地と同じ気持ちで
今年の夏前ころから、農家さんから野菜BOXを取り始めて、送られてきた野菜を楽しむ時間があった。いつも季節関係なく自分の食べたい料理野菜を食べるスタイルの自分にとって、“旬”をいただけるのは本当に良い機会。
実は過去、何社か挑戦しては量が多かったり腐らせてしまったりで断念の繰り返しだった。受け取るまで何が入っているかわからない状態で、そこからレシピを考えて料理するのは結構大変(料理人尊敬…)。今回は箱のサイズや受け取り日程に融通が効きそうで、再チャレンジ。
久しぶりに開始して、とても新鮮な気持ち。やっぱり産直で受け取るのは気持ちが良いし、スーパーではなかなか見ることのない野菜から、長野県ならではの野菜まで入っていて、地とリンクしている感覚になる。そして毎月、農園通信が入っていて、それを読むのも密かな楽しみ。
ただ、今年の夏は少しびっくりした出来事があった。
受け取って箱を開けてびっくり。野菜がとても小さい、そして必死に生きてきました感が全面から伝わる野菜BOXだった。何があったのかと、同封の農園通信を読むと、この夏の暑さから干ばつで大変苦労したとの記載があった。
私も今年の夏は体調不良が続いて、思うようにいかないことの方が多かったのだけど、どうやら農家さんもとても大変だったそう。別のページにはA4びっしりと感じたことの記載があって、『創業10年にして、1番過酷だった』とも書かれていた。あの暑さの中、ずっと作業していたことを考えるだけで、とても感謝の気持ちが込み上がる。。
でも、反面すごく嬉しかった。
そうなったことに嬉しさを感じているのではなくて、本当にその土地とリンクした状況のものを受け取っている感覚に嬉しさを感じた。絶対にスーパーであれば見かけることのないサイズ、知ることのできない畑の状況を全身から感じた。そして、あの過酷な環境を奇跡的に生き抜いてきた野菜たちを、しっかりとたべた。
小布施に住んでいて、物理的に農園と距離が近くてふと見渡すと何かを育てているものが目に入る。そういう環境にいても、室内作業が続いたり、忙しさが続くとどうしても食べ物のありがたみや育ててくれている人の感謝が薄れてしまう瞬間がある。
どこに住んでいても、身近な地の野菜を小さいサイズで良いから買い続けていけたらな〜なんて思った秋でした。