自分にとって大切なスタンスの意識と見直し
自分は日々を過ごす中で大切にしたい価値観を言語化して見直すようにしています。(スキルについても同様ですが、それはまたの機会に・・・)
そうした価値観について、世の中では「マインドセット」や「バリュー」、「スタンス」などと言う言葉で語られたりします。
似通った言葉が多くありますが、この記事ではスタンスと言う言葉を用いて、その意味について「何らかの達成したい事項・目標がある際にそれに対する向き合い方・行動の取り方の指針」というニュアンスで利用します。
以前、以下の記事でスタンスについて紹介しましたが、以下の記事では「会社組織がメンバーに対して求める行動指針」といった意味合いで用いているので若干注意していただけると良いかと思います。
この記事ではスタンスの中でも特に「個々人が内面から湧き上がる欲求に基づいた、現在または将来に対して自己に求めるスタンス」についてまとめてみたいと思います。
自身の「ありたい」を言語化して問い続ける
自分は(だいたい年に1回)自分のありたいスタンスを言語化して定期的に見直すことをしていますが、この「ありたいスタンス」を作る際に参考にしているのが様々な会社のバリューや行動指針などです。
自分は現在、特に良いと思っている2社のバリュー(旧社訓含む)に加えて、スクラムと言う開発手法のバリューを参考にしています。どれも良いバリューですので、以下紹介します。
リクルートグループの4つのスタンス
・圧倒的な当事者意識
・考え抜く・やり抜く姿勢
・広く・深く学び続ける姿勢
・チームとしての協働を追求する姿勢
(https://jinjibu.jp/article/detl/tonari/1126/1/)
リクルートの旧・社訓
自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ
(https://globis.jp/article/332)
Mercari Engineering Principles
・GO BOLD
・Seek Continuous Improvement(改善し続ける)
・Go Bold, Fail Fast & Learn Early(まず失敗してそこから学ぶ)
・Take Action And Responsibility(オーナーシップと実際の行動)
・ALL FOR ONE
・Focus On The Customer(ステークホルダーに集中)
・Strive For Alignment(理解の一致を目指す)
・Foster Trust & Inclusion(互いを信頼しあえる環境を促進)
・BE A PRO
・Deliver With High Quality(最高水準の品質を届ける)
・Share To Empower(メンバーの成長にコミットする)
・Be Strategic(戦略的である)
(https://tech.mercari.com/entry/2019/12/16/142314)
※日本語は筆者の補足
Core Scrum 5 values
・Focus ... その時々により少ない物事に集中する
・Courage ... チームから生まれる心理的・リソース的安全性による挑戦
・Openness ... 他の人が対処できるように取り組みをオープンにする
・Commitment ... 運命のコントロールと引き換えに成功に対して責任を持って取り組むと決意する
・Respect ... 成功と失敗の共有を通してお互いに敬意を持てるようにする
(https://www.scrumalliance.org/ScrumRedesignDEVSite/media/ScrumAllianceMedia/Files%20and%20PDFs/Learn%20About%20Scrum/Core-Scrum.pdf)
※日本語は筆者の補足
上記の内容を参考にしつつ、自分は以下5つのスタンスを作成し、目標として行動していました。
私の大切にしたい5つのスタンス(2019年度ver.)
・当事者意識とメタ視点を同時に持つ
・機会開拓を通した自己革新
・多様な意見を尊重しお互いを信頼し合える環境の促進
・最短の時間で最高水準のアウトプットを目指す
・全てのステークホルダーに対して長期的価値を届ける
上記のスタンスは日々の仕事でそれなりにうまく作用していたと思うのですが、仕事以外のプライベートで「うーんなんか違うかも」と思うことがありました。
「スタンス」は組織のためのものか個人のためのものか
先ほども少し触れましたが「スタンスは誰のためのものか」を考えてみたいと思います。
最近気付いたのですが、世の中で広く知られているスタンスは仕事で成功を収める=組織としての成功が主軸に置かれています(当たり前ですが)。
そのため個人のより良い生活を実現するには、もう1段階考慮が必要だと思いました。
例えば、上記で紹介したバリューなどのほとんどが「組織で働く場合は」と言う但し書きが入ります。仕事をしていく中では良いのですが、このスタンスを日頃の生活まで浸透させようとした時にちょっとした指針のブレを感じていました。
具体的には自炊をしたり、ゲームをしたり、好きな音楽を聞いたりは人生にとって大事なことなのですが、「上記の行動指針でやっていくぞ!」としている自分にとってなぜやっているのかみたいなことが常に付きまとうことになってしまいます。
仕事だけは上記のバリューに沿って行動、それ以外のシーンはテキトウに・・・と言うこともできるのですが、いまいち一貫性にかけるために自分としてはちょっとやりにくいと言う状況でした。
個人にフォーカスしたスタンスも取り入れてみる
もう少し包括的な枠組みで一貫性を持って大切にできるスタンスを考えられないか、と言うことで以下のような考え方を取り入れてみました。
そこで、まずは「組織にとって重要なスタンス」と「自分にとって重要なスタンス」があるとことを認識した上で、それらの重なりをより大きくしていくことを意識してみました。どちらもキャリアでうまくやっていくと言う目標は一緒です。
例えば、休日リラックスしたり、夜遅くまで飲み歩くと行ったことは一見個人にとってのみ重要なことかもしれませんが、それによって組織としての生産性が上がるのであれば、自分にとっても組織にとっても良いことです。
そういった観点から個人の生活がより充実した良いものになりつつ、仕事も良い感じに進んでいくスタンスの再構成をしています。
個人のスタンスは何が良いのかについては現状考慮中ですが、そこで参考にしているのが以下のような哲学書(の入門書)です。
こうした過去の人たちが「よく生きる」ためにどんなことを考えてきたのかをインプットしつつ、それらを組織・個人の両軸でうまく統合していければ良いなと思っています。
ちなみに「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」と言うリクルートの旧社訓は、この観点で本当に良く出来ていてすごいです。
まとめ
だらだらと取り留めのない文になってしまったのでまとめます。
・スタンスについては様々な会社のバリューなどが参考になる
・自分は数社のバリューとスクラム開発のバリューを参考にしている
・実際にそうして作ったスタンスで日々を過ごすとプライベートでやりにくさを感じる
・「個人」と「組織」の両軸でより良いスタンスを探っていきたい
お読みいただきありがとうございます。