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【YOHAKUひろば】#わきまえない女について語る会➁

森元会長の女性蔑視発言が議論を呼び、女性蔑視問題に関する話題が増えました。
そこで、私たちYOHAKUでも、2月のテーマを「#わきまえない女」とし、
広くジェンダーについていっしょに考えるきっかけになるような発信をTwitterやInstagramにて取り組んでみました。

その一環で、2/25に開催した30分の対話イベント【YOHAKUひろば】。
性別も年齢も様々な9人の方にご参加いただきました(ありがとうございます!)。
うち4人の方とお話した、グループ②の様子を文字お越しでみなさんに紹介します!

ぜひ、参加した気持ちで、
「自分だとどう思うだろう?」「こんな考え方もあるんだなあ~」
と読んでいただけたらうれしいです。

※YOHAKUひろばって?
討論会ではなく、「こんな考え方もあるんだ」と優しく受け止め合う、
ちょっと自分も変わってみるための気づきをもらい合おうという、
ちょっと真面目なおしゃべり会です!

⇩グループ➀のレポもぜひ読んでみてください。グループ➁では少し議論が起こり、グループ➁とは違ったカラーの対話会になりました。


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ー#わきまえない女について、森会長の発言にこだわらずこの一連の出来事の中に関して、今の気持ちや自分の考えをかんたんに教えてください。

Fさん:こういった発言がちゃんと炎上する世の中になってくれた点で、世の中でちゃんと問題意識をもってもらえるようになって良かった。ただ、結局個人の問題として集約してしまってて、社会とか年代の問題として見られてない点で、まだ時間が必要かなという印象を受けました。

Gさん:私は、平等の定義をみんながどう考えるのかわからないまま議論が進んでいっちゃってる印象をもって。そういうところから今一度見直しっていうか、世の中で議論していくのもありなんじゃないかなって思いました。

Hさん:唯一の男性なんですけど、正直なところ申し上げますと、落ち着いて状況整理をした方が良かったんじゃないかなとは思ってて。すごく感情任せな議論が盛んに起こってしまったのではないかなと思う。取り上げられることはすごいと思ってて。でも、取り上げられたときの一般人の飛びつき方、そこが理性的でなかったのかなと私は思います。

Iさん:私が一番最初に思ったのは、この発言だけでマスコミなどが取り上げすぎなのかなって。森会長の発言は確かに良くなかったけど、その発言だけを汲み取るんじゃなくて、もともとオリンピックを開催しようと思った目的であったり意図とかを明確化しないといけないと思う。女性を就任させるということで逆差別問題が起こったりするから、私自身は森会長はそのままで、発言だけを誰かほかの人が代わりにするとか、そういった(対処)がよかったのかなと思いました。

ーありがとうございます。では、この人にもう少し話を聞いてみたいという人はいますか?

Fさん:平等の定義ってちょっと確かに詳しく聞いてみたいなと思ったので良かったら......。どう平等で、どこに疑問点感じてとか考えてることあったら、お聞きしたいです。

Gさん:そうですね。「男女平等」っていうなかに、男女に機会を平等に与えることが「平等」って思ってる人もいるかもしれないし、結果が最後平等であればいいって言う考えもあれば、男女の生物学的な違いをきちんと考慮したうえで平等を目指すべきなのかっていう考え……それぞれあると思うから、私的にはみんなどう考えてるんだろうって思ってて。
今一度言葉の定義についても意見をもったら、もっと理論的に男女問題にアプローチできるのかなって思いました。

Fさん:どこまでが性差に基づく違いで、どこからが差別かってことですか?

Gさん:差別と平等の違いとかを見たときに、どれだけ同じ機会を与えられるかって違うと思ってて。でも与えられる機会が全部同じだって思ってる人もたぶんいると思う。
森会長の発言についても、そこらへんがぐちゃぐちゃしてるのに、そこを飛ばしたまま、ああじゃないかこうじゃないかって議論が起こると、感情的な方向に走ってしまうのかなって。そこを冷静にきちんと見つめられるようになればいいなって思いました。

Hさん:言ってくれてる通りで、機会とかはきちんと平等すべきなんですけど、
今回の発言で起こった問題としては、「女性だから会議が長くなる」というものだったと思うんですよね。一人の意見がすごく長くて会議が長くなるっていうのは、男女どちらでも起こりうる問題だよねって。
例えば、生物学上男の方が女よりも、筋繊維とかが多いから肉体労働得意だよねっていうのはアリだと思うんですよ。でもだからって男子全員が女子全員より力強いよねじゃなくて。一人一人でやっぱり力の強さは違って、私は絶対吉田沙保里さんには勝てない。笑
そう考え直すと、当たり前だけど力仕事を絶対に(男性である)私がやるべきだっていう話ではないと思う。
そういったいろいろな要素、一人ひとりで違う、境遇であったり、知識量、頭の回転の速さ、そういったものを考慮したうえで人を判断すべきだったものを、女性は話が長いから会議が長くなって、無駄な時間を過ごしてしまうと捉えてしまったのが今回の問題かなと思う。
女性は比較的こういうふうな特徴があるという言い方をもうちょっと全面に出していたら、今回の騒動はなかったんじゃないかなというふうに思ったりします。

なるほど……。私は、認識の歪みとか発言時の言葉選びの問題もあると思うんですけど、それよりも会場で笑い声が生まれていたっていうのを読んで、森会長の発言が生まれた環境というか、それを許す雰囲気とか、それを育んできた何かがしんどいなと思ったりしています。
と私の意見は置いておいて……、Iさんは「マスコミが取り上げなんじゃないか?」って思ったんですよね、もう少し詳しく教えてください。

Iさん:マスコミが問題として取り上げるかどうかは自由だけど、オリンピックをやるかやらないか、選手をこういう状況なのにって。発言は問題だけど、今重要なことってオリンピック選手じゃないかなっていう意見が強いかなと。

なるほど、発言内容に注目してしまいがちだけど、そもそもオリンピックについての議論がないがしろになってしまうのは良くないという視点……私は持てていなかったです。
もう残り時間が少なくなってきてしまいました笑。あっという間ですね……。
では最後に、これからこうなってほしいなとかありますか?感想でもかまいません。

Fさん:私は、親ともこういった(ジェンダーに関する)話をすることが多くて。お母さんも仕事上、女性としての不利益さを感じてきてると思うんですけど、それでも、私が話すから聞いてくれるけど、やっぱりフェミニズムとかは理解はしてくれないんです。考え方を変えるという言い方は傲慢かなと思ってるんですけど、(私の話を聞いて母が)考えをもってくれるとかもなくて。
身近な人も変えれないってときに世の中を変えていきたいっていうのはどうしたらいいのかなってずっと思ってます。実際、周りがジェンダーとかフェミニズムを学んでる子が多いから、そういう子らとはやっぱり話が通じ合うし、こうやって話ができるけど、森会長の発言みたいに考え方が全く違う人ともおると思ってて。そういった人たちと分かり合っていく、ぜんぜん妥協点でいいんやけど、妥協点を探りあっていくためにはどういった行動を個人が取っていけるのかなというのは考えたままです。

Gさん:私が思うのは、こういう発言が今回は話題になってくれたので、論点とかはずれていってるかもしれないけど、こういう議論が起こることをもっと恐れないでほしいなって思った。あとは逆に今までやってきていることを知ろうとすることも大事だなと思っていて。
女性差別も逆差別を改善した歴史とかもきちんと見てあげて、これからどういうふうに進むべきかっていうのを(自分も)見てみようと思いました。

Hさん:正直なところを言うと、僕自身は男女の性差とかそういったところに無頓着で、差別を君たちがどう考えようとどうでもいいよというスタンスだった。(考える機会が)ないような生活環境で過ごしてたっていうのも大きくて。
でもしっかりと違和感を感じている方がいて、それを自分の考えとして発言できるのってすごく、こういう人たちも人もいるんだなって改めて気づく時間だったなと思いました。
私の母親自体が四人兄弟を育てながら定年まで働いていたっていうのがあって、「あ、じゃあそんなに関係ないんかな」って。テレビの向こうの、ドラマの中の世界みたいな気持ちが強かった。
今回の問題を考えたときに、何が問題だったかって、立場と視点の問題かなと思いました。一人一人で立場が全く違うのに、同じ立場に立って考えろって言ってるような意見が多く見受けられて、それって違うんじゃないのって。
一人ひとり、それまで学んできたもの、育ってきた環境など、さっき私が話したような家庭環境とみなさんの家庭環境って全く違う。私はテレビのドラマの中の世界って思っていたけれど、(違う視点の意見に)触れてみてわかった。このリアルな感じって、立場が違うからこそこういった視点があるんだって認識できる。立場を合わせに行くんじゃなくて、自分の立場を保ったまま相手の視点を理解をするっていうのが重要になってくるんじゃないかなって思った。

Iさん:なんか私もジェンダーとかそういう問題を経験したこともなくて、身近な問題として考えにくかったんですけど、そういう森会長が発言したような考え方って昔の考え方だって、逆に森会長の発言があったから今考えられるし、歴史があったから今変えていこうって思えるから、いい機会というか、逆にそういう発言もアリなのかなって思っています。また、森会長の発言に関わらず、本当の目的とか意図っていうのを明確化しないといけないのかなって思いました。

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膨大な情報から自分で選択した言葉ばかりを吸収してしまいがちな今だからこそ、
紡がれた言葉の背景を、直接聞き想像できる機会を貴重に思いました。

「自分では考えられていたと思っていたけど、やはり余白が足りなかったなと感じる部分があり、新たな視野を手に入れるきっかけになりました。
心の余白というより、創造すべき余白が足りなかった気持ちです。」
参加者の方からもこんな感想をいただきました。

この記事を読んでくださったみなさんにとっても、
余白を広げるきっかけになっていましたら、幸いです。

第二回は、3/19(金) 20~21時を予定しています。
テーマは「就活」です!
YOHAKUひろば第二弾レポもぜひお楽しみに🌼

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YOHAKUは、誰もがそっと抱えているけれど、他人から見えづらい事情にスポットを当てて、それが読んだ人の優しい想像力の余白となることを目指しています。

「最近こんなことに悩んでいる」
「なかなかわかってもらえないけれど、自分の事情を説明できたなら」
「こんな人もいるって知ってほしい」
こんな気持ちを抱えるかたがいれば、是非インタビューさせてください。

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植木凜・小林華・沖中優麻

文責:植木凜

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