間に合うように帰ってくるなら、週1くらいの頻度でいけるんじゃない⁉ 正式なアドレスホッパーじゃないけど、気分は味わえそう!」
と、思いついた時は身体にイナズマが走りました!
思い立ったら即行動。旦那さんに「あのさ、家出したいんだけど。週1くらいのペースで。」と伝えたら、「へー、いいんじゃない!行ってきなよ!」と、二つ返事でOK!週1家出は、家族公認のものになりました。
(いきなり脈略もなく「家出したい」と言われた旦那さん。冷静に、逆の立場で考えると、あの対応は神だった…ありがとう)
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こんな感じで、只々やりたいことを本能に赴くままにやっていく時間にするのが1つめ。
そして、2つめは「この先進む道につながること」。
みなさんは「人生の正午」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
スイスの精神科医・心理学者のユングの言葉で、人の人生を日の出から日の入りまでの時間に例えた時、中年期(40-50代)は転換期を迎える、という考えです。
初めてその言葉を聞いたとき、私は20代でした。「正午なんでまだ先!」と思っていたら、いつの間にか正午が目の前に!この後は太陽が傾き、日没に向けて“暮れて”いく時間帯になっていきます。
確かに、身体的には老いていく一方です。ですが、仕事という視点で見たとき、職種によっては正午をずらして、60-70代にピークを持っていくことはできるんじゃないか。
「仮にできたとして、今の仕事では難しそうだな」
「どんな仕事なら、人生の後半に職業人としてのピークを持っていけるかな」
数年前からちょっとずつそんなことを考えていました。
答えが出ないままちゃんと考える時間すら取れないでいたので、サバティカル休暇をきっかけに、日々の忙しさから離れてゆっくり考えようと思います。
はじまりに向けて
サバティカル休暇が本格スタートするのはこれからですが、今、2つのことを感じています。
1つめは「知らないと、選択肢にすら上がらない」ということ。
サバティカル休暇という言葉や、その休暇を取得してる人の存在を知らなかったら絶対にできてなかったと思います(まだ始まってないけど)。
知ったうえで自分がそれをやるかどうかは別の話だけど、知識として持っているだけで人生の幅が変わるな、ということを今回の件で体感してます。
2つめは、「自分の人生、自分にコントロール権がある」ということ。
仕事や家庭など、日々属してる組織にいると、やること/やらなきゃいけないことがベルトコンベアで目の前に運ばれてくるような感覚がありました。目の前に流れてきたものを処理するのに必死な毎日です。
そんな折にサバティカル休暇を取ると決めて「その間、何しよう⁉」と考えた時にとても自由を感じました。どこに行くのも、何をするのも、自分の意思で決められます。(家族があるので一定の制限はありますが)
そうだ、自分の人生、どうしたいかは自分にコントロール権があって、自分で決めていいんだった!
いつもいる立場からちょっと離れてみると、視点が変わって新しい気づきがありますね。これからのサバティカル休暇の間、どんな体験をして気づきが得られるか、今から楽しみです^^
-----追記-----
その後、約1か月半のサバティカル休暇中にやったこと・感じたことをnoteのマガジン(無料)にまとめました!よろしければ併せてご覧ください。