地域共通クーポンに振り回された、GoTo Tokyo
東京に行ってきた。
来春、上京する際の一人暮らしのため、街の様子を下見しに行くために。
そこで活用したのが、今話題のGoToトラベル。
新幹線とホテルを予約すると、2人で1万円分の地域共通クーポンをもらうことができた。
これが今回の旅で振り回されることとなる。
【1日目】
地域共通クーポンって基本的にどこでも使えると思っていたので、渋谷のTSUTAYAで出してみると「あ、ここでは使えないんです〜」と言われてしまった。
あ、そうなのか。どこでも使えるわけではなくて、契約しているところで使えるみたいだ。そして、使える場所は公式の担当ホームページ(https://map.goto.jata-net.or.jp/)で公開されていて、検索できるようになっているようだ。
→渋谷 残¥10,000
本日のお宿の近く、吉祥寺にて少しでも地域共通クーポンを消費したい私たちは日用品で使えるか考えることに。
SDカードを購入したいというので、ビックカメラへ。
しかし、またここでも使えない。
→吉祥寺 残¥10,000
すると近くにもう一軒、ヤマダ電機があるみたいだ。向かってみると、地域共通クーポンが使えるポスターを発見。SDカードを購入し、¥2,000分を消費。
→吉祥寺 残¥8,000
次に使える店が書いているホームページで見つけた吉祥寺PARCOで、バッグが欲しかったので行ってみることにした。しかし、水色のポスターが店先やレジ前になかったので店員さんに聞いてみた。
店員「すみません、ここでは使えなくて。」
えっ、地図には確かに書いているのに…どうやら店側も困っているようだった。どうなってんの、このサイト。
→吉祥寺 残¥8,000
次は夕食を食べる場所で使える場所を調べてみる。
わかりにくい。
飲食店に絞ってみよう。
…うーん、ひとつひとつクリックして店名を確認しないといけないのめんどくさい…。
とりあえず地域共通クーポンを消化したい私たちは、ある飲食店で使うことに。
店員「すみません、2時間待ちになってしまうのですが…」
だめだ。クーポン使いたいがためにか、客が集中してるのか。お腹すいた。近くの居酒屋へ。
→吉祥寺 残¥8,000
ホテルに帰る前に、ケーキが食べたくなった。もう使える気もしないけど一応聞いてみた。この店でクーポン使えますか?
店員「すみません、使えないです。」
→吉祥寺 残¥8,000
もういつまで経っても使えない…1日終わった時点で¥2,000分しか使えていない。明日1日で¥8,000分使える気がしねぇ…
【2日目】
朝から午前中は町の雰囲気をみるため、東京をウロウロと。
ある街を歩いていると、ドラッグストアで水色のポスターと出会った。
ドラッグストアで地元でも買えるはずの、日常的に使う薬を購入することに。
そして、このクーポンはおつりが出ないから、損しないように商品の組み合わせも考えなくてはいけない。なんで東京まで来て、家で使う薬買わなあかんねん、めんどくさくなってきたな。
→調布市 残¥6,000
お昼には渋谷で友人と会うことにした。
カフェ的なところでしゃべりたいし、できれば地域共通クーポンが使えればいいななんて思っていたので、ホームページで(酒類提供なし)を選択してみるとこのように表示された。…渋谷でこの少なさ。
そしてもっと驚くことに、サーティワンアイスクリーム率が高すぎる問題。
しかもこれ2件中1件はサーティワンで。もっとひどいのがこれ、吉祥寺付近なんですが。
ここに映っている、地域共通クーポンが使えるピンクのマーク、8分の7がサーティワン。
アイス1,000円分も食うてたらおなか壊すわ!
しかも、地元でも食えるもんわざわざ東京で食わんわ!!
→渋谷 残¥6,000
夕方は原宿へ。
すると、ここでは少しずつ水色のポスターが目に入るようになってきた。
ただ、ここでしか買えないもの!などは少なく、ユニクロで服を、コスメショップで化粧品をそれぞれ購入…地元でも買えるがな。
→原宿 残¥4,000
そして2日目も終了に近づき、東京駅でお土産と弁当を買うことに。
さすがにここではどこでも使えるようだ。
いつもは購入しなさそうな高そうな弁当をそれぞれ購入し、
お土産にも使用して、無事にクーポンを全部消費。
→東京 残¥0
***
…はぁ~疲れた。
クーポンを使い切りたいという想いで店を探すもんだから、なかなかたどり着けなくて疲れてしまった。
最初は1万円分お得だなとか思っていたが、郊外に出てしまうと、コンビニやドラッグストアばかりで、あまりにも使いにくい。いや、観光地でも使いにくい。
その1番の理由が、使える場所が掲載されているホームページが機能していないことだと思う。対応していない店が掲載されていたり、掲載されていない店先に水色のポスターが張っていたり。
何より、店名も見にくい。店舗名で検索できず、クリックしても何の店なのかパッと見分かりにくい。このサイトを使う人は観光向けなのに、店がわからないとまた検索しないといけない手間が出てしまう。その場所の土地勘などが分からない人が使うと、さっぱりである。
そして何より、このクーポンや取り組みは、店側を助けるものだったはずだ。みんなが自粛したなかで、顧客が戻ってきやすいように、消費活動をしやすくするように配られたもののはず。
それを個人商店ではなく、多くのコンビニやドラックストアなどのチェーン店で使えるようにしてしまっては、本当にその恩恵が店側に伝わっているのだろうか。一番苦しいはずの地方の小さな商店は恩恵を受けているのだろうか。
このホームページは今後、体裁が変わったりするのだろうか?
本当にこれで顧客たちはクーポンを使い切っているのか?お得だなと感じれただろうか?
政府はクーポンを配って、仕事をしてる感を出しているだけではないだろうか?
店側は対応に追われて困っていないだろうか?客が戻ってくるきっかけになっているだろうか?
私たちはクーポンをもらっただけでいい気分になって、終わってしまっていないだろうか?考えを止めてしまってはないだろうか。
これは、よく考える必要がある気がする。
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