時限装置付きプレゼント
"note" で短編小説という創作にチャレンジしたものの、蓋を開ければ小学生でも書けそうな作品ばかり。そう感じる度に記事を削除したい気持ちになる。
実際に私の作品に対して「よく分からない…」とか言われちゃうこともあって、それはそれで本心なんだろうし悪気はないと思いたいけど、豆腐メンタルな私のHPは右肩下がりに減少していくのである。
ただ、反省しなきゃならないこともある。
それは、活字を読むという行為が苦手なこと。
読書といえば学校で与えられた読書感想文くらい。大人になり本を読む機会は増えたけど、長編小説を読むことは稀だったりする。
そんな活字嫌いの私でも、完読、いや何度も読み返した小説が存在する。
▼その小説がこちら
この小説は、田口ランディさんのデビュー作。もう20年以上前の作品なんですね。
コンセントとの出会いは、私が高校生だった頃、クラスメイトの男子に「RiNAはこれ読んだほうが良いよ。もう読まないからあげる。ちゃんと読めよ!」って、突然渡された小説だった。
普段、小説なんて読まないから、読み始めから「えっ?グロっ!」とか、難しすぎてぜんぜん理解できないし、面白いなんて1ミリも思わなかった。
でも、なぜ彼がこの本を激推ししてくれたのか、ずっと疑問だったけど、年を経るたび読み返すことで見えてきたことがある。
きっと彼は、私の性格やメンタルが心配だったのかな?とか、もっと自分と向き合えって言いたかったのかな?とか考え出すとキリがない。
結局、真意はわからないんだけどね。
私に本を読み解く楽しみを与えてくれたこと、敏感すぎる性格を口には出さなかったけど、ちゃんと理解してくれていたこと、全てにおいて私を成長させてくれた彼からの時限装置付きのプレゼントだったのかなって。
あの日、突然渡されたコンセント、今では私のバイブルなのかもしれない。