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【子育てエッセイ】花火と娘の手

花火と手が眩しい。
夏の夜空あがった花火が、2歳の娘の小さな手を照らし出す。
その瞬間、私は娘の手の形から成長を感じとった。

あのぷくぷくとしたもみじの手は、どこえらやら、小さくても、すらっとした指が伸びている。

届くまいが、一生懸命に手を伸ばす娘。
「ママ、はなび~」
覚えたての「はなび」という言葉をすぐに使えることにも驚かされた。

花火の光に包まれた娘の顔は、純粋な驚きと喜びで輝いていた。
私は娘の手をぎゅっと握りしめ、その瞬間を心に刻もうとする。

まだ遠くから眺めている花火だったが、大きな音が鳴り響くと、娘はびくっとして私の手をさらに強く握りしめた。
「だいじょうぶだよ」
優しく声をかけると、娘は安心したように私に微笑んだ。

しばらくすると、娘は花火の音にも慣れてきたのか、私の手を握りながら「もっと~」と楽しそうに叫んだ。

娘の手を握りしめながら、私は彼女の成長を感じていた。
まだまだ小さな手だけれど、確実に力強さを増している。
その手で新しいことに挑戦し、世界を感じ取り、未来を切り開いていくのだろう。
そんな娘の成長を見守れることは、私にとって何よりの喜びだ。

夏の花火と娘の小さな手、その眩しい光と温もりは、私の心の中でいつまでも輝き続ける。

きっと娘が大きくなっても、花火を見るたびにこの夜を思い出し、懐かしさを感じるのだろう。

あとがき

お読みいただきありがとうございます!
どうも、2歳の娘の母でもある喜木凛(ききりん)です。

シロクマ文芸部さんの企画で書かせていただきました。

娘の成長を感じるこの頃。
花火を間近で見せてあげたい気持ちもあるのですが、夜の時間帯ですし、遠くまではいけないなと悩ましいです。
窓から見えるといいですけどねぇ。
エッセイ中の花火は、たまたま平日帰りに近くであげていたようです。
音は結構、聞こえたのですが、花火全体はなかなか見れなかったので、またリベンジしたいと思います!

喜木 拝

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