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読書記録📖『Bの戦場⑥−さいたま新都心ブライダル課の門出−』 ゆきた志旗 著📖
Bの戦場シリーズついに最終巻です!
あらすじ
子供の頃に憧れた幸せな結婚をする夢を自分がブスだからと諦めた代わりに、誰かの幸せな瞬間を演出したいという信条を持ってウエディングプランナーになった北条香澄。そんな彼女を究極のB専である年下イケメン上司の久世課長から『絶世のブス』と評価されながら求婚される日々を送るちょっと斜め上な乙女ゲーム要素ありのお仕事小説です。
1 something BUTTERFLY
友人の結婚式を担当する事になった香澄。ところが新郎が職場の先輩の玲子さんの元夫だと発覚する。複雑な心境の玲子さんを横目にさらに問題が発覚。
本気で好きだったから許せることもあれば、許せないこともある。
(中略)無責任に『大丈夫だよ』と言ってくれる…そんな、生あたたかい逃げ場を求めてしまったんだ」
この言葉が重く刺さりました。
2 something BENEFIT
久世課長とお付き合いしているというもの、その先からなかなか進めないことに悩む香澄。そしてプロデュース会社からの引き抜きの件を課長に相談できずにいたが、恋人として部下として香澄を信頼している気持ちを知り決意を固める。
一方、ますます活気付くブライダル課に新入社員の猪瀬さんが配属される。プランナー業に奮闘するが、彼女のある提案が思わぬ問題に発展してしまう。ヘルプでついていた男性プランナーの小谷野チーフもどこか頼りなくて…。
再び問われる、ウエディングプランナーとはなんなのか。
3 something BELOVED
引き抜きの件を断り、落ち着きを取り戻したかに見えた香澄だったが、いよいよ久世課長から本格的な結婚話が動き始める。子供の頃から夢見ていた幸せな結婚がすぐそこまであるのに、言葉にできない不安が押し寄せ自信をなくしてしまう香澄。
そして香澄の元に、15才の女の子がサプライズでママの結婚式を行いたいと相談に来る。なかなか泣かせるお話ですが、一筋縄では終わらないのがこの作品です。
最後に
ここまで『ブス』という単語が羅列する物語は本当に他にないと思いますw
『ブス』という言葉が本当の意味で褒め言葉に聞こえてしまうほど私の感覚は麻痺してしまいましたw
久世課長恐るべし😅
『誰かの幸せな瞬間を演出したい』という信条を持つゆえに、時には熱くなる香澄が大好きです。
ブライダル課の人達が和気あいあいとしていて読んでいてとても楽しかったです。
タイトルの『B』はブライダルまたはブスから、そしてサブタイトルの頭文字が『B』で統一された物語だから『Bの戦場』なのかなっと思いました。
私も学生時代に飲食店でアルバイトをしていましたが、裏方はいつも戦場だったなと思い出しました。
誰かのためだから時にはぶつかることもあるけど、誰かが喜んでくれた時にその苦労が報われる。だから仕事は楽しい。
今回はそんなブライダル業界の裏側を覗き見できた楽しい物語でした。