それ、いいね!
今回のカフェゼミでは、アンルーフ株式会社 代表取締役 中富紗穂さんのお話を聞いた。「障害を持つ人も垣根なく働けるように」「障害を障害と感じない環境にしたい」というこれらの言葉がここ1週間ずっと頭から離れなかった。人間であれば得意と不得意があるのは当たり前のことだと思う。精神の目に見えにくい障害や、体の障害を持っている人も同じように不得意なところがあるだけで、得意なところだってある。その得意を伸ばすため、細かいところに目がつく、過集中な特性は、革職人として求められる適性にマッチするのではないかと考えたという。「高クオリティの革製品を早い納期で制作することが可能」なのではないかと考え4人の障害を持つ方も健常者と同じ給料で雇い、計10人のこの会社を作ったという。同じ人間なのに障害者雇用はなぜ給料が下がるのか。なぜ同じようにやりたい仕事を選べないのか。企業や社会が 障害者はこれ以上できないと決めつけているから、自分にはできないと諦めてしまう。企業が障害者採用をするのは、法定採用率を達成させるためだけのものになってしまっているのではないか。数字を達成させるための採用なのではないのか。単純な作業だけを任せて、レベルアップできにくいような仕事のみをさせてしまっているのではないか。やりがいや達成感や、仕事を選ぶ権利を奪ってしまっているのではないか。こうした仮説をたててアンルーフ株式会社が、社会にロールモデルを見せ、希望をつくっていこうと実際に行動している。雇う企業側が悩んでいる障害者の雇用のやり方を社会に示すことで、腫物に触るように障害者を雇うのではなく、健常者と同じように雇えるようになるのではないか。
こうした仮説は誰でも立てることができる。けれども答えのないこの難しい問題に真剣に向き合って、行動している人はほんとうにわずか。実際に会社を立ち上げ行動している中富さんはほんとうに素敵だしかっこいいと思った。実現したいことに向かって行動している輝く姿はほんとうにかっこいいと思う。"障害者雇用"という答えの出てない難しい問題をどうするのか。答えが出てればとっくに社会問題は解決している。答えが出てないから悩み続けている。でも答えが出てないから危険だからやらないのは違うと思う。やる価値があると思う。実際に行動するのはそう簡単なことではないだろう。それでも自分の半径1mから変えていこうと行動することはできる。実際に社会を変えようと行動している人に会ってみて、話を聞いてみることはできる。ゼミ活動は前期これから折り返しに向かう。ぼーっとしてたらあっという間に前期が終わって夏休みが来て、後期がやってくる。越境活動に足を運び、答えのない難しい問題に真剣に向き合って実際に行動できる人になりたいなと思った。支援する・協力する社会にするために、こうしたチャレンジをしやすい社会にするために、いつも意味や目的を問われる社会ではなくて、目的の呪縛から解放され、チャレンジしやすい社会になったらいいなと思う。もし周りにソーシャルビジネスをしている人がいたら「なんでそんな難しいことやってるの?」ではなくて、「それ、いいね!」って応援できるような人になりたいと思う。