なけなしの筆舌を尽くして「渾身の力作」を語り倒す話
何の話?(めちゃくちゃざっくり要約)
うたたね書店を片隅で眺めるはりねずみがMusicVketで販売された楽曲を語れるだけ語り倒す話。
つまり“H0munculus and chemical alchemy”はいいぞ!一片のほほえみもよきだったぞ!うたたね書店は!千歳ゆうりはいいぞ!という話とも言う。ここで要約は完了しているので、あとはお暇な方が手慰みにでもどうぞ。
さて、どこから話しましょうか。
H0munculus and chemical alchemy-ホムンクルス0号と化学的錬金術
流石にここを覗いていらっしゃる方の中で知らない人の割合は限りなく少ないかと思いますが、ひとまずこいつを見てくれ。
こちらは第1回Vオリ曲コンピにゆうりさんが作曲家として参加した折、ボーカリストさんと世界観を重ね合わせて作った曲、のインスト音源です。詳しい話はこちらの、FANBOX全体公開の記事が一番わかりやすいかと。(結構いろいろぶっちゃけている)
ここからは蛇足も蛇足、あるいは本筋。
ただただ私が思ったこと、感じたことをそのまま書くだけです。
インスト音源の話
ゆうりさん渾身のインスト音源として発表されたこの楽曲。一等好きな歌手の音楽を参照したと聞いて納得させられたと同時に、元のものを聴き込んで咀嚼して、お腹でぐつぐつ煮込んでゆうりさんが紡ぐ音として現れた時の解像度が本当に高いのだなと感じました。全体を流れるピアノの音から始まって脳の深いところ、お腹の底に低く強く響くような音にはっとする。そこから始まり、ペダルをゆっくりと離すような余韻を残して消える物語を、何度聴いたか分かりません。
これ、YouTubeの概要欄をよく見て頂くか、こちらのうたたね書店公式HP「配布」
をご覧頂くと分かるんですけど、何故かDLできるんですよ。無料で。
無 料 で。
……書店の価格崩壊の話は今はしません。が、是非お手元に迎え入れて聴いてみては如何でしょうか。あるいは動画を無限ループとか。
MVの話
さて、音の話の後は動画の話です。冒頭の動画に立ち返ります。
楽曲に気を取られて画面を注視できないの、何度となくやりました。何度か目にやっと画面に意識を向けた時、その画の強さにもう目を離せませんでした。
2分30秒ください。
別タブで作業中に流す音楽としてではなく、今だけ、映像作品として、これを見て欲しい。
しきりに扉とゆうりさんを気にするようなゆうとくんと、鍵盤に向かって微動だにせず、表情も見えず、ただただ呼吸のみが伝わるゆうりさんの美しさに、こちらは呼吸を忘れてしまうようでした。
歌詞の話
あるいは、千歳ゆうりの世界観もとい「千歳節」の話。先述のFANBOX記事を御参照ください。
ボーカリストさんが提示したものとして掲載された文章。私は自己犠牲と献身の騎士が姫に捧げる歌として読みました。しかしゆうりさんの世界観が混ざると、ホムンクルスの男の子と錬金術師の女の子。不死と定命のそれと見せかけて先に潰えてナンバーが増えないホムンクルスとそれを創り続ける錬金術師の女の子の恋愛譚になる。殺人的に頭が良く決定的に狂った女の子の、物悲しくも美しい物語。
そんな化け方する?が直接の感想で、なんというか、光が強いと影の色が濃くなるような、そんな雰囲気を感じました。ゆうりさんは影の底から光を見ているのかと。光だけでも影だけでもない、その世界が好きなんだろうなあと感じたまで言うとちょっと自分語りに寄ってしまいますかね。今更か。
歌の話
やっとこの話だよ!
「1,000再生いったら千歳ゆうりが歌ってみたバージョンをあげます」という発言に歓喜したのも最早懐かしい。1000再生行った前後には、ゆうりさんが自身の配信や楽曲紹介系特集への提示で歌っておられました。そして、今回満を持してのMusicVketでの販売。
この曲、もともとはオリ曲コンピのための曲で、相方さんは男性だったのでおそらく男性ボーカルとゆうりさんのコーラスという想定なんですよね。なので、これまでゆうりさんが歌われた折も、メインパートはいつもより低く、男性ボーカリストの曲か低音女性ボーカリストの原曲を歌ってみるような響く声で歌っていたように思います。これはこれでとてもすき。
誤解を恐れずに言えば、今回の販売を以て、この曲を「歌ってみる」ところから「自分のものとして歌う」ところにシフトしていったような、そんな感覚がありました。
何かと言うと、歌詞の頭は以前と同じような低音で。コーラスパートを挟んでサビからは高さも低さも作らず自然のトーンで伸び伸び歌っているような印象を受けたのです。あとシンプルに歌ってる時に余裕が出てきたような感じしません?区切りのタイミングで喉を絞るような声になるやつ、そこで不意に声が甘くなるし感情が籠った感じもあってこれはこれで好きなんです。好きなんですけど、なんとなく少し無理してるのでは?という感覚もあってちょっと心配というかなんとも言えない顔をしがち。この曲はそれが無かったような気がしました。これで度々「上手くない」とか言うんですからちょっとよくわかんないにゃんね。
一片のほほえみの話
あまり限定頒布でもう入手先がないコンテンツへの言及はしたくないんですど、私の中ではこれは入眠用です。気持ちが穏やかになる曲。依頼者様にはフルがいってるらしいので、いつかどこかで出会えることを祈ります。
さいごに
うたたね書店はいいぞ!!!!
ねむくなってきた。