”藤崎 里菜”になるまで③

そうして、会社にお勤めをしながら芸能活動もするという、
二足の草鞋での社会人生活が始まりました。

私としては、

・会社員＝生活のため。親や世間体のためにやっていること。
・芸能活動＝本当にやりたいこと。十分なお金が稼げ、親も認めてくれるのであれば、これだけで生きていきたいこと。

就職はしたものの、いずれは芸能界だけで生きていくんだ！
そう思っていました。

しかし、
就職してからはどうしても会社勤務が主体になってしまってしまい、
受けたいオーディションがあっても都合がつかなくて諦めたり、
オファーが来ても断ることも多く、なかなか思うようにはいきませんでした。

退社後や休日・有休を駆使してその時間を芸能活動に充てていたのですが、
平日夜と土日のみだとできる仕事も限られており、
基本的にレースクイーンや撮影会がメイン。
都合がつけば雑誌やTVに出るような感じでした。

会社員とグラビアアイドルの二足の草鞋は想像以上に大変で、
平日も土日も休む間もなく働き、忙しさだけは一人前でした。

ですが、先に挙げたように、会社勤務主体で芸能活動が思うようにできず、
ただただ忙しいだけで、全く売れずに燻っていました。




会社員としての経験は順調に積んでいっているのに
芸能人としては進歩がないまま時間だけが進んでいました。

「歌って踊るアイドルになる！」
という夢を叶えるのには時間が経ちすぎました。

それでも諦めずにこの生活を続ていた矢先、
立て続けに、ミス〇ングチャンピオン、ミス〇LASHの候補生に選ばれました。

グランプリを獲れば、グラビアで活躍できるかもしれない!!

そう思って本気で挑んだミスコンですが、
どちらもグランプリを獲ることはできず…、

そうして
悩んだ末に私はグラビアを辞めることを決意したのでした。

④につづく