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営業職が、営業をしない
「ビル落とし」という言葉をご存知ですか?
新規顧客開拓の営業で使う言葉。
一つのビルに入居している企業を、だるま落としのように、まとめて営業していく。うまくいって取引が始まれば、複数の顧客訪問の移動時間を減らせて、効率的に営業できる。
新規営業をしていた時、ビル落としをしていた。
数字は散々だった。
でも、身につけた2つは、大きな財産になった。
1.鋼のメンタル
新規営業なんて求められてない。アポなんて取れないから、飛び込み営業。明らかに迷惑という態度で、断られた。
2.考えるより行動
飛び込み営業でビル落としなんて、考えれば考えるほど足がすくむ。考えるより行動!とりあえずやってみる!TY!
数字は残せず、内容も非効率だったが、あの時の経験は、公私共に活きた。私生活でも、怖がらず、チャレンジできるようになった。
既に取引のある顧客への営業にも活きた。
既存顧客との取引といっても、顧客の状況でステータスは全く異なる。
大半は、現状維持を望んでいる。追加提案は、表層的には不要のようにみえる。ただ、探っていくと、実は真のニーズが隠れていることがある。
ここを探っていくのは、得意だった。
前回の記事の通り、当社の営業の本流ではない部署での経験が、私に自信をくれた。
さらに改めて振り返ると、既存業者との関係上、公にはできないけど、実は取引を深めたいと思ってくれている企業もあった。また、そうなってくれることもあった。単純接触効果。接点の回数を増やすと、自然と顧客企業サイドから、相談を受けることも増えた。
もちろん営業は「センミツ」の世界。千回営業して、成約率は3回。
でも、以下3点から、年々、成約率は上がっていったように思う。
1.デジタルツールを活用した効率的な営業
2.15年以上営業に携わった経験からわかる、案件に繋がりそうな顧客反応
そして、3つ目は、案件を同時並行で、いかに効率よく、でも中身は濃く進めていくか。
これこそが、育児・家事・平日ワンオペで身につけたスキルだったように思う。
例えば、子どもの急な発熱時の対応。病児保育は予約できる?在宅勤務?上の子は登園、下の子は受診…いや、上の子も咳してるからどちらも受診?たくさんの判断を瞬時に行い、すぐに動く。
苦手な料理は外注。好きじゃなくて非効率なことは頑張らない。子どもとの外遊びは週末に夫メインで。アウトソースを活用して1人で抱えない。
皮肉にも、独身時代際限なく長時間労働していた頃より、ワンオペ育児家事経験中の頃の方が、残業時間は少ないながらも結果を出せるようになった。
営業が、営業をしない。顧客ステータスによっては、営業をして欲しい時も実はあったそうだが、鈍感な私は気付かないこともあった😂
ただ最近は、AIの進化で、顧客ターゲティングのマーケティングがもっと効果的にできるようになっていると感じる。
営業は辛いこともたくさんあった。
でも、それ以上に、ダイレクトに顧客満足を感じられて、やりがいがあった。何よりも、顧客企業の担当者、責任者、社長と話すことそのものが、見識が広がって楽しかった。
私の営業力も、もっと進化させていきたい😄
🌟この記事は、Voicyの木下斉さんのジブン株式会社マガジン10月、5限目の講義拝聴後のアウトプットです