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時と海を超えた返信


今回は初めて海外へ送ったファンレターに対して、1年半越しに返信が来た話をしたいと思います。

わたしは以前『自己流ファンレターの書き方について』という記事を書きました。

その中で推し(=いつも話題にあげている声優さん)からの返信は期待しないと書きましたが、海外俳優さんは返信用封筒とポートレートを同封するとサイン入りの返信をしてくれる方もいらっしゃると知ったため、手紙にそれらを同封したという経緯がありますことを念のため記載いたします。

なお、今回の記事は記録のようなものなので送るにあたっての準備段階のことにも触れますが、ファンレターを書きたい人向けのアドバイス的な記事ではございません。もし参考にしていただけることがあれば光栄ですが、何かあった時の責任は一切負えませんのでご了承ください。

画像はみんなのフォトギャラリーよりお借りしました。素敵なイラストをありがとうございます。






ファンレターを書こうと思ったきっかけ


とあるドラマを見てその方に出会いました。この方は仮にAさんとします。
日本人にとっては馴染みのある俳優さんというわけではありませんが、このドラマで主要人物を演じられているのを見てすっかりファンになってしまいました。

そこからそのドラマ以外にも彼が少しでも出演している作品は日本で視聴が可能なものは全て見ました。
わたしがAさんを知るきっかけとなったドラマは好青年の役なのですが、他の作品では雰囲気がガラリと変わって過激な役どころを演じていて衝撃を受けました。ですが、Aさんの演じ分けを見てさらに惹かれていきました。
また、日本では視聴できない作品でどうしても見たい作品があり、DVDを取り寄せられるサイトを探してなんとか購入することができました。もちろん日本語字幕や吹き替えはなく、英語のみではありますがAさんの作品を見れることがとても嬉しかったです。

また、Aさんがインタビューを受けている記事は全て読みました。英語だったので翻訳しながら読むのは大変でしたが、Aさんのことをより知ることのできる経験だったと思います。

視聴可能な作品を見終わったわたしは、Aさんの演技がとても好きだということを本人に伝えたくなりました。SNSにアカウントがあるかなと調べたのですが、その当時はアカウントがなかったのでタグを付けた感想投稿をしてもAさんに伝わるかどうかはわからないな…と思い諦めようとしました。

しかし…わたしは声優の推しへファンレターを定期的に書く人間です。「Aさんにも手紙を書けばいいのでは?」と思いついたのがファンレターを書くきっかけでした。

準備


日本人の推しにファンレターを書いて投函したことはあっても、日本から海外へ手紙を出したことはなかったのでまずは英語での手紙の書き方を調べました。
また、海外俳優にファンレターを出して返信をいただいている方々がいることも知り、その方々がファンレターの書き方や送り方についてSNS等で発信してくださっていたので参考にさせていただきました。

そもそもどこに送ればいいのかがわからなかったので”Fan mailbiz”というファンレターの宛先を無料で閲覧することのできるサイトで探しました。
こちらで調べたところ、Aさんが所属している事務所とその住所が出てきました。ただ、このサイトに載っている送り先が必ずしも正しいものではないということなので、本当にその事務所にAさんが所属しているのかを調べることにしました。
事務所のホームページを閲覧したところ、少しわかりにくい部分もありましたが確かにAさんの名前と出演しているドラマの名前を見つけたのと、Aさんのインタビュー記事のページに事務所の名前が出ている部分があったので確信を持ちました。

ファンレターの内容に関しては、学生時代英語を勉強していたとはいえ日常的に使用していないのでスラスラとは書けません。まず日本語で書いてから、辞書を片手に英語に翻訳したものをノートに下書きする…ということをしていました。
翻訳アプリは便利ですがたまに間違った翻訳をしている時があるため、辞書で言い回しを調べたり実際にネイティブの方が教えてくれるようなサイトでも調べたりしました。

さらに海外俳優さんの中にはサイン入りポートレートなどで返信をしてくれる方もいらっしゃるということを知り、手にとってもらい読んでもらえるだけで嬉しいけどせっかくならポートレートも同封しようと思い立ちました。

ファンレターを書く・出すにあたってわたしが用意したものは下記の通りです。

①レターセット
目を引くようなデザインがいいなと思い文房具屋さんやネットを探し回りました。
日本らしいものがいいかなぁとも思ったのですが、わたしがAさんを知るきっかけとなったドラマの印象的なシーンを連想させるようなデザインのものがあったのでそちらを選びました。

②Aさんのポートレート
こちらで用意したAさんが写っている写真で、サイズは2L判です。
(Aさんが載っている雑誌の記事を切り抜こうと思ったのですが、もし返ってこなかったことを考えてやめました)
お気に入りの写真が2枚あり、どちらを送るか選べず結局2枚とも同封しました。

③ 国際返信切手券
こちらは海外の郵便局で現地の切手と交換できるものです。つまり、こちらを同封しておけば受け取った側に送料を負担していただかなくて済むというものです。
近所の中でも比較的大きな郵便局にて買い求めました。1枚で足りるかがわからなかったので念のため2枚同封しましたが、イギリスではもう使われていない?のか、ありがたいことにAさんのエージェントが送料を負担してくださって、結果的にこちらが同封したものは未使用で返ってきました。

④返信用封筒(サイズ:角6号)
こちらで用意したポートレートが入るサイズで、わたしの住所・名前を記入しました。
さらに、
“AIR MAIL”(航空便)
“Please Do NOT Bend”(折曲げ厳禁)
とも記入しました。

また、封をする部分に両面テープを貼っておきました。片方のテープを剥がして封をすることができるからです。

⑤ダンボールシート
封筒の中身(特にポートレート)が折れないようにするためのものです。

⑥宛名シール
こちらで用意した返信用封筒ではないものが使用される場合に改めて住所と名前を書いていただく手間を省略するために、こちらの住所と名前を手書きしたシールを同封しました。

⑦上記をまとめて入れておくクリアポケット
水濡れなどのトラブル回避として使用しましたが、封筒の中で中身がバラバラしてしまうので、ひとまとめにしておくのにもよかったです。

⑧ ①〜⑦が全て入るサイズの封筒(サイズ:角6号)
こちらに全てを入れて、エージェントの住所とAさんの名前を宛先として書き、わたしの住所と名前を送り主として書きました。

④〜⑧は100円ショップで揃えました。

下書きを完成させた後はいよいよ清書です。
できる限り丁寧なアルファベットで気持ちを込めて書きました。難しい文章は書けないのでネイティブの方からするととても拙い文章だったかとは思いますが便箋2枚分に想いを込めました。

ファンレターは郵便局の窓口へ持ち込みました。
Aさんへの想いを綴ったファンレターがわたしの手元から離れたのはある年の秋のことでした。


ついに返信が…!


海外俳優さんは返信をしてくれる人もいらっしゃるといえども、やはりそれは相当なラッキーなことで当たり前ではありません。
宛先不明等で返ってきていないことを考えると、きっと事務所には届いているはず…とそれだけで満足していました。

そして1年半が経ち、手紙を送った記憶も薄らぎ出したある春の日…家族から「Rina宛ての手紙が来てるよ」と言われて、普段わたし宛ての手紙なんてダイレクトメールくらいなのに…と不思議に思ってその手紙を受け取りました。

見覚えのある封筒。
そこには紛れもなくわたしが書いた住所と名前が書かれていました。

手が震えました。これは、あの時の…?

悩みながらもワクワクしながらAさんに手紙を書き、郵送の準備をして、窓口で出した瞬間が鮮明に思い出されました。

とにかく中身を傷つけないように封を切るとそこには…

わたしが送った2枚のポートレートにわたしの宛名入りのサインが入っていました…!
しかもその内の1枚にはサインだけではなくメッセージまで書いてくださっていました…!

Aさんがこのポートレートを手にとってくれて、直筆で書いてくれてるんだ…と感動した上に、メッセージを読むにAさんはわたしからの手紙を読んでくれたことがわかってとても嬉しかったです。

ポートレートの他には同封した国際返信切手券2枚が未使用のまま入っており、それらがクリアポケットにまとめられていました。(クリアポケットはわたしが使ったものかはわかりませんが…)

Aさんは手紙を読んでくれた上に、ポートレート2枚に宛名入りでサインと1枚には特別なメッセージも書いてくださり…本当に嬉しいですし宝物が増えました。
また、前述した通り国際返信切手券が未使用のままということは送料はAさんのエージェント側でご負担していただいたことになります。恐縮ですが本当にありがたいことです。

ファンレターを出せたことですでに満足をしていましたが、時と海を超えた返信が来たことがわたしの中で特別な思い出になりました。

Aさんには返信をくださったお礼や出演しているドラマの感想などを書いたファンレターをまた送ろうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。