仮説検定に関する7つの用語+1
帰無仮説 (Null Hypothesis, H0): 一般的には、特定の効果や差が存在「しない」という状態を指します。棄却されなかった場合でも、帰無仮説が正しいとは言えません(帰無仮説を棄却する証拠が足りなかっただけと解釈)。棄却された場合、対立仮説がより有力であると解釈します。
対立仮説 (Alternative Hypothesis, H1): 実験者が証明しようとする主張または理論を表す仮説です。帰無仮説が棄却された場合でも、対立仮説が間違いなく真実であるとは言えません。
p値 (P-value): 「基準となる事象よりも、稀なことが起こる確率」。検定統計量が帰無仮説によって予測された範囲内に確率的に落ちる確率を表します。p値が一定の値(しきい値または有意水準)よりも低ければ、帰無仮説を棄却します。
有意水準 (Significance Level, α): 帰無仮説を棄却するための閾値です。有意水準は、一般的に 0.05 (5%)または 0.01(1%)を用います。(第一種過誤の確率)
棄却域 (Rejection Region): 帰無仮説が棄却される統計的な結果の範囲を指します。たとえば、α = 0.05の場合、最も極端な5%の結果は棄却域になります。
第一種の誤り (Type I Error): 真の帰無仮説を誤って棄却することを指します。 例えば、りんごであることを証明しようとして、実際はりんごであるのに、色が青かったせいでりんごではないと判断してしまうようなものです。
第二種の誤り (Type II Error): 真の対立仮説を 誤って棄却する(すなわち、誤った帰無仮説を受容する)ことを指します。この誤りの確率は通常、βと記述されます。本当はみかんなのに、色が赤に近かったためにりんごだと言ってしまうことです。
検出力:帰無仮説が間違っていて、それが棄却される確率(つまり正しく棄却される確率)(1ーβ)