御嶽山三の池とそれにまつわる、たわごと。
御嶽山で唯一蒼く澄んだ池。水深は深いところで13mになる。日本の高山湖で最も深い。
古くから御嶽教の方には御神水として、病気に効いたり、ご利益があるとされている。
一昔前の御嶽教信者の数がピークだった頃はこの水を20Lポリタンクに汲んで麓で売るというバイトがあった。割はよく、人によっては20L×2個の40Lを背負い下ろしたという。ちなみに僕も20Lを三の池から石室山荘に運び、下山に合わせて後日、石室山荘から7合目まで担いだ。多分40Lはきつい、という単純な実感を得た。
あと、余談だが、
「ポリタンク全部入れると重いから、半分にしとき」
と騙されたかつてのバイトがいるらしい。
歩く度、水が左右に揺れるからよっぽどキツいのだ。水を運ぶなら、くれぐれも満タンにしなければならない。ポチャポチャして悲惨だ。
この、大切に守られてきた御嶽山三の池の水だが、今年の台風19号の直後、晴れ間に見に行った。驚くとこに一切の濁りがなく、水は相変わらず透き通り、底まで見えた。神聖に扱われてきた理由を僕なりに感じた瞬間だった。
2021/9/21 白竜小屋付近より見下ろす三の池