20代最後のクリスマスじゃんか
12月24日土曜日、かくかくしかじかで私は漫画喫茶に泊まった。
疲労が蓄積すると千葉まで帰る気力も無くなってそのまま雑居ビルになだれ込むのは自分の悪い癖だとは思いつつ、その実往復の電車賃と宿泊費が同じなのが悪いとも思っているのだから救いがない。
ちなみに3日連続でこの漫画喫茶に泊まっているのだけど、受付のお兄さんから「明日10時にはうち完全休業に入るので時間内の退出を必ずお願いしますね」と念を押されてしまった。今日の朝時間延長したのを覚えられていて笑う。
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クリスマスは毎年特別感もありがたみも感じられないのだけど、「20代最後のクリスマスは今日限り」と考え出した途端、なんとも言えない気持ちになってつい「20代、それぞれどんな過ごし方をしていたっけ」みたいなことを考えた。
20歳。当時付き合っていた彼氏と過ごした気がする。
21歳。アルバイト先のメンバーと数人で飲みに行ったんだっけか。
22歳。あれ、何していたっけ。
23歳、24歳、25歳、26歳、27歳、28歳。
待って待って、びっくりするくらい記憶がない。
びっくりするくらい、記憶がない。
よく「記憶がないのは悪い思い出を思い出さないようにするためだよ」とか聞くんだけど、悪い思い出だったことは一度もない。特別感もありがたみもない、ただの平日だしとか思って過ごすととこうなってしまうらしい。
ちょっと、勿体無いかもしれない。
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今年、家族や先輩や友人それぞれのクリスマスの過ごし方を見ながら、「来年からは特別感をもっと持って大事に過ごそうかな」と思うようになった。今更「クリスマスなんて」と斜に構える年齢でもあるまい。
思い出を大事にしようとしている自分にちょっとびっくりしつつ、その変化すら愛おしいと思う。
2023年、楽しみだ。